クーア財閥
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「スカーレット・ウィザード」の記事における「クーア財閥」の解説
マックス・クーア(マクスウェル・オーガスタス・ノーマン・ウェルバー・ジョセフ・ラッセル・クーア) クーア財閥の創立者であり、ジャスミンの父親。妻セシル(ジャスミンの母)は病弱な体質だったらしく、ジャスミンが3歳の頃に他界したらしい。自身の父親を非常に尊敬しており、娘のミドルネームである「ジェム」は父親に由来する。彼自身の名前が長いのは誕生時に両親だけでなく、その両親のそれぞれの父母から名前をもらったため。 かつては優秀なゲートハンターであり、ゲートの場所を連邦に届け出ることにより莫大な使用料を稼ぎ(登録数は56もあるらしい)、重力波エンジンを搭載した船の製造、物流、医療、金融と幅広く事業を展開した。その結果、クーア・コーポレーションは、彼一代で「連邦の半分の企業はクーア関連企業」とまでいわれる財閥に成長する。クーア・コーポレーションは株式会社だが、全ての株を自らの持ち株とし、「財閥総帥にして経営者」となった。 戦闘に関しては素人だが、素人ゆえに「最強の防御と最強の攻撃が1つずつあれば生き延びられる」という信念を持つ平和主義者で、冗談や悪戯の類が好きな人物であり、彼の思惑により、クーア・キングダムがとんでもない物を積むことになった。 娘ジャスミンとは遊び友達のように仲がよく、とうに自身の身長を追い越しても「わしのかわいい小さなミリィ」と呼び続けた。さらに「結婚したい男がいるが、その男は恐らく承諾してくれない」と相談してきた娘のために「30歳になるまでに結婚すること。できなかった場合、総帥権を剥奪する」と遺言を残した上、持ち株の49%をジャスミンに譲り、7%ずつを7人の重役に今までの報酬として分配し、残り2%はジャスミンの配偶者に渡すために凍結するという荒技に出た。つまり、「財閥総帥でいたければ結婚して凍結株を動かせ」ということらしい。 また、宇宙生活者時代に伝説の宇宙海賊シェンブラックとも友好関係があり、裏世界ともつながりを持っていた。既に故人だが、生前様々な惑星に別荘を作っており、このうちの1つが『クラッシュ・ブレイズ』にて判明する。 リチャード・ジェファーソン クーア財閥惑星開発部門を統括している重役。アレクサンダーの父親。マックスとは付き合いが長く、身体が弱かった頃のジャスミンを知っている。そのため、大きな目をしている割には「エクセルシオールへ通っていた」というマックスの(表向きの)話を信じ込み、ジャスミンのことを「肩意地張ったお嬢さん」と誤解していた。後に長男や社員が行方不明となった事件をきっかけにジャスミンに対する評価を少々改めることになる。 ワイリーの陰謀の際は、ワイリー自身によって完全に蚊帳の外に置かれていたため、ダニエル奪還作戦の後、ウェインズバーグとともにジャスミンに呼び戻された。 ジェームス・ウェインズバーグ 自然資源産業部局の最高責任者である重役。初登場時70歳を越えているが、長身・面長で、寡黙な職人を思わせる雰囲気を持つ男。リチャード同様、ジャスミンを「全く普通の」令嬢だと思い込んでいた。ジャスミンの妊娠中に天蚕絹一反をアドミラルの屋敷へ持参し、「マックスが見られなかった花嫁衣裳をこれで」と言う。 ジャック・シモンズ 惑星アドミラルに本社を置く、クーアシステムを含めたエネルギーおよび造船部門を統括する重役。眉も髪も白い、やたら目つきの鋭い小男。 パトリック・サンダース 惑星セントラルに本社を置く、銀行や証券・信販会社を擁する金融部門を統括する重役。恰幅と愛想はいいが、あまり頭が切れる男ではない。 アロウェイ・ハワード 惑星ブレイヌに本社を置く、警備保安部門および武器開発部門を統括する重役。髪こそ白くなっているが、他の重役と同年代とは思えない若々しさを持つ男。スポーツマンでありながら、文