タンジブルとは? わかりやすく解説

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tangible

別表記:タンジブル

「tangible」とは、具体的な形があるということ意味する表現

「tangible」とは・「tangible」の意味

「tangible」という英単語は、実体的な、有形の、明白なという意味の形容詞で、物理的な形があって具体的に触れたり感じたできることを表す表現である。例えば、建物や車、家具貨幣、本、果物などが「tangible」の範疇に入る。
「tangible」は、ビジネス経済分野使われることが多く、特に財務関係の話題用いられる商品品質サービスの質など、顧客直接的に体感できるものを「tangible benefits具体的な利益)」と表現することがある

「tangible」の発音・読み方

「tangible」の発音記号は、/tæn.dʒə.bəl/である。カタカナ表記は、「タンジブル」となる。
最後の「e」は発音されず、「-ble」の部分は「bəl」と読む。

「tangible」の語源・由来

「tangible」という単語は、ラテン語の「tangere」に由来し過去分詞形である「tangibilis」が変化したのである
「tangere」は「触れる」という意味があり、他にも「影響を及ぼす」という意味も含まれる。この意味が「tangible」にも反映されており、具体的で物理的な形であることに加えて何らかの影響を及ぼすことができるというニュアンスを含む。
「tangible」は、ラテン語から英語に借用され語彙1つであり、中世ラテン語文書にも登場する現代英語においては物理的な実在具体的な事実などを強調するために広く使用される

「tangible」の類語

「tangible」の類語には、以下のようなものがある。

concrete
「tangible」の意味と非常に近い単語である。「具体的な実体がある」という意味があり、物理的な形が明確にあることを表す。

palpable
palpable」は、「明白な」という意味があり、物理的な形や存在がはっきりと感じられることを表す。

・perceptible
「perceptible」は、「知覚できる感じられるほどの」という意味があり、感覚的に認識できることを表す。「tangible」よりも広範な意味を持つ言葉だが、物理的な形や存在に関する意味も含まれる

visible
visible」は、「目に見える明らかな」という意味があり、物理的な形や存在目に見えることを表す。「tangible」よりも視覚的な印象強く目に見えることに焦点当てた言葉である。

material
material」は、物理的なもの物質でできたもの、つまり「物質的な」という意味を持つ。

「tangible」の対義語

「tangible」の対義語には、以下のような単語挙げられる

abstract
抽象的な概念的な」という意味があり、具体的な形持たないものを表す。例えば、概念アイデア理論哲学的な概念など挙げられる

・elusive
「定義の難しい、理解しにくい」という意味があり、具体的な形存在はっきりしないつかみどころのないものを表す。物理的に存在するが、捉えくいものを示すニュアンスを持つ。

ethereal
この世のものとは思えない」という意味があり、物理的な形や存在持たないものを表す。音楽幻想などの非常に軽やかで、空気感があるものを指すことが多い。

「tangible」を含む英熟語・英語表現

「tangible」を含む英熟語英語表現としては、「tangible evidence具体的証拠。物的証拠目撃者証言など)」、「tangible result具体成果例えば、商品の販売数の増加プロジェクト完了など)」、「tangible property物的財産例えば、不動産動産など)」が挙げられる

「tangible」に関連する用語の解説

「Intangible」とは


intangible」とは、「tangible」の対義語一つで、物質的な形を持たない抽象的なのであることを表す形容詞である。例えば、概念アイデア感情知識信念コンセプトなどが「intangible」の範疇に入る。

「tangible assets」とは


「tangible」という単語は、経済学会計学分野でもよく用いられる。「tangible assets」は、有形資産という意味があり、現金建物などの形がある財産を指す。
また、無形資産 は「intangible assets」となり、物理的な形を持たない、つまり特定の形で計測できない財産のことを表す。例えば、特許商標著作権営業秘密ブランドイメージ人材などが無形資産一例である。

