スバル・プレオとは? わかりやすく解説

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スバル・プレオ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/12 09:53 UTC 版)

プレオPLEO)は、SUBARU(旧・富士重工業)が1998年から2018年まで製造・販売していた軽自動車2010年以降はダイハツ・ミラのOEM車となっていた。

初代 RA/RV型(1998年 - 2010年)

スバル・プレオ(初代)
RA1/RA2/RV1/RV2型
前期型(1998年10月 - 2000年10月)
中期型(2000年10月 - 2002年10月)
後期型(2002年10月 - 2010年4月)
概要
製造国 日本
販売期間 1998年10月 - 2010年6月
(2010年3月末生産終了)
ボディ
乗車定員 4人
ボディタイプ 5ドア軽トールワゴン
5ドア軽セミトールワゴン
5ドア軽ボンネットバン
駆動方式 前輪駆動/四輪駆動
パワートレイン
エンジン EN07型 658cc SOHC 直4
EN07型 658cc SOHC 直4 ICSチャージャー
EN07型 658cc DOHC 直4 ICSチャージャー
変速機 5速MT/7速CVT/i-CVT
サスペンション
L型ロアアーム・ストラット式
デュアルリンク・ストラット式独立懸架
車両寸法
ホイールベース 2,310mm
全長 3,395mm
全幅 1,475mm
全高 1,550mm - 1,625mm
その他
生産台数 58万6879台
系譜
先代 スバル・ヴィヴィオ
後継 乗用モデル:スバル・R2[1]
スバル・ステラ[1]
商用モデル:2代目に移行
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1990年代後半、軽自動車の主流は従来のセダン型からユーティリティ重視のトールワゴンに移行しつつあった。SUBARUもヴィヴィオの後継車をトールワゴンとすることを決定し、1998年10月の軽規格改定と同時に発売されたのがプレオである。この当時、ヒット作となったスズキ・ワゴンRを嚆矢としてすでに各メーカーの主力となる軽トールワゴンが出揃っており(ダイハツ・ムーヴホンダ・ライフ三菱・ミニカトッポなど)、軽自動車の老舗であるSUBARUは最後発となった。

開発を指揮したのは後に富士重工業の社長になる竹中恭二であった。ヴィヴィオなどと同様、ドライバーズカーとして開発された。

独立したボンネットをもつフォルムと、3代目レガシィツーリングワゴンに似た6ライトのウインドウグラフィックが特徴。企業規模の小ささから他社のように車種を造り分ける余裕がなく、さらにセダン型であったヴィヴィオの後継車という役割も持つため、全高は一般的な軽トールワゴンより低めの1,575 mm(ルーフレール装着車は1,625 mm)となっている[注釈 1]

スポーティグレードから商用モデルまで幅広いグレードをラインナップし、ツートンのボディカラーも用意されていた。ヘッドライトのバルブ形状はモデルライフを通じてネスタ、ニコットを除く全てのグレードでIH01という特殊な規格であった。

当初、プレオの後継車となる予定であったR2の登場を機にグレード展開を大幅に縮小したが、同車の販売不振を受けて再び拡大。その後、ステラの登場とほぼ同時期に再び縮小し、最末期は商用グレードのみとなっていた。最終的な生産年数は12年間という長期に及んだ。

1999年度「RJCカー・オブ・ザ・イヤー」特別賞受賞。

バリエーション

初期にはオプションで「エアロ・フィールド・カジュアル・エレガント」という4種類のバージョンが用意されていた。後にヨーロピアン調の「ネスタ」シリーズとスバル・360をモチーフにした「ニコット」を追加。赤帽専用モデルも存在した。

メカニズム

エンジンは全て排気量660cc・直列4気筒EN07型を採用。SOHC自然吸気エンジン、リッターカー並の動力性能を有するSOHCマイルドチャージエンジン(低圧過給型スーパーチャージャー)、スポーツタイプのSOHCスーパーチャージャーエンジン(高圧過給型スーパーチャージャー)、より高性能なDOHCスーパーチャージャーエンジンの4種類が設定されていた[注釈 2]

2004年1月の一部改良で一旦は自然吸気エンジンのみになったが、2005年1月にSOHCマイルドチャージエンジンが復活している。しかし、後継車種の「ステラ」の登場に伴い、2006年6月に再びマイルドチャージエンジンは消滅、自然吸気エンジンのみとなる。なお、この間に排出ガス規制の変更に伴い「F」グレードの自然吸気エンジンの触媒が変更され、その結果低回転域でのトルクが低下した。

トランスミッションは、5速MTCVTがある。スバルはCVTの改良に先鞭をつけ、ECVTを実用化していたこともあって、この時期までの軽バンにCVTを採用していたのはスバルのみであり、レックスコンビ、レックスバン、ヴィヴィオに次ぎ、2009年当時もプレオが唯一であった。また、今までどおりクラス唯一の4輪独立懸架を採用し、全グレードのフロントブレーキにベンチレーテッドディスクブレーキを、「RS」にはリアディスクブレーキを採用。特に「RM」と「RS」はCVTに7速スポーツシフト(擬似的なマニュアルモード)を採用し、走りを意識していた。

グレード

下から順に、

  • A
  • F/FタイプS/Fスペシャル
  • L
  • LM
  • LS/LSリミテッド
  • RM
  • RS/RSリミテッド/RSリミテッドⅡ
  • ニコット
  • ネスタの13のグレードが存在していた。

特に「RS」は実質的な先代モデルであるヴィヴィオRX-Rの後継車として位置付けられており、車重はボディ強化のためヴィヴィオより100kgほど重い。当初からリアディスクブレーキが標準装備であるが、2001年10月の改良においてボディ、エンジン、足回りに手が加えられ、軽自動車としては究極ともいえる仕様へと変化した[注釈 3]

リコール

2008年にイグニッションキーシリンダーの不具合で、エンジンが始動しにくくなる現象が多発し国交省にリコールの届け出をした。 原因は、キーシリンダー内部の構造が不適切なため、経年劣化により内部機構が変形し、キーの回転角に対するスイッチの回転角が減少することであり、最悪の場合エンジンが全く動作しないこともある。新車購入から11年目までは無償であったが、2021年現在ではRAプレオの生産終了からすでに11年を過ぎているため全て有償となる。どんな車でもイグニッションキーシリンダーは摩耗部品のためいつかは起こりうる現象ではあるが古いプレオでは特にこの不具合が多数報告されており、ドアキーとエンジンキーが別という車両が多かった。

