モミジガサとは? わかりやすく解説

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もみじ‐がさ〔もみぢ‐〕【紅葉傘/紅×笠】

読み方:もみじがさ

古今集・秋下の「雨降れば笠取山のもみぢばは行きかふ人の袖さへぞ照る」から、照る笠の意》日傘日照り傘。

中央青土佐紙、周囲白い紙蛇の目張った雨傘貞享(1684〜1688)ごろから江戸流行し初め日傘にしたという。

キク科多年草山地林下生え、高さ約90センチ直立し手のひら状に裂けていて、互生する。夏、白色紅紫色の花を円錐につける若芽食用。しとぎ。もみじそう。

紅葉傘/紅葉笠の画像
撮影広瀬雅敏
紅葉傘/紅葉笠の画像
食用にもなるモミジガサ

紅葉傘

読み方:モミジガサ(momijigasa)

キク科多年草

学名 Cacalia delphiniifolia


紅葉笠

読み方:モミジガサ(momijigasa)

キク科多年草

学名 Cacalia delphiniifolia


モミジガサ キク科

モミジガサ
キク科
収穫時期 食べられる部位 清見町での呼び名
4月6月 若芽

トウキチナ・キノシタ


葉 葉 花

味わう

開きはじめた頃の若芽採取。やわらかいので簡単に折りとれる。
ひとつまみ入れた熱湯軽くゆでる。鮮やかな深緑色になり、おひたしごまあえなどの各種あえもの酢の物などによい。
生は天ぷらに。衣の中に少々加えもみのりや、青のり入れ磯部揚げもよい。

薬効

特にはありません。


DATA
モミジガサとは、切れ込み深く紅葉にていることからこの名がつけられた。
似たものに、花のない時に間違えやすい、春先ヤブレガサキク科)がある。この若菜綿毛かぶっているが、モミジガサは無毛である。
【清見情報
清見町ではこれをトウキチナといい、キク科特有のさわやかな香りがあって、山菜として珍重される木下群生するので「キノシタ」と呼ばれ、更に発展してトウキチ」とも呼ばれるなど人気のある山菜のひとつ。

紅葉傘

読み方:モミジガサ(momijigasa)

初演 安永7.11(江戸森田座)


モミジガサ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/26 20:25 UTC 版)

モミジガサ
福島県会津地方、2009年9月
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
亜綱 : キク亜綱 Asteridae
: キク目 Asterales
: キク科 Asteraceae
亜科 : キク亜科 Asteroideae
: モミジガサ属 Japonicalia
: モミジガサ J. delphiniifolia
学名
Japonicalia delphiniifolia (Siebold et Zucc.) C.Ren et Q.E.Yang (2017)[1]
シノニム
和名
モミジガサ(紅葉笠)

モミジガサ(紅葉笠[5]・紅葉傘[5]学名: Japonicalia delphiniifolia)は、キク科コウモリソウ属多年草。別名、シドケシトギモミジソウ。春、茎が20 - 30センチメートルに伸び、茎先の葉がまだ展開しないものは山菜として食用にされる。

名称

モミジガサの名の由来は、傘のように垂れた状態から、モミジのような葉が開くことにちなむ[6][7]。別名でシドケ、モミジソウとよばれることもある[1]

全国的にも有名な山菜で、山菜名としてシトキ[8]、シトギ[8]、シドキ[6]、シトケ[8]、シドケ[6]、キノシタ[9]、トウキチ[6]、トウキチナ[8]、トウキチロウ[8]などとよぶ地方もある。長野県の一部ではモミジナ、東北地方新潟県ではシドケ、シドキ、スドケなど、群馬県中部地方ではキノシタ、トウキチ、トウキチナとよんでいる[6]。キノシタやトウキチは、スギ林や木陰に生えるため「木の下」の意味に由来し、そこから木下ならば藤吉(藤吉郎)という具合に豊臣秀吉の若いころの名前にちなんでトウキチと洒落になっている[6]。日陰に生えることにまつわる名称も多く、長野県ではヒカゲナ、山梨県ではヒカゲッパとよぶ地域もある[6]

