ドリトル家の動物たち
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/05 03:49 UTC 版)
「ドリトル先生シリーズの登場キャラクター」の記事における「ドリトル家の動物たち」の解説
ポリネシア(Polynesia, the parrot) とある船でペットとして飼われていた、180歳を超えるアフリカ出身のオウム。あらゆる言語に堪能で、ドリトル先生とスタビンズの語学の師である。怒るとスウェーデン語で悪態を口走る癖がある。 ジップ(Jip, the dog) ドリトル邸の番犬。動物語を習得したドリトル先生と信頼関係を結んでいるため、鎖に繋がれていない。同胞愛が強く、雑種であることを誇りにしていて、人間の純血種尊重を馬鹿にしている。『動物園』で「雑種犬ホーム」を開設してからはしばしば雑種の野良犬を連れ帰るようになった。 『アフリカゆき』では、海賊団への参加を断った為に岩礁へ置き去りにされた船長の、日頃から愛用していた嗅ぎタバコの匂いだけを手掛かりに、居場所を特定して救出に成功し、船長が住む町の町長から、名前と「世界一の賢い犬」(Jip, the Wisest Dog in the World)と銘が入れられた金の首輪を贈られた。以後、この首輪を“勲章”として首に嵌めている。また『郵便局』では著名な画家のジョージ・モーランドと再会した際のエピソードを明かしている。 ダブダブ(Dab-Dab, the duck) ドリトル家の家政婦役で、細かいことに良く気づき、愚痴と世話焼きが大好きなアヒル。動物に甘いドリトル先生に代わって動物たちをたしなめ、家事をこなす。発言もおばさん調。 チーチー(Chee-Chee, the monkey) ドリトル先生の患者だったチンパンジー。イタリア人の手回しオルガン奏者に飼われていたが、先生に1シリングで買い取られ家族の一員となる。『アフリカゆき』で一度はアフリカに残る道を選ぶが、後に人間の女の子に変装して船に乗り、先生宅に戻って来た。 トートー(Too-Too, the owl) 計算が得意で複式簿記もこなすフクロウ。金銭管理が苦手なドリトル先生に代わって会計をしている。考え方も非常に保守的で、ポリネシアやダブダブと共にしばしば先生の経済観念の甘さに苦言を呈する。 ガブガブ(Gub-Gub, the pig) 食欲旺盛で、ドリトル家のコメディリリーフ的な役回りのブタ。番外編『ガブガブの本』では主人公となった。トリュフを掘り当てるのが得意で、野菜のオランダボウフウが好物。短慮な性格のためトラブルが多く、また何でも食物に結びつけて考えるため、しばしば笑い物になったりダブダブを呆れかえらせたりするが、美食家として『食物百科大事典』全20巻を書き記さんという食物のうんちくの大家でもある。 白ネズミ(White mouse) アルビノの為、体毛が白いハツカネズミ。『アフリカゆき』の原文ではホワイティ(Whitey)と愛称で呼ばれることもあったが『郵便局』以降はこの愛称は使われなくなり"White mouse"と呼ばれるようになった。ガブガブなどに浴びせる"Tee, hee"(チー、ヒー)という忍び笑いが特徴。手先が器用で、砂粒の色を見分けられるほどの鋭い観察力を持ち幾度となく先生を手助けするが『秘密の湖』では大失態を犯してしまう。 ロンドン生まれで、雪の季節しか出歩けないなど困窮していた。他のネズミと同じように黒い体毛が欲するが手違いで青い染料壺に飛びこんでしまい、ドリトル先生の治療を受けてからドリトル家のピアノをねぐらにしている。先生の庭の「動物園」の市長と「ネズミ・クラブ」の会長を兼務する。 年取った馬(old lame horse) ドリトル邸で昔から飼われている老馬(『アフリカゆき』の時点で25歳とされる)。登場機会は比較的多いが、名前は不明である。サラがディングル家に嫁いだ後は薪集めをして家事を支える。登場期間は長いが航海に同行することはなく、先生が旅から帰るたびに出迎えをする。 オシツオサレツ(Pushmi-pullyu) 河合訳では「ボクコチキミアチ」。胴体の前後にそれぞれ頭がついている、後ろ向きに二本角のついた有蹄類。本人によると一角獣の親戚らしい。『アフリカゆき』で一行に加わる。危機に敏感で、片方の頭が眠っている間も残る片方の頭が起きている。重度の恥ずかしがり屋だが、先生の人柄を慕っており『アフリカゆき』や『サーカス』では「先生の役に立てるなら」と我慢して見世物になっている。 イティー(Itty) ドリトル先生が月から連れ帰って来た神秘的な猫。ダブダブやポリネシア、ジップ、白ネズミからは猫と言うだけで蛇蝎の如く嫌われ、特に"cat"(猫)と言う単語すら耳にしたくないと言うポリネシアが「just call it "It"」(「それ」と呼びなさいよ)と発言したことを受けてスタビンズがイティー(Itty)と命名した。当初は一家の動物たちに気味悪がられていたが、スタビンズのとりなしで一家に加わる。皆の白眼視も気に掛けず飄々としており、後に最も敬遠されていた白ネズミやジップとも友達になった。
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