キーをひねった状態で小刻みに手を震わせると始動出来る場合がある。

歴史

  • 1995年11月 - 東京モーターショーにコンセプトカー「エルキャパ」を出展。「エルキャパ」のデザインは後のプレオのデザインの基になった。
  • 1998年
    • 10月9日 - 発売。先代車種であるヴィヴィオからの変更点として、それまでの電磁クラッチを用いたECVTに代わり、i-CVTが設定された。これは、ロックアップ機能付きトルクコンバーターを用いたもので、CVTの世代交代である。簡易トラクションコントロール機能[注釈 4]も備わっていた。また、世界初となる7速マニュアルモードを備えたスポーツシフトi-CVT車も設定された。それまでのヴィヴィオのプラットフォームをベースに、センター(B)ピラー部でヴィヴィオに比べ7倍もの強度となった環状力骨構造ボディー(衝突安全ボディー)を採用。当初は「F」・「L」・「LM」・「RM」・「RS(販売当初は2WD車のみ)」・バン「A」の6グレードを設定。月間販売目標の8000台を発売からわずか10日間で達成し、上々の滑り出しを見せた。CM出演者は中田英寿
    • 11月 - 先代車種のヴィヴィオが販売終了。
    • 12月2日 - 福祉車両「スバル トランスケア」の新ラインナップとして、「ウイングシート リフトタイプ」を追加。レバー操作でシートが90度回転し、リモコン操作で乗降ができる電動リフター付助手席を装備。あわせて、被介護者の疲労軽減を目的に助手席シートもリクライニング機能を備えており、ヒンジを変更して助手席ドアの開度も広めに設定している。なお、本仕様は全てのグレードで設定できる。
  • 1999年
    • 6月23日 - クロームメッキの専用フロントグリルや丸型4灯ヘッドランプ等を装備し、ヨーロピアンテイストのクラシカルなデザインに仕上げた派生モデル「ネスタ」を発売。「ネスタ」は自然吸気エンジン(5MT車)かマイルドチャージエンジン(i-CVT車)を搭載する「G」と、スーパーチャージャーエンジン+スポーツシフトi-CVTを搭載する「RG」の2グレードを設定する。同時に既存グレードも一部改良され、「L」は13インチタイヤを、「LM」は13インチタイヤと電動格納式ドアミラーを、「RM」は濃色ガラス(リヤドア・リヤクォーター・リヤゲート)をそれぞれ標準装備し、MT車にはクラッチスタートシステムを追加。さらに、エンジンマウントの最適化や遮音性能などの向上により、静粛性を向上した。
    • 10月14日 - フロントアンダースポイラー付スポーティバンパー、サイド&ルーフスポイラー、13インチアルミホイール、マルチリフレクターフォグランプを装備しスポーティな外観にするとともに、インダッシュ3連奏CDチェンジャー&4スピーカーを装備して機能も充実しながらも価格を抑えた新グレード「LS」を発売。あわせて、「RS」に4WD車を追加した。
    • 12月24日 - 特別仕様車「Le(エル・イー)」を発売。エアコン、AM/FMカセットステレオ+2スピーカー、キーレスエントリー、パワーウィンドウ、運転席SRSエアバッグなどを装備し、機能を充実しながら93万円からの価格設定とした。
  • 2000年
    • 5月8日 - エアコン、AM/FMカセットステレオ、キーレスエントリー、パワーウィンドウ、運転席SRSエアバッグ等を装備し機能を充実しながら価格を抑えた特別仕様車「ネスタGスペシャル」を発売。あわせて、「LS」のi-CVT車にサンルーフ付車を追加。
    • 10月6日 - 一部改良[2]オフセット衝突に対する安全性能を高め、欧州衝突安全基準(オフセット前面衝突56km/h)レベルをクリア。他、エンジンと排出ガス浄化システムの改良により、「RM」・「RS」・ネスタ「RG」・バン「A」を除くすべてのグレードで「良-低排出ガス(☆)」認定を取得(A、RM、RS、ネスタRGを除く)。併せてエンジン及びトランスミッションに改良を施し、燃費性能を向上(A、RSを除く)。また、各グレードで外内装のデザイン変更や装備内容の充実が図られた。同年5月に発売された特別仕様車の「ネスタGスペシャル」も改良を行い、カタログモデルに昇格した。CM出演者は高橋里奈へ交代。
    • 12月22日 - 微笑ましいデザインの専用フロントマスクを採用し、第33回東京モーターショーにCNGエンジン搭載車として参考出品された「ニコット」を市販化。市販車ではエンジンをマイルドチャージエンジン(ガソリンエンジン)に置換し、i-CVTを搭載。インテリアもブルーを基調とした専用仕様とした。なお、フロントフェンダーはネスタ系と共通である。
  • 2001年
    • 1月31日 -「L」をベースに、CDプレーヤー+AM/FMチューナー、フォグランプ、リア濃色ガラス、運転席バニティミラー、お買物フックを追加し、さらに装備を充実させた特別仕様車「Lプラスパッケージ」を発売。ボディカラーはオプションカラーのグロスホワイトパールを含む6色を設定した。
    • 5月8日 -「RS」をベースにカラードスポイラー(フロントアンダー・サイド・ルーフ(専用大型))、専用14インチアルミホイール(2WD車のみ)、MDプレーヤー&3連奏CDチェンジャー、メッキリング付合皮シフトブーツ、本革巻きステアリング・ホイール、アルミ製スポーツペダルなどを装備し、装備内容を最上級グレードの「RM」とほぼ同等にした特別仕様車「RS-Limited」を発売。サイドウィンカーのクリア化。
    • 10月9日 - 一部改良[3]。「LS」・「RS」の外見を一新するとともに、「RS」はエンジンや足回りなど改良により走行性能を向上し、新たに専用設計とした5MT車を追加。また、エンジンと排気系統の改良により更なる低排出ガス化を図り、「良-低排出ガス(☆)」認定を取得。さらに、装備内容の充実が図られた。「ネスタRG」とバン「A」も低排出ガス化により「優-低排出ガス(☆☆)」認定を取得。フロントバンパービームを追加するなど、ボディ構造をより強化。ボディの衝撃吸収性能をより高め、オフセット衝突安全性能をさらに向上。(オフセット前面衝突64km/hに対応)運転席まわりに改良を施し、衝突時の乗員保護性能をより向上。A、Fを除く全車に、デュアルSRSエアバッグとシートベルトプリテンショナーを標準装備。全グレードでフロントグリルのオーナメントをスバルのCIである六連星(むつらぼし)に変更。なお、「RM」は「RS」に統合される形で廃止となった。CM出演者は遠藤久美子へ交代。トレーリングアームの取り付けブラケットの改良によりホイールベースが5mm延長された。排ガス基準の変更に伴い、RSのフロントパイプに触媒が追加された。
    • 11月28日 - 特別仕様車「バンAスペシャル」・「FII」を発表(同年12月17日販売開始)。「バンA」及び「F」をベースにルーフ形状の変更とサスペンションの見直しで車高を25mm低くし、ほとんどの立体駐車場に収まるように設計された仕様である。また、「バンAスペシャル」はベース車と仕様・装備内容を同一にしながら、価格を59.8万円からに引き下げた。
  • 2002年
    • 1月30日 - 特別仕様車「Fスペシャル」・「LプラスパッケージII」を発売。前者は「FII」をベースにパワーウィンドウ、集中ドアロック(リアゲート連動)、キー一体型キーレスエントリー、リアワイパー&ウォッシャー(2WD車のみ、4WD車はベース車に装備済)、電動リモコンドアミラー、ホイールキャップを装備し、機能を充実しながらも価格を抑えた仕様。後者は2001年1月に発売された「Lプラスパッケージ」のバージョンアップ仕様で、ほとんどの立体駐車場に収まるように車高を低くし、新たにシートリフター、カラードドアハンドル、カラードドアミラーを追加装備した。
    • 5月7日 - スバル4WD発売30周年記念特別仕様車「F Limited」・「LS Limited」・「RS Limited II」発売。「F Limited」は「FII」と仕様・装備内容を同一としながら価格を引き下げた仕様で、新たに3色のボディカラーを追加。「LS Limited」は「LS」をベースに車高を低くするとともに、ライトインライトヘッドランプ、リアコンビランプ(クリアタイプ)、電動格納式リモコンカラードドアミラー、アンサーバック付電波式リモコンドアロック(ハザードランプ連動)などを特別装備し、機能を充実させた仕様。「RS Limited II」は2001年5月に発売した「RS-Limited」のバージョンアップ仕様で、ルーフスポイラーにハイマウントストップランプを内蔵し、アルミホイールはブラックに変更、アンサーバック機能付電波式リモコンドアロック(ハザードランプ連動)を新たに装備した。