「tangible」の使い方・例文

「tangible」は、具体的なもの、物理的に触れることができるものを表す際に用いる。以下にいくつかの例文を示す。

The benefits of exercise are not always tangible, but they can greatly improve your quality of life.(運動の利点は常に目に見えるものではありませんが、生活の質大幅に向上させることができます。)
She felt a tangible sense of relief when she heard the good news.(彼女は良いニュース聞いて、はっきりとした安心感感じました。)
The company's profits have increased, but the tangible results won't be seen until next quarter.(企業利益増加していますが、具体的な結果現れるのは来季以降です。)
The museum's collection includes many tangible examples of ancient art and artifacts.(博物館コレクションには、古代美術品遺物具体的な例多数含まれています。
The damage to the car was tangible, with a dent in the front bumper and a broken headlight.(車の損傷は明らかで、フロントバンパーにへこみがあり、ヘッドライト壊れていました。)

タンジブル【tangible】

読み方:たんじぶる

形動実体があるさま。実際に触れることができるさま。手触り感があるさま。「情報をより—なものに作り替える


タンジブルユーザインタフェース

(タンジブル から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/05/25 12:59 UTC 版)

タンジブルの具体例

タンジブルユーザインタフェース: tangible user interface)もしくはタンジブル・ビット: tangible bits)とは、マサチューセッツ工科大学(MIT)教授石井裕が提唱するユーザインタフェースの形態である。

既存のコンピュータの概念を一新し、形のない情報を直接触れることができる(タンジブル)ようにした、より実体感のあるインタフェースである。

概要

たとえば、何らかの複雑な化学式数式キーボードなどの旧来のインタフェースで入力しようとした場合、に比べて何倍もの時間を要する。 また、一つのインタフェースで複数の人が同時に作業に参加するなどのことは現状では基本的に不可能である。

このタンジブルはそういった「インタフェースによる制約」を取り払い、人間とコンピュータとの距離をさらに短くするものである。

実例

クリアボード
タンジブル最初期の例。透明な板に、文字を描くことで、遠隔地の同じ板にもそれを表示させることができる。電話電子メールなどよりも表現力豊かで、FAXなどよりも簡単な機器として注目を集めた。
タンジブルIPネットワークデザイナー
ネットワーク構成図上に駒を置き、その駒を動かすことによりルータースイッチ等の通信機器を配置したり、LANWANリンク上で駒をボリュームのように回すことによって回線速度を変えることによって、想定するネットワークにかかるトラフィックによる負荷シミュレーションすることができる。また、裸眼3次元ディスプレイタッチパネルジョイスティックのような形態の3次元マウスなどを使って実際にネットワーク内を流れる通信パケットの様子を見たり、投資効果の検討等も可能になっている。NTTコムウェアが開発。ネットワークシミュレーションのコアエンジンとしては、OPNET Technologies社のOPNET Modelerを使っている。
タンジブル防災シミュレータ
地図上に駒を置き、その駒をスイッチのように回したり、位置を変えることによって避難所の位置・災害発生地点・災害規模などを変更でき、実際の災害時に避難が可能かどうかなどをシミュレートできる。NTTコムウェアが開発。
ミュージックボトル
台座の上にを置き、その蓋を開けると、録音されていた音楽などが再生される機器。瓶ごとに内容を変えることができ、複数の楽器の演奏を収録して合奏させることなども可能。

参考文献

  • 石井裕「タンジブル・ビット : 情報と物理世界を融合する,新しいユーザ・インタフェース・デザイン(<特集>仮想と現実の融合)」『情報処理』第43巻第3号、一般社団法人情報処理学会、2002年3月15日、222-229頁、NAID 110002764323 
  • 椎尾一郎、増井俊之、塚田浩二「MouseField : ユビキタスコンピューティングのための入力デバイス(タンジブルコンピューティング, <特集>インタラクション: 技術と展開)」『情報処理学会論文誌』第46巻第7号、一般社団法人情報処理学会、2005年7月15日、1661-1670頁、NAID 110002768671 

関連項目

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