サービスの質 (QoS)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/14 23:12 UTC 版)
「ネットワーク中立性」の記事における「サービスの質 (QoS)」の解説
詳細は「Quality of Service」を参照 インターネットルータは、ネットワークオペレータ間の協定に基づき、相互にパケットを転送する。インターネットプロトコルを採用する多くのネットワークはサービスの質 (QoS) という概念を採用しており、ネットワークサービスプロバイダは一種のQoSを成し遂げるべく相互にサービスレベル契約を結ぶことが多い。 IPを使用するネットワーク(IPネットワーク)を相互接続する方法は一種類ではなく、IPを使っているネットワークが全てインターネットの一部というわけではない。IP放送ネットワークはインターネットとは分離しており、ネットワーク中立性の議論とも無関係である。 IPデータグラムの「サービス種別」(TOS) というフィールドには3ビットのプレシデンスまたは6ビットのDSCPフィールドがあり、サービスレベルの要求に使われている。これは、階層型アーキテクチャでサービス・アクセス・ポイント (SAP) を通してサービスを提供するという概念を表したものである。このフィールドは無視されることもあり、特に受信側ネットワークとの契約範囲外のサービスレベルを要求している場合には無視される。プライベートなネットワークでは普通に使われており、特にWi-Fiネットワークなどでは優先度が強制力を持っている。 インターネット接続を通じてサービスレベルを伝達する方法としては、SIP、RSVP、IEEE 802.11e、MPLSなどがあるが、SIPとDSCPの組合せが一般的である。最近のルータにはそれらが組み込まれており、サービスのクラスを広域に伝達可能となっている。 マルチメディア、VoIPなど低レイテンシを要求する用途が増えてくると、アプリケーションの種類に基づいてネットワーク層で多層化したサービスレベルを提供することが行われるようになっていった。このような試みは進行中であり、結果としてプロバイダがサービスレベルを含むよう協定を改正し始めている。 Alok Bhardwaj は、法律でネットワーク中立性を強制することがQoSプロトコルの実装と結びついていると主張した。法制化することで、QoSを理由に料金を値上げすることを禁止でき、同時にネットワーク中立性の考え方を悪用した料金設定を禁止できると主張した。また、QoSの実装には追加コストは全くかからないので、QoSを理由に料金を値上げすべきでないと主張している。
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