    • 10月8日 - 一部改良。グレード体系が整理され、「F」・「F-S」・「L」・「LS」・「RS」・「ネスタE」・「ネスタG-S」・「バンA」の8グレードとなる。外観では「L」に大幅な変更が施され、バンパー(フロント・リア)、リアまわり、ホイールキャップのデザインを変更し、特別仕様車で採用されていたルーフなどを採用したことで車高を低くし、ほとんどの立体駐車場に対応した(なお、「F」・「F-S」・「バンA」はバンパーデザイン変更と車高ダウンを、「LS」・「RS」はリアまわりデザイン変更を、「ネスタE」は車高ダウンをそれぞれ行った)。また、内装では「F」・「F-S」・「L」はカラフルなデザインのシート表皮を、「RS」はダークグレー基調のシート表皮をそれぞれ採用し、「バンA」の表皮は塩化ビニールからトリコットに変更した。装備も更なる充実化が図られ、「RS」は特別仕様車「RS Limited II」の特別装備の一部(ハイマウントストップランプ内蔵大型ルーフスポイラー、アンサーバック機能付電波式リモコンドアロック、本革巻きステアリング)を標準装備化、「LS」は特別仕様車「LS Limited」の特別装備全てを標準装備、「L」は特別仕様車「LプラスパッケージII」の特別装備(フォグランプ、カラードドアミラー、カラードドアハンドル、CDプレーヤー&AM/FMチューナー、レバー式運転席シートリフターなど)に加え、ライトインライトヘッドライト、電動格納式リモコンカラードドアミラー、アンサーバック機能付電波式リモコンドアロックも標準装備した。
    • 12月24日 - 特別仕様車「L ナビスタイル」・「L MDスタイル」を発売。「L」をベースに13インチアルミホイール、濃色ガラス(リヤドア・リヤクォーター・リヤゲート)、メタリック色のセンターパネルを装備し、「L ナビスタイル」にはCD-ROMタイプのインダッシュ式ナビゲーションシステムを、「L MDスタイル」にはプレオADDZESTサウンドシステム(MD+CDプレーヤー&AM/FMチューナー一体120Wオーディオ(4スピーカー))をそれぞれ装備した。
  • 2003年
    • 5月6日 - 特別仕様車「FS Limited」・「FS SPECIAL」・「L SPECIAL」・「ネスタGS SPECIAL」の4車種を発売。「FS Limited」は「F-S」をベースにスポーティタイプの装備品や濃色ガラス(リヤドア・リヤクォーター・リヤゲート)、電動格納式リモコンカラードドアミラーなどを装備したスポーティ仕様。「FS SPECIAL」・「L SPECIAL」・「ネスタGS SPECIAL」は「F-S」・「L」・「ネスタG-S」の装備内容と同一で、価格を引き下げた仕様である。なお、「ネスタGS SPECIAL」にはボディカラーに2トーンカラー2種を新たに設定した。
    • 6月30日 - 特別仕様車「L SPECIAL COLOR SELECTION」・「LS Limited」・「RS Limited」を発売。「L SPECIAL COLOR SELECTION」は特別仕様車「L SPECIAL」をベースにクリアタイプのフロントターンランプ、カスタードイエロー塗装の専用センターパネル、専用カスタードイエローシート表皮&ドアトリム(トリコット・撥水加工)を装備し、ボディカラーは専用色のミントグリーン・メタリックとエアリーブルー・メタリックの2色展開とした。「LS Limited」と「RS Limited」は2002年5月に発売した特別仕様車のリファインモデルで両仕様ともブルーリフレクターヘッドライト&フォグランプ、メタリックシルバー塗装のメーターパネルとパワーウィンドウスイッチパネル、アルミパッド付スポーツペダル、専用ダークブルーシート表皮&ドアトリム(トリコット) を装備し、さらに「LS Limited」はハイマウントストップランプ内蔵大型ルーフスポイラー、ブラック塗装の13インチアルミホイール、本革巻きステアリング・ホイールを、「RS Limited」はゴールド塗装の14インチアルミホイールをそれぞれ装備した。
  • 2004年
    • 1月22日 - 一部改良。R2の発売に伴い、グレード体系を「F」とバン「A」の2グレードに縮小。さらにリアデザインの変更や、フロント・サイドターンランプのクリアレンズ化を行い、ABS(バン「A」のAWD車を除く)やパワーウィンドウをメーカーオプションに追加設定した。
    • 6月30日 - 「F」をベースにスポーティタイプのカラードバンパーやルーフスポイラーなどを採用しスポーティな外観とするとともに濃色ガラス(リヤドア・リヤクォーター・リヤゲート)、電動リモコンドアミラー(カラード)、カラードドアハンドル、フルホイールキャップ、CDプレーヤー&AM/FMチューナー(2スピーカー)、パワーウィンドウ、集中ドアロック(リアゲート連動)などを装備し、使い勝手を高めた特別仕様車「FタイプS」を発売。
  • 2005年
    • 1月24日 - 前年の一部改良で販売を終了した「L」を復活[注釈 5]。ABS、デュアルSRSエアバッグ、プリテンショナー&ロードリミッター付フロント3点式ELRシートベルト、アンサーバック機能付電波式リモコンドアロック、フォグランプなどを装備し、安全・快適性能を充実させた仕様となった。>また、同日に「F」をベースにパワーウィンドウ、赤外線式リモコンドアロック&集中ドアロック(リヤゲート連動)、電動リモコンカラードドアミラー、CDプレーヤー&AM/FMチューナー(2スピーカー)、レバー式運転席シートリフター、12インチフルホイールキャップ、カラードドアハンドルを装備し、快適性能を高めた特別仕様車「F Limited」を発表(同年2月24日販売開始)。
    • 5月17日 - 「L」をベースにルーフスポイラー、13インチアルミホイール、タコメーターなどを装備し、スポーティ仕様とした特別仕様車「LタイプS」を発売。
    • 10月18日 - 一部改良。特別仕様車としていた「F Limited」・「F typeS」・「L typeS」をカタログモデルに昇格。また、バン「A」、「F」・「F Limited」の2WD車にヘッドランプレベライザーとリアワイパーを追加装備し、「F」・「F Limited」・「L」にはアイボリーの内装色を追加設定。オプション設定となっていた濃色ガラス(リヤドア・リヤクォーター・リヤゲート、「F Limited」のみ)、ハイマウントストップランプ(バン「A」を除く全グレード)、EBD付ABS(「F typeS」のみ)を標準装備化し、一部グレードに装備されているCDプレーヤー&AM/FMチューナー(2スピーカー)はCD-R/RWに対応した。
  • 2006年5月 - 事実上の後継車であるステラの発売に伴い、グレードを再び縮小(2004年1月の構成に戻る)。
  • 2007年6月 - 「F」が生産終了となり、バン「A」のみのグレード展開となる。
  • 2008年9月 - 仕様変更。排出ガスの平成19年規制適合で車両型式を「LA-」から「EBD-」(ガソリン貨物・軽自動車)に変更。また、「平成22年度燃費基準+25%」を達成した。
  • 2010年
    • 3月 ‐ オーダーストップ、ならびに生産終了。これにより、軽トールワゴンベースの商用車は2016年6月にダイハツ・ハイゼットキャディー[注釈 6]が登場するまで一度途絶えることになる[注釈 7]。なお、在庫分販売による対応を行い、公式サイトもフルモデルチェンジを行うまでスバルウェブサイト上で引き続き公開されていた。また、約12年間続いた「プレオ」におけるスバルでの自社開発・生産もこの初代限りで終了した。
    • 4月19日 - スバルの公式ホームページへの掲載を終了。
    • 6月 - 初代モデルの流通在庫分の登録が全て完了し、名実共に販売終了。

