サービスを売る振売
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/01 14:33 UTC 版)
食品、日用品を売るほかに、生活の中で必要なサービスを売り歩くもの、ある種の物品を買い歩くものも存在した。前者は錠前直し、メガネ直し、割れ鍋直し、あんま、下駄の歯の修繕、鏡磨き、割れた陶器の修繕、たがの緩んだ樽の修繕、ねずみ取り、そろばんの修理、こたつやぐらの修繕、羽織の組紐の修繕、行灯と提灯の修繕、看板の文字書きなど。修理用の道具や材料を入れた箱などを天秤棒にぶら下げて歩く姿は普通の振売と全く変わらない。単純に食品を売るよりも、多少の職人技が求められる。 後者は紙くず、かまどの灰、古着、古傘、溶けて流れ落ちたろうそくのカスを買い歩く。江戸時代においては紙は浅草紙等など再生紙として利用しており、買い集め溶かしてすき直し、再生した。かまどの灰は畑の肥料に使い、古着は仕立て直すか布地に再生し、古傘は張り直して使い、ろうそくのカスは集めて溶かして芯を入れ直せば新しいろうそくとして売り出すことができた。
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