サポート ライフサイクル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2010/12/02 13:47 UTC 版)
「レガシーOS」の記事における「サポート ライフサイクル」の解説
Windowsには「サポート ライフサイクル」と呼ばれる方針が存在し、メインサポートフェーズ及び延長サポートフェーズに分けられる。前者はすべての製品に適用され、問題の修正のほかに新たな機能追加も行われる。後者はビジネス用製品のみ適用され、問題修正は行われるが新機能追加は行われない。期間は前者が発売から5年間または次期製品発売から2年間のうちの長い方、後者は延長サポートフェーズ移行から5年間または次々期製品発売から2年間のうちの長いほうとなる。このライフサイクルが終了するとレガシーWindowsとなる。ただしサポート期間は延長される場合も多い。 サービスパックにもサポート期間が設けられており、次のサービスパックがリリースされて24ヶ月が経過すると、OS自体のサポート期間が残っていてもサポート終了となる。この場合、その時点でリリースされている最新のサービスパックを適用する必要がある。
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サポート ライフサイクル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 07:27 UTC 版)
「Microsoft Windows XP」の記事における「サポート ライフサイクル」の解説
従来のマイクロソフトの方針では、家庭向けのエディションではメインストリーム サポート フェーズ(次のバージョンのWindows発売から2年後まで)しか提供せず、ビジネス・開発向けのエディションのみ延長サポート フェーズ(メインストリーム サポート終了後5年間)を提供してきた。しかし、Windows XP Home Editionは市場で非常に多く使われていたため、メインストリーム サポート期間をもってサポートを打ち切ると、重大な脆弱性が発見されてもセキュリティ アップデートが提供されず、無防備な状態のPCが巷にあふれることが懸念された。2007年1月25日、マイクロソフトは市場の状況を鑑み、「Windows XP Home EditionおよびMedia Center Editionについても、(家庭向けのエディションであるが)5年間の延長サポートフェーズを提供する」と発表した。これにより、Home EditionおよびMedia Center Editionはサポート期限が2009年4月14日から2014年4月8日へ延長された。発売開始より約12年半にもおよぶという、PC用ソフトとしてはかなりの長期サポートとなる。 なお、ProfessionalとTablet PC Editionに関してはビジネス・開発用製品扱いのため、従前どおり延長サポート フェーズが提供される。また、Windows XPベースの組み込みシステム向けOSであるWindows XP Embeddedは2016年1月12日を以って延長サポートが終了した。このほか、Windows Embedded Standard 2009は2019年1月8日まで、Windows Embedded POSReady 2009は2019年4月9日までそれぞれ延長サポートとなる予定である。 2014年4月9日(日本標準時)を以って延長サポートが切れ、更新プログラムの提供が全て終了した。マイクロソフトはWindows 7以降の最新のWindowsへの早めの移行を呼び掛けている。しかし、中小企業などでは会社内のネットワークシステムをデファクトスタンダードだったXP向けに構築している会社も非常に多く、予算不足などから思いのほか移行が進められていない会社も少なくない。さらに東日本大震災によって被災した福島県、および宮城県、岩手県、一部の関東地方の各学校や各企業などでは、建物の耐震改修やパソコンより重要な業務機材などの購入に予算を取られ、期限切れまでにパソコンを更新できない自治体や企業、学校が続出しており、こちらも大きな問題となっている。家庭や企業のPCに大量に導入されたWindows XPの延長サポート切れに伴う諸問題について2014年問題と呼ばれることがある。 また、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)は、既に延長サポートが全て終了したWindows XPのセキュリティ上の危険性を指摘しており、なるべく、ネットワークに接続しない単独の専用システム(スタンドアローン)にしたうえでUSBメモリやFD、MO、外付けHDDなどの外部補助記憶装置でデータ交換しないことを呼びかけている。このほか、VMwareやVirtualBox、Pro以上のバージョンに搭載されている64ビット版Windows 8/8.1/10専用のクライアントHyper-V、Professional以上のバージョンに搭載されているWindows 7のXP Modeなどの仮想デスクトップ(ハイパーバイザ)上で稼働しているWindows XPであってもセキュリティ上の危険性を指摘している。 その一方で、一部の法人向けセキュリティソフトについては、マイクロソフトのサポート打ち切り後も、2018年7月5日までWindows XPのサポートを継続する製品も存在している。キヤノンITソリューションズのESET Endpoint Securityを含めた製品は2018年1月31日まで、米シマンテックのSymantec Endpoint Protection 12.xは2018年7月5日→2021年4月3日まで、トレンドマイクロのウイルスバスター コーポレートエディション 10.6は有償の延長サポートは2019年1月30日まででその他の製品も少なくとも2021年1月31日まで利用可能のものもある、露カスペルスキーのKaspersky Endpoint Security 10 for Windowsなどは最短でも2016年1月末日まで、米マカフィーのMcAfee Endpoint Protection Suiteは2015年12月31日でサポート終了、フォティーンフォティ技術研究所(FFRI)のFFRI yaraiは2017年12月31日まで。 政府機関や企業向けの有償カスタムサポートは、2014年4月9日以降も提供される。実際に英国やオランダの政府が契約している。 マイクロソフトはXPからの移行キャンペーンとして、XPの各種要素をモチーフにした敵を倒すブラウザゲーム「Escape from XP」を公開している。ゲームの最後はXPが爆破されるという演出になっている。 なお、2014年4月8日(日本時間4月9日)をもってWindows XPの延長サポートが全て終了となった直後、マイクロソフトは米国時間2014年4月26日、Internet Explorerの更新プログラムが配布された際、Internet Explorer6から11までのバージョンに脆弱性があると発表し、「サポート切れからまだ間もない」という理由で「特例」としてXPも更新プログラムの対象となりIE6向けにも例外的に2014年5月2日セキュリティ更新プログラム(パッチ)を公開した(KB2964358)。 また、2017年5月15日(日本時間)には同年5月12日(米国時間)より全世界各国で流行発生している新型ランサムウェア ("WannaCry") によるサイバー攻撃の被害が深刻であったがこれについての対策状況を告知。このランサムウェアが悪用しているセキュリティーホールがもはやアップデートパッチの提供されていない(またはパッチを当てていない)システムのみに存在するため、サポート中のVista以降のOSに加えて本来は3年前にサポート終了済のXPや2年前にサポート終了済みのServer 2003も再び例外的にセキュリティ更新プログラム(パッチ)が特例として公開 (KB4012598) 配布された(すでに淘汰の進んだWindows 2000などは対象外)。 現地時間2019年5月14日に、リモート デスクトップ サービス(Remote Desktop Services、かつてはTerminal Servicesとも)に重大なリモートコード実行の脆弱性 (CVE-2019-0708) が存在するので、Windows 7とWindows Server 2008およびWindows Server 2008 R2などにWindows Updateを介したパッチの提供を行っている。Windows XPとWindows Server 2003に対しても修正プログラム「KB4500331」をMicrosoft Update カタログで提供。Windows 8.1やWindows 10などはセキュリティ強化が施されているので提供されない。
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