2代目 L275F/285F型(2010年 - 2018年)

ダイハツ・ミラ > スバル・プレオ
スバル・プレオ(2代目)
L275F/275B/285F/285B型
プレオ
プレオ リア
カスタムR 室内
概要
別名 ダイハツ・ミラ(7代目)
南アフリカ : ダイハツ・シャレード(6代目)
ダイハツ・クオーレ(8代目)
製造国 日本
販売期間 セダン5MTモデル・バン5MTモデル:
2010年4月 - 2018年3月
バンATモデル:2010年4月 - 2011年7月
バンCVTモデル:2011年7月 - 2018年3月
セダンCVTモデル・カスタム:
2010年4月 - 2013年2月
ボディ
乗車定員 4人
ボディタイプ 3ドア/5ドアハッチバック
軽セダン
3ドア軽ボンネットバン
駆動方式 前輪駆動/四輪駆動
パワートレイン
エンジン KF-VE型 660cc 直3 DOHC
KF-DET型 660cc 直3 DOHC インタークーラーターボ
変速機 5速MT/4速AT/CVT
サスペンション
ストラット式
トーションビーム式
車両寸法
ホイールベース 2,490mm
全長 3,395mm
全幅 1,475mm
全高 1,530 - 1,540mm
車両重量 740 - 880kg
系譜
先代 乗用モデル(セダン):スバル・R2(事実上)
商用モデル(バン):プレオ(初代)
後継 乗用モデル(セダン):スバル・プレオプラス(初代、ただしMT車を除く。)
商用モデル:サンバーバンに統合[注釈 8]
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バンの製造終了から約1か月のブランクを経て、2ボックスハッチバックセダン/バンとしてフルモデルチェンジ。2代目は2008年4月10日に発表されたトヨタ自動車ダイハツ工業との業務提携強化の一環として、ダイハツ・ミラをベースにOEM供給を受けたモデルである[注釈 9][注釈 10]

ミラベースに変わったことで全高が1,530mm(「プレオカスタム」は1,540mm)とさらに低くなり、ほとんどの立体駐車場に収まるサイズとなった。商用車の「プレオバン」に関してはCVT車を廃止する代わりに4AT車を設定し(5MT車は継続設定)、ドア数は3ドアとなった。また、エンジンなどが変更されたことにより、低排出ガス性能や燃費性能が向上された。

ラインナップは「プレオ」・「プレオカスタム」・「プレオバン」の3タイプを用意する。「プレオ」は約2年10か月ぶりの設定となる乗用モデル、「プレオカスタム」はフルモデルチェンジに合わせて新設されたスポーティ系スタイリッシュモデルである。グレード体系は、「プレオ」が「F(ミラ「L」相当[注釈 11])」・「L(同「X」相当)」・「L Limited(同「X"Limited"」相当)」の3グレード、「プレオカスタム」が「R(ミラカスタム「X」相当)」と「RS(同「RS」相当)」の2グレードを設定。

装備は「プレオ」全グレードでチルトステアリング、運転席シートリフター、フロントシートベルト・ショルダーアジャスターが標準となっており、「X"Limited"」以外は「アジャスタブルパック」としてメーカーオプション設定されている「ミラ」と差別化が図られており、「L Limited」以外のグレードは「アジャスタブルパック」装備分の価格(15,750円)が上乗せされている。「プレオカスタム」は装備の追加に加え、オーディオレス仕様が標準[注釈 12]のため「ミラカスタム」に比べ5,250円安く設定されている。

「プレオバン」は先代と同じく「A(ミラバン「TX"Special"」相当)」のみであるが、キーレスエントリー、集中ドアロック、盗難警報装置などを装備した「グレードアップパッケージ」が設定される(ミラバン「TX」にオプションのスモークドガラスとユースフルパックを装着したものと同一仕様となる)。なお、ミラの最上級グレードである「G"SMART DRIVE Package"(2011年7月の一部改良で廃止)」に相当するグレードは設定されない。

デザインは六連星(むつらぼし)CIマークや車名エンブレムの変更程度で、ベース車からの大きな変更はない[注釈 13]。ボディカラーは「ミラ」専用色の「プラムブラウンクリスタルマイカ」が設定されておらず、4色展開となる[注釈 14]

