バトルシップ編
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 15:41 UTC 版)
レーシィ 密輸船ジャルード号の船長。バトルシップ編の主要人物。 全裸の上にコートを羽織り、喉元に舌を出せるほどの裂傷がある面妖な老人。防衛省機密漏洩事件の関係者であり、またアイデアルとも関係の深い人物。機密漏洩事件の真相を探る大船や横井(と梶)が船に潜入し、出航を妨害されたことから、海戦ゲーム「バトルシップ」で大船と戦うこととなる。喉元を切り裂いてそこから引き出した舌をネクタイのように見せる処刑「コロンビアンネクタイ」を好み、失態を犯した部下をこの方法で殺害するほか、自分の傷と舌を見せて脅しにも用いる。 旧ソビエト時代においてKGBのエリート局員だったという経歴を持ち、美しい妻ナディアと生活を営んでいた。ソ連崩壊の混乱の最中に、かつて妻が錯乱して捨てた幼い娘ヴォジャを連れたラロの訪問を受け、彼に妻を殺害された上に、自らも喉元を切り裂かれる。その後、ヴォジャが示した相手を殺害しなければならないという枷を付けられ、殺人を繰り返す内に狂っていった。 バトルシップ編において大船と出航を掛けた勝負を行うこととなり、自身が得意で操舵室に大画面で備えてある海戦ゲーム「バトルシップ」を提案、かつ、公平性を期すため梶によって最上の立会いの下の賭郎勝負となる。観葉植物が大船の戦艦の場所を見て覚えており、受信機で植物の反応を見ながら戦艦の場所を当てるという不可思議な方法で大船を追い詰めるが、実は偶然を装って拘束した横井の反応をモニタリングしていた。しかし、トリックを梶に見破られて逆手に取られたことや、創一がレーシィの戦艦の位置を把握していたことで一転して追い込まれる。さらに頑なな大船の姿が過去の自分と重なり、自分の中の負の部分と向き合えずに精神的にも追い詰められていく。最後の潜水艦のトリックも大船に見破られ敗北が確定したかに見えたが、土壇場の機転で大船を誤選択させゲームに勝利する。だが、その際の油断によってゲームの取り決めの裏をかいた大船に昏倒させられ、出航はできたものの逃げられてしまう。 最期は、ヴォジャのために死なせるべき者が自分であると気付き、船内で自殺。ジャルード号も創一の暗躍で沈没する。 ヴォジャ レーシィ船長の部下で彼の実娘。アイデアルの関係者。バトルシップ編の主要人物。 1人だけ水兵服を纏い、帽子を深々と被った筋肉隆々の大柄な人物。正体を現すまでは男に見えたが実は女であり、ドーピングで筋力増強を施している。成人男性を片手で持ち上げるほどの怪力を持つ上にシステマを身につけ戦闘能力が非常に高く、さらに頭の回転も早い。レーシィの部下のようで実は親子やラロの介入でレーシィを操っていたような複雑な関係を持つ。 レーシィとナディアの子として生まれるが、間もなく錯乱した母に溺死させられかけ、母方の祖父によって送られた劣悪な児童養護施設で成長する。まだ幼い時分で、施設の他の子供達や大人を裏から操って犯罪行為を行っていたが、そこで施設を訪れたラロに真実を見破られた上で興味をもたれる。その後、ラロに連れられて父レーシィと再会し、以後、自分が殺したいと指名した相手をレーシィが殺害するという異常な人生を送る。また、ラロの回想では、彼と行動を共にしているシーンもあり、彼の側近であるクレイグ並に特別な存在として扱われていた。 大船とレーシィの勝負の背後に、自分たちが認知していない存在(創一)が潜り込んでいることを察知し、対峙する。コンテナが積まれた甲板において、その異常な膂力と彼の通過ルートの予測で追い詰めていくが、創一の策で共に海へと転落する。水中での勝負も得意としていたが、創一に一瞬の隙を突かれて頸部を切られた上、一緒に水没した機械に身体を繋がれて死亡する。 城道(きどう) 防衛施設庁元職員。 痩身の男。大船が追う防衛省機密漏洩事件の関係者。痩身ながら大変な大食漢で、人間ポンプのような芸当もでき、「何でも喰いのダボハゼ城道」の異名をとる。事件によって得た大金を持って高飛びする直前、ファミレスで食事していたところを大船と蜂名に接触される。蜂名をカジノの取立人と勘違いし、追い払うために必勝法を知るコインの幅寄せゲームを提案、裏金や事件の機密情報を賭けて勝負することになる。しかし、瞬く間に蜂名に主導権を握られ一方的な敗北を喫しすべてを失う。 その後、損失を取り返すべく、蜂名を追ってジャルード号に乗り込む。船員たちの話から知った運搬中のダイアモンドを盗み、飲み込んで隠す。存在に気付いた蜂名からすぐに船から離れるように警告されるも、まともに取り合わず、むしろ蜂名を妨害しようとしたために彼からヴォジャにダイヤ窃盗をバラされてしまう。このため、呑み込んだダイヤを回収するべく、彼女に腹部を圧迫され、ダイヤと内臓を吐きながら圧殺される。
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