ゴールボール
歴史と沿革
ゴールボールは第2次世界大戦で視覚に障害を受けた傷痍軍人たちのリハビリテーションプログラムとして1946年にドイツで考案されました。その後、各国で取り入れられ、現在では世界五大陸に広がり、パラリンピックをはじめとした国際大会で競技会が実施されるまでに発展しています。
日本に初めて競技が紹介されたのは1982年。その後、1992年に日本身体障害者スポーツ協会 (現:日本障害者スポーツ協会)が1994年開催の北京フェスピック大会に代表チーム派遣を決定したことから本格的に競技規則の翻訳が行われ、全国的な紹介へと広がりました。1995年には日本ゴールボール協会が設立され、第1回日本ゴールボール選手権大会が東京都多摩障害者スポーツセンターで開催されました。以降、同大会は毎年各地で開催されているほか、同大会の予選会を兼ねた東日本大会、西日本大会なども開催されています。これらの大会には、全プレーヤーがアイシェード(目隠し)をつけることで晴眼者も一緒にプレイできることから障害の有無を問わず、毎年十数チームが日本一を目指して参加しています。
日本代表チームとして国際大会に初めて出場したのは、男子が1994年開催の北京フェスピック大会、女子は1999年シドニー・パラリンピック大会最終予選会(フィンランド)でした。以降、男女ともに各種の国際大会に出場しています。特に女子は2004年アテネ・パラリンピック大会に初出場、第3位に入賞し銅メダルを獲得。続く2009年北京パラリンピック大会にも2大会連続の出場を果たしています。
競技方法
6人制バレーボールのコート(縦9m×横18m)の両エンドに、サッカーに使われる形状に似た特製ゴール(幅9m、高さ1.3m)を設置したコートを使います。前後半10分ハーフ(ハーフタイム3分)の試合時間内に、ゴール(得点)を奪い合うゲームです。
1チームはベンチ入り選手6名、コーチ3名で構成します。コート内のプレーヤーは各チーム3人で、それぞれアイシェード(目隠し)を着用し、各々の自陣ゴール前に通常、ライト・センター・レフトに分かれて位置します。
ゲームは攻撃側が鈴の入ったボールを転がすように投げ込み、守備側の3選手は互いのポジションを確認しながら身体全体を使って相手の投球を防ぎます。
コート内で選手同士が会話をしたり位置を教えあったりしてもかまいませんが、ボール内の鈴の音を頼りにするという競技の特性上、インプレー中はベンチのコーチや選手、あるいは観客等がアドバイスを与えたり応援することはできません。
主なルール
道具、コートなどの説明
●公式球: 重量1,250g、直径28cm、円周76cm、鈴入り
●ゴールポスト: 高さ(内寸)1.3m クロスバーの幅(内寸)9m
●コート: 18m×9m(ライン幅: 5cm)
●ラインアウトライン: コート外寸より1.5m四方
●コート平面概略図
固有名詞の分類
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