歴史

  • 2010年4月20日 - フルモデルチェンジ。
  • 2011年7月19日 - 一部改良。
    インテグレーテッドCDプレーヤー&AM/FMチューナー、マニュアルエアコン(ダイヤル式)、アンサーバック機能付電波式リモコンドアロックなどの快適装備を標準装備しながら価格を抑えた新グレード「F Special」・「L Special」を追加(同日追加されたミラ「X"Special"」相当)。
    AWD・CVT車はエンジンの改良を行い、「平成22年度燃費基準+25%」を達成した。
    バン「A」はAT車に替わり、初代に設定されていたCVT車を復活。ミラバンのグレード体系集約に伴い、ベースグレードを「TX"Special"」から「TX」に変更したため、アンサーバック機能付電波式リモコンドアロック、集中ドアロック(リアゲート連動)、盗難警報装置などが標準装備となり、メーカーオプションの「グレードアップパッケージ」の装備内容を縮小した[注釈 15]
    また、EBD付ABSはこれまでオプション設定だった「F」とバン「A」にも標準装備化され、全車標準装備となった。
    なお、ターボ車のカスタム「RS」は廃止となった。
  • 2012年12月10日 - 低燃費仕様の派生車種「プレオ+(プラス)」を発表。ダイハツ・ミライースのOEM供給車である。
  • 2013年2月 - 仕様変更。ミラ同様、乗用モデルのCVT車はプレオ+への統合に伴い、5MT車の「F Special」のみのモノグレード体系に集約され[注釈 16]、ボディカラーの「パール・ホワイトIII」は「ホワイト」に差し替えとなった。併せて、これまで非対応だったJC08モードに対応し、「F Special」の2WD車は「平成27年度燃費基準+10%」、「F Special」の4WD車及びバン「A」は「平成27年度燃費基準」をそれぞれ達成した。
  • 2014年4月 - 「F Special」のボディカラー「シャンパンゴールド・メタリック」を廃止。2014年6月にOEM元のミラへの設定は一足先に廃止されており、その後はプレオ専用色となっていた。
  • 2015年8月 ーここまでの累計販売台数が4万958台[4]に達する。
  • 2018年
    • 2月 - OEM元のミラ、ミラバンの生産終了に伴い在庫限りの販売となる。
    • 3月2日 - 販売終了に伴い、ホームページへの掲載を終了。派生車種のプレオプラスを除いたプレオは2代19年6ヶ月の間販売された。商用(バン)モデル1959年スバル・360コマーシャルから続いてきたが、スバルの軽自動車のラインアップから軽ボンネットバンとMTの軽乗用車は消滅した。
    • 3月30日(補足) - OEM元のミラも販売終了。
  • (参考)2020年5月29日 - SUBARU純正用品として「つくつく防止」を発売(ルクラ、RK型ステラ、RE型プレオプラスにも設定)[5]。2019年2月にOEM元であるミラの7代目モデル(L275S/L285S型)に設定されたペダル踏み間違い時加速抑制装置をRD型プレオにも同一仕様・同一名称で設定。モデルによっては装着が不可となる場合がある。

車名の由来

  • 『さらに豊かに、そして完全に』という意味を持つラテン語からの造語[6]。人々の生活を豊かにする車であってほしいという願いが込められている。
  • 初代に設定されていたネスタ(NESTA)は「NEW STAR(新星)」を意味する造語。
  • ニコット(NICOT)は「ニコッと」微笑んだようなイメージを表現している。

脚注

注釈

  1. ^ このことから初代プレオは軽セミトールワゴンに分類されることもあるが、厳密な軽セミトールワゴンとして登場するのは2001年のマイナーチェンジで立体駐車場に入る高さである全高1,550mmの「スマートルーフ」仕様が発売されてからである。
  2. ^ ちなみに、プレオはサンバーを除くスバルのスーパーチャージャー車で唯一ボンネットのエアスクープが存在しない(少数限定のコンプリートカーであるトミーカイラモデルには存在した)。
  3. ^ MT車の追加、MT車は軽量フライホイール (ヴィヴィオRX-R比)メタルガスケット化による高圧縮比(9.0)、それに伴うハイオク仕様、専用設計のスポーツサスペンション、カムプロフィール変更、プーリー比変更、冷却水の流速アップ、熱価8番のイリジウムプラグ、液体封入強化エンジンマウント、リーンホースメント・トーボード板厚アップ、Fバンパービーム追加、クロスメンバー外側板厚アップ、フロントピラーインナー板厚アップ、サイドシルインナー・サイドレールインナー板厚アップ、Fクロスメンバーを補強(2WD車のみ)、スタビライザーの強化、形状変更、リヤサスブッシュのハードブッシュ化、油圧パワステの流量特性を変更、タイヤサイズのアップなど。
  4. ^ ホイールスピンを感知するとギア比を高めて駆動力を抑える機能。介入の度合いは少ない。
  5. ^ R2の新車販売が想定以上に苦戦したという経緯がある。
  6. ^ ウェイクがベースであるが、軽スーパートールワゴンベースであるため全高が高い(1,850mm)こと、2シーター専用で、両側スライドドアを装備しているなど、プレオバンとは異なる点がある。
  7. ^ 価格を抑えつつ利益を上げるため、他社の軽ボンバンは押し並べて2ボックス・ハッチバックがベースとなっているが、ヴィヴィオの生産を終えたスバルにはそれが無かった。
  8. ^ 2代目プレオ+とは異なり、2代目ミライースのビジネス向けグレードの「B」に相当するグレードはプレオ+には設定されない。ちなみに初代プレオプラスにはプレオバンに匹敵する最廉価(法人向け)グレード「E」(ミライース「D」に相当。いずれも当該グレードは5ナンバー車)のグレードが設定されていたがプレオバン販売終了時点ではすでに廃止された。
  9. ^ 同日にタントエグゼをベースにOEM供給を受けた軽トールワゴン「ルクラ」を発売している。
  10. ^ そのため、給油口が先代までの車両右側から車両左側に変更されている。
  11. ^ 2011年7月の一部改良に伴い、現在は「X」の5MT車相当。
  12. ^ ミラカスタムはインテグレートCD・AM/FM付ステレオが標準装備で、オーディオレス仕様はオプション設定。
  13. ^ ディアスワゴンアトレーワゴンのOEM車)」や「ルクラ」と同様。
  14. ^ 乗用モデルは2013年2月-2014年6月までは同一ラインナップだった。それ以前は「ミラ」で設定されているホワイトが「プレオ」では設定できないという違いがあった。「プレオバン」は「ミラバン」同様に発売時からオフホワイト→ホワイトの設定がある。
  15. ^ 「グレードアップパッケージ」の装備内容は、ミラバンでのスモークドガラスとユースフルパックに相当する。
  16. ^ ミラとミライース同様、プレオ+で担えないMT需要を無印のプレオで吸収する形。