学名は、1995年以来 Parasenecio delphiniifoliusコウモリソウ属)とされているが、異説として2017年に属を独立した Japonicalia delphiniifolia (モミジガサ属)とする説もあり、米倉浩司・梶田忠 (2003-) 「BG Plants 和名-学名インデックス」(YList)ではこちらを標準学名としている[1]

分布と生育環境

日本原産で[7]北海道本州四国九州(高地)に分布する[5][10]。特に丘陵や低い山地の湿り気のある樹林の林床、林縁に自生する[5][9]。大小の集団を作って群生することが多い[5]

特徴

多年生の草本[11]は直立して、高さは60 - 100センチメートル (cm) 前後になり、無毛、暗紫色を帯びて中空である[5][8][9][11]。下茎でも殖えるので、薄暗い林床で大群落をつくることもある[11]。4月ごろから生長してきて[11]は長い葉柄をもって茎に互生し、葉柄は長さ5 - 15 cmで茎を抱かない[5]葉身は長さ15 cm、幅10 - 25 cmの半円形で[11]モミジ状に深く5 - 7裂し[5]、表面は無毛でツヤがあり、裏面にはまばらに絹毛がある[9]。若いときは茎葉とも柔らかい[12]

花期は夏から初秋にかけて(8 - 9月ごろ)[5][9]。葉から抜き出た花茎の先に円錐花序をつくり、やや紫色を帯びた白色の頭花を数十個集まってつく[5][11]総苞は長さ15ミリメートル (mm) 、直径6 mmくらいの筒状で[8]、乳白色、総苞片は5個。頭花は5個の小花からなり、すべて両性の筒状花。小花の花冠は5裂し、雌蕊花柱の先は2つに分かれて大きく反り返る[11]。10月ごろになると、果実を風に飛ばす準備ができる[11]

利用

ブナ林を代表する山菜で、4 - 5月ごろ、寒冷地では6月ごろまでに若い葉、茎の部分を採取して食用にする[5][7]。東北地方では「シドケ」と称して「山菜の王様」扱いをされているという[11]

20 - 30 cmほどに伸びた葉が開き切る前の芽立ちを摘んだら、乾燥しないように湿らせた新聞紙などに包み、ビニール袋などに入れて持ち帰る[5]。芽立ちの大きさは地域や場所によって著しく異なり、多雪地方で雪解け後に出る若芽は太さ1 cmにもなり、やわらかく根元からでも折り取れる[8]。雪のない地方では、芽生えると間もなく葉が開いてしまうため、上のほうのやわらかい葉の部分だけを摘み取る[8]。群生しているが、資源保護のため間引くように採り、採りすぎないように注意喚起されている[9]

塩を加えて香りを逃さないように手早く茹でたら、水にさらしてよく水気を切り、主におひたしごまからし酢味噌などの和え物油炒め煮つけ煮物煮びたしなどにして食べられる[5][9][7]。また、生で天ぷらにもできる[5]。風味は、セリに似た独特な香りとシャキシャキした歯ごたえ[6][11]、ほろ苦さがある。

似ている植物

近縁のヤブレガサ(学名: Syneilesis palmata)は、若芽が綿毛に覆われ、番傘をすぼめたような姿をしており、葉が開いて生長すると綿毛が取れてモミジガサに姿がよく似る[12]。ヤブレガサは葉がより深く裂けるため見分けがつく[12]。ヤブレガサやヤマタイミンガサ(学名: Taimingasa yatabei)の若芽や若葉は、同様に食べられるが[10]、アクが強く、食味の評価は「モミジガサよりも味が落ちる」とも評されている[13][12]

有毒植物であるトリカブトの葉に似ていることから注意が必要である。2016年にはトリカブトを誤食し、死に至った事例が日本で報告されている。

脚注

参考文献

関連項目




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