ミクロの製品ライフサイクル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/11 07:33 UTC 版)
「商品ライフサイクルマネジメント」の記事における「ミクロの製品ライフサイクル」の解説
製品(プロダクト)には「企画→開発→調達/生産準備→製造/生産→販売→保守→終売」といった生涯すなわちライフサイクルを見出せる。ライフサイクル全体を1つの管理対象とみなし、一元的に管理する取り組みが商品ライフサイクルマネジメント(PLM)である。PLMの目的にはコスト削減、市場投入期間の短縮、品質向上、環境負荷軽減などが挙げられる。PLMの特徴はライフサイクルにわたる全体最適化である。 製品をライフサイクルの各段階ごとに管理した場合(例: 職能ベースのマネジメント)、段階ごとに役割が固定され全体最適化できない場合がある。例えば収支に着目した場合、職能ベースだと粗利は販売部の販売価格のみで決定される。PLMを行う場合、エレベータやコピー機、写真の印画紙などでは販売時に利益を得るだけではなく、使用時でのサポートやプリント時に利益を得るなど、ライフサイクル全体で利益を上げる仕組みを構築できる。費用面では、使用時のサポートにかかる費用を抑えるために商品の説明書を分かりやすくするなど、ライフサイクル全体での費用をマネジメント出来うる。 また環境面でもPLMには利点がある。製品の環境負荷は使用時のみではなく製造・廃棄時にも発生し、ライフサイクル全体を通した負荷を評価する必要がある(ライフサイクルアセスメント)。PLMにより、例えば、設計の段階で廃棄時のリサイクル負荷が考慮された「分解が容易な設計」を採用できる。ほかにも運送負荷を下げるために生産段階から軽い梱包材を採用できる。 PLMを実現する仕組みは商品ライフサイクルを管理対象としたマネジメントシステムと見なせる。これによりマネジメントシステム一般に用いられる標準化等の様々な取り組みが適用できる。
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