出典

  1. ^ a b デアゴスティーニジャパン 週刊日本の名車第54号23ページより。
  2. ^ 平成12年10月6日”. www.subaru.co.jp. 2018年11月8日閲覧。
  3. ^ Press Information”. www.subaru.co.jp. 2018年11月8日閲覧。
  4. ^ デアゴスティーニジャパン週刊日本の名車第96号22ページより
  5. ^ SUBARU 後付けの「ペダル踏み間違い時加速抑制装置」を発売』(プレスリリース)株式会社SUBARU、2020年5月29日https://www.subaru.co.jp/press/news/2020_05_29_8745/2020年6月4日閲覧 
  6. ^ プレオのネーミングの由来を教えてください。 - SUBARU公式サイト

関連項目

外部リンク


スバル・プレオプラス

(スバル・プレオ から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/28 00:32 UTC 版)

ダイハツ・ミラ > スバル・プレオ > スバル・プレオプラス
ダイハツ・ミラ > ダイハツ・ミライース > スバル・プレオプラス

プレオ プラスプレオ+PLEO+PLEO PLUS)は、SUBARU(旧・富士重工業)が販売する軽自動車である。製造元はダイハツ工業

概要

プレオ+は、すでに販売されているプレオミラのOEM供給車種)の派生車種として、優れた低燃費と手ごろな価格設定を特徴とするミラ イース(2018年3月から6月までを除いてミラシリーズ、以下イース)をベースにしたOEM供給車種として発表された。月販目標台数は1000台。なお、イースはすでにトヨタ自動車ピクシス エポック(ピクシスシリーズ、以下エポック)の車種名でOEM供給が行われていることから、3姉妹車種となった[注釈 1]

初代(通算3代目) LA300F/310F型(2012年 - 2017年)

スバル・プレオプラス(初代)
(通算3代目)
LA300F/310F型
G スマートアシスト 後期型
F スマートアシスト 後期型・室内
概要
別名 ダイハツ・ミライース(初代)
トヨタ・ピクシスエポック(初代)
プロドゥア・アジア(初代)
ダイハツ・アイラ(初代)
トヨタ・アギア(初代)
フィリピン・スリランカ・ブルネイ : トヨタ・ウィゴ(初代)
販売期間 2012年12月21日 - 2017年5月9日
設計統括 上田亨
ボディ
乗車定員 4人
ボディタイプ 5ドア ハッチバック
駆動方式 FF / AWD
プラットフォーム ダイハツ・Aプラットフォーム
パワートレイン
エンジン KF-VE型 658cc 直3 DOHC DVVT
最高出力 52ps/6,800rpm

49ps/6,800rpm
最大トルク 6.1kg・m/5,200rpm

5.8kg・m/5,200rpm
変速機 CVT
サスペンション
マクファーソン・ストラット式
トーションビーム式(FF)
3リンク式(4WD)
車両寸法
ホイールベース 2,455mm
全長 3,395mm
全幅 1,475mm
全高 1,500mm
車両重量 730kg - 790kg
テンプレートを表示

車検証上の型式はLA300F型(2WD車)・LA310F型(AWD車)となるが、スバル社内型式はRE系[1]としている。

ステラ(←ムーヴ)とサンバートラック(←ハイゼットトラック)を除く他のスバルの軽自動車同様、外観上はエンブレム類の変更のみだが、イースとエポックでは装着されている「eco IDLE(エコアイドル)」エンブレムが商標権の関係で装着されていない違いがある[注釈 2]

グレード体系はイース/エポックと同一だが、2WD車は「E」・「F」・「L」・「G」、4WD車は「FA」・「LA」・「GA」と「G」を除いてグレード名称が異なる。「E」はイース/エポックの「D」と同等の装備内容となるが、「G」・「GA」はイース/エポックの「G」・「Gf」に標準装備されているTRCVSC(VDC)と併合されているため未表記[注釈 3]である。「F」・「FA」・「L」・「LA」はイース/エポックの「L」・「Lf」・「X」・「Xf」ではなく、イースの特別仕様車「memorial edition」(以下「メモリアル」)がベースとなっており、「F」・「FA」はイースの「L memorial edition」・「Lf memorial edition」とほぼ同等の装備内容[注釈 4]、「L」・「LA」はイースの「X memorial edition」・「Xf memorial edition」からメッキグリルを省いた装備内容[注釈 5]となる。

後期型では最上位グレードの「G」・「GA」は「スマートアシスト」をはじめとする装備内容の充実により「G スマートアシスト」・「GA スマートアシスト」に改名するとともに、「スマートアシスト」を装備した「F スマートアシスト(イース/エポックの「L"SA"」相当)」・「FA スマートアシスト(同「Lf"SA"」相当)」・「L スマートアシスト(同「X"SA"」相当)」・「LA スマートアシスト(同「Xf"SA"」相当)」を追加した。また、L系グレードは非装備となっていたフロントメッキグリルが新たに装備されたことでイース/エポックと装備内容がほぼ同一となり、エンブレム類の変更のみとなった。

2014年7月の一部改良で、「G スマートアシスト」と「GA スマートアシスト」はスーパーUVカット&IRカットガラス(フロントドア)と花粉除去機能付エアクリーンフィルター(イースの特別仕様車「スマートセレクション」の装備品)を追加装備して「G スマートアシストα(イースの「G"スマートセレクションSA"」相当)」、「GA スマートアシストα(同「Gf"スマートセレクションSA"」相当)」にそれぞれ改名し、同時に「F スマートアシストα(同「L"スマートセレクションSA"」相当)」、「FA スマートアシストα(同「Lf"スマートセレクションSA"」相当)」、「L スマートアシストα(同「X"スマートセレクションSA"」相当)」、「LA スマートアシストα(同「Xf"スマートセレクションSA"」相当)」の4グレードを追加した。なお、2015年4月の一部改良により、「G スマートアシストα」・「GA スマートアシストα」は「G スマートアシスト」・「GA スマートアシスト」に名称を戻している。

ボディカラーはイースに準じており、「E」は「ホワイト」のみ、「F」・「FA」以上のグレードは前期型では「ホワイト」を含む7色に加え、「F」・「FA」・「L」・「LA」にはイースのメモリアル特別色となっている「ライトローズ・マイカメタリック」と「アーバンナイトブルークリスタル・メタリック(オプションカラー)」を加えた9色を、「G」・「GA」は「シェルローズ」を加えた8色をそれぞれ設定していた。後期型ではG系グレードにおいて、専用色だった「シェルローズ」を廃止する替わりに、F系・L系グレード(=イースのメモリアル)専用色だった2色が設定できるようになり、併せて、「E」以外のグレードに新色の「シャイニングレッド」を加えたことで、10色となった。

2012年12月10日
発表(12月21日販売開始)[2]
2013年8月19日
マイナーチェンジ(イース、エポックも同日にマイナーチェンジ)[3]
2代目・後期型ステラに採用した、低速域衝突回避支援ブレーキ機能、誤発進抑制制御機能、先行車発進お知らせ機能、VDC(イース、エポックのVSC&TRCに相当)の4つの機能で構成された「スマートアシスト」を一部グレードに採用するとともに、スバル車としては初採用となる、60km/h以上で走行中の急ブレーキ時にハザードランプを点滅させて後続車に注意を促すエマージェンシーストップシグナルを全車に採用し、安全性能を強化。燃費性能においても停車前アイドリングストップ機能の作動領域を11km/h以下に早め、CVTサーモコントローラー、気筒別燃焼制御、EGRクーラーを採用したことでエンジンの燃焼効率を高め、全車にタイヤディフレクタを、2WD車にはさらにフロアアンダーカバーとローダウンサスペンションも採用したことで空気抵抗を低減。これにより、JC08モード燃費を2WD車は33.4km/L、4WD車は30.4km/Lに向上した。
外観はフロントバンパーをワイド感のあるスタイリッシュな形状とし、LEDのリアコンビランプはレンズやランプの一部をクリア化。内装ではシートを落ち着いた色目に、オーディオフェイス色をブラックにそれぞれ変更するなど内装の質感を高めた。
OEM車のため「EyeSight」を搭載していないが、警告文はEyeSightのそれを「アイサイト」から「スマートアシスト」に置き換えたものを利用しているため、「スマートアシストだけに頼った運転は、絶対に行わないでください。」となる(ムーヴ/ステラ、イース/エポックも同様)。
2014年7月9日
一部改良(イース、エポックも同日に一部改良)[4]
エンジンのアトキンソンサイクル化及びデュアルインジェクタの採用、CVTの制御改善などを行うことで、JC08モード燃費を2WD車は35.2km/L、4WD車は32.2km/Lにそれぞれ向上。併せて、Eを除く全グレードに衝突回避支援システム「スマートアシスト」 とスーパーUV カット&IR カットガラス(フロントドア)、花粉除去機能付エアクリーンフィルターの2つの装備を組み合わせた「スマートアシスト α」(イースの特別仕様車「スマートセレクション SA」に相当)を新グレードとして設定し、「G スマートアシスト」「GA スマートアシスト」を廃止した[注釈 6]。また、L系グレードと「G スマートアシストα」・「GA スマートアシストα」には、ブラックシート(フロント上級シート表皮)を採用した「ブラックインテリアパック」をオプション設定した。本オプションを適用した場合、グレードにより、本革巻ステアリングホイール(六連星オーナメント付、L系グレード・「GA スマートアシストα」。「G スマートアシストα」は標準装備)、4スピーカー(「G スマートアシストα」)、ピアノブラック調オーディオパネル(L系グレード)、助手席シートアンダートレイ(「G スマートアシストα」・「GA スマートアシストα」)がそれぞれ追加される。
2015年4月8日
一部改良(イース、エポックも同日に一部改良)[5]
アイドリングストップ機能はエンジン再始動の条件にステアリング操作を追加、ヒルホールド機能にはアイドリングストップ作動による停車中の状態からの発進だけでなく、通常停車中の状態からの発進にも作動するように機能向上を施した。さらに、最上位グレードの「G スマートアシスト」・「GA スマートアシスト」には専用フィルムを貼付したカーボン調ブラックルーフを採用し、ブラック塗装のアウタードアミラー、Bピラーブラックアウト、メッキドアハンドルをセットにした2トーンカラーを新たに設定。2トーンカラーは「シャイニングレッド」、「パールホワイトIII」に加え、2トーンカラー専用色の「フェスタイエロー」を加えた3色を設定した。
2015年4月22日
特別仕様車「Black Edition」発売(本仕様車は先行で発売されたイースの特別仕様車「Limited SA」に相当する)[6]
「L スマートアシスト」・「LA スマートアシスト」をベースに、外観は専用ダークメッキフロントグリルと専用14インチアルミホイールを装備。内装はブラックシート(フロント上級シート表皮)やピアノブラック調オーディオパネルを採用してブラック基調に仕上げた。また、前述の2トーンカラーの設定ができるだけでなく、2トーンカラー専用色である「フェスタイエロー」は本仕様車専用色として単色カラーでも設定されている。
2016年7月
仕様変更。ボディカラーの「アーバンナイトブルークリスタル・メタリック」と「フェスタイエロー(2トーンカラーを含む)」をオーダーストップ、並びに廃止。
2017年4月1日
仕様変更。燃費基準の区分変更に対応し、2WD車は「平成32年度燃費基準+40%」、4WD車は「平成32年度燃費基準+30%」をそれぞれ達成した。
2017年5月9日
2代目と入れ替わる形で販売終了。
2020年5月29日(参考)
SUBARU純正用品として「つくつく防止」を発売(ルクラ、RK型ステラ、RD型プレオ向けにも同時に設定)[7]
OEM元であるミライースの初代モデル(LA300S/310S型)に2019年7月に設定されたペダル踏み間違い時加速抑制装置をRE型プレオプラスにも同一仕様・同一名称で設定。「スマートアシスト」非装着車が対象だが、モデルによっては装着が不可となる場合がある。

2代目(通算4代目) LA350F/360F型(2017年 - )

スバル・プレオプラス(2代目)
(通算4代目)
LA350F/360F型
F
Lスマートアシスト
概要
別名 ダイハツ・ミライース(2代目)
トヨタ・ピクシスエポック(2代目)
販売期間 2017年5月9日 -
ボディ
乗車定員 4名
ボディタイプ 5ドア ハッチバック
駆動方式 前輪駆動/四輪駆動
プラットフォーム Dモノコック
新Aプラットフォーム
パワートレイン
エンジン KF型:
658cc 直列3気筒DOHC
最高出力 36kW (49PS)/6,800rpm
最大トルク 57N・m (5.8kgf・m)/
5,200rpm
変速機 CVT
サスペンション
マクファーソン・ストラット式
トーションビーム式(2WD)
3リンク式(4WD)
車両寸法
ホイールベース 2,455mm
全長 3,395mm
全幅 1,475mm
全高 1,500mm(2WD)
1,510mm(4WD)
車両重量 650 - 670kg(2WD)
720 - 740kg(4WD)
テンプレートを表示

外観は初代モデル同様、エンブレム類の変更のみである。

グレード体系は初代を踏襲するが、初代では独立したグレード名が与えられていた4WD車は2WD車と同じ名称に統一。併せて、初代に設定されていた「L」はスマートアシスト付の「L スマートアシスト」に統合する形で廃止、廉価グレードの「E」も廃止となった。なお、イース、および後発のエポックの各「B」・「B"SA III"」に相当するビジネス向けグレードがプレオ プラスでは未設定となるため、2代目では「F」が廉価グレードの位置づけとなり、「F スマートアシスト」、「L スマートアシスト」、「G スマートアシスト」と合わせて4グレードに整理された。

初代・後期型で導入された「スマートアシスト」は、スバル車ではシフォン(3代目タントのOEM車種)に次いでの採用となる「スマートアシストIII」に変更。センシング方式をレーザーレーダーからステレオカメラに変えたことで制御対象や認識範囲が大きく拡大され、衝突回避ブレーキは対歩行者にも対応した。

装備面においては、イース同様オーディオレス[注釈 7]が標準とされ、インテグレーテッドCDプレーヤー&AM/FMチューナーはメーカーオプション設定であるが、車両本体価格はCDステレオ装着車の価格で表記されているため、イースよりオーディオ分価格が上乗せされている。さらに、「F」・「F スマートアシスト」はリアシートヘッドレストも標準装備されているため、その分の価格も上乗せされている。

ボディカラーはイース、およびエポックに準じたラインナップとなっている。ホワイトはホワイトIII(イース・エポックのホワイト<W19>に相当)に差し替えの上、「F」・「F スマートアシスト」専用色に移行。そのほか、ジャスティトールのOEM車種)設定色のマゼンタベリー・マイカメタリックと新色のスカイブルー・メタリックを追加し、「L スマートアシスト」・「G スマートアシスト」専用色としてレモンスカッシュクリスタル・メタリックとスプラッシュブルー・メタリックも追加した。

2017年5月9日
OEM元の2代目イースに併せるかたちでフルモデルチェンジ[8]
イースの場合同様、「L スマートアシスト」と「G スマートアシスト」の2WD車はJC08モード燃費が34.2km/Lとなったことで、「平成32年度燃費基準+30%」達成に格下げとなった。
(補足)2018年3月2日
無印プレオの販売が終了し、スバル公式サイトでのラインナップでのシリーズ名が「PLEO」から「PLEO+」となる。
2018年8月1日
一部改良(仕様変更扱い)。燃料消費率と排出ガスがWLTCモードに対応(燃料消費率に関してはJC08モードも併記)し、「平成30年排出ガス基準50%低減レベル」認定が取得された。
2020年1月
ボディカラーの設定が変更され、マゼンタベリー・マイカメタリックを廃止する替わりに、ファイアークォーツレッド・メタリックが新たに設定された。
2020年9月
ボディカラーの設定が変更され、パール系(有料色)のパール・ホワイトIIIをシャイニングホワイト・パールに差し替えた。
2020年12月1日
一部改良。オートライトが全車に標準装備された[9]
2023年12月20日(補足)
OEM元のダイハツ工業の不正問題の調査で対象がこれまで判明していた6車種から当車種を含めたほぼ全ての車種に拡大することが明らかとなり、国内外の全てのダイハツ工業製の車種の出荷を停止する方向で調整することとなった[10]
2024年10月4日
一部改良モデルを発表[11]
9月1日発表(10月1日発売)のイースの一部改良に伴うもので、コーナーセンサーを2個から4個に増強され、コーナーセンサー作動時のメーター内表示を変更。2WD車は寒冷地仕様が標準装備化された。また、グレード体系の整理に伴って「F スマートアシスト」を「F」へ吸収統合するとともに、「L スマートアシスト」と「G スマートアシスト」を初代モデル以来となる「L」と「G」へ改名されたことで、スマートアシストは全車標準装備となった。

脚注

注釈

  1. ^ すでに軽商用車については、ダイハツが自社製造するハイゼット並びに、同車種をベースとしたスバルブランドの7代目サンバー、トヨタブランドのピクシス トラック/ピクシス バンで3兄弟(姉妹)車種となっているが、ダイハツ製軽乗用車では初めてとなる(かつてスズキアルトマツダ(→キャロル)、日産(→ピノ)に供給。それ以来2例目である)。
  2. ^ ただし、メーター内のアイドリングストップインジケーターやアイドリングストップオフスイッチには「eco IDLE」が明記されている。なお、2015年4月の一部改良に伴い、イース/エポック共に「eco IDLE」エンブレムは廃止されている。
  3. ^ カタログにてのメーターの全照明点灯シーンではTRCロゴも点灯していた。
  4. ^ イースの「L」・「Lf」に、メッキオーナメント付ウレタンステアリングホイール、セキュリティアラーム(盗難警報装置)、キーレスエントリー(アンサーバック機能付電波式リモコンドアロック)を追加。プレオ+「F」・「FA」ではウレタンステアリングホイールのオーナメントが六連星オーナメントに替わる。
  5. ^ イースの「X」・「Xf」に、リアヘッドレストを追加するとともに、「X」は14インチアルミホイール、「Xf」はスモークドガラス(UVカット機能付濃色ガラス、リアドア/リアクォーター/リアゲート)も追加。
  6. ^ イースでの同等グレードである「G "SA"」「Gf "SA"」は引き続き設定。
  7. ^ イースの場合とは異なり、実際にオーディオレスを設定する場合、セットオプションのナビアップグレードパックが同時装着される。

出典

  1. ^ スバル用品. “車両型式一覧”. 2015年8月26日閲覧。
  2. ^ 新型軽乗用車 スバル プレオ プラスを発表』(プレスリリース)富士重工業株式会社、2012年12月10日https://www.subaru.co.jp/news/archives/12_10_12/12_12_10_86384.html2017年5月10日閲覧 
  3. ^ スバル プレオ プラス改良』(プレスリリース)富士重工業株式会社、2013年8月19日https://www.subaru.co.jp/news/archives/13_07_09/13_08_19_4_91014.html2017年5月10日閲覧 
  4. ^ スバル プレオ プラスを改良』(プレスリリース)富士重工業株式会社、2014年7月9日https://www.subaru.co.jp/news/archives/14_07_09/14_07_09_99994.html2017年5月10日閲覧 
  5. ^ スバル プレオ プラスを改良』(プレスリリース)富士重工業株式会社、2015年4月8日https://www.subaru.co.jp/press/news/2015_04_08_135/2017年5月10日閲覧 
  6. ^ 特別仕様車 スバル プレオ プラス「Black Edition」を発売』(プレスリリース)2015年4月22日https://www.subaru.co.jp/press/news/2015_04_22_113/2017年5月10日閲覧 
  7. ^ SUBARU 後付けの「ペダル踏み間違い時加速抑制装置」を発売』(プレスリリース)2020年5月29日https://www.subaru.co.jp/press/news/2020_05_29_8745/2020年6月4日閲覧 
  8. ^ 新型軽乗用車 スバル プレオ プラスを発表』(プレスリリース)株式会社スバル、2017年5月9日https://www.subaru.co.jp/press/news/2017_05_09_4065/2017年5月9日閲覧 
  9. ^ SUBARU「プレオ プラス」一部改良モデルを発表』(プレスリリース)株式会社SUBARU、2020年12月1日https://www.subaru.co.jp/press/news/2020_12_01_9307/2020年12月1日閲覧 
  10. ^ “ダイハツ 国内外すべて販売停止 新たに25車種の試験 174の不正発覚”. AUTOCAR JAPAN. (2023年12月20日). https://www.autocar.jp/post/996114 
  11. ^ スバル、「プレオ プラス」一部改良 車両後退時の安全性を向上”. Car Watch (2024年10月4日). 2024年10月5日閲覧。

関連項目

外部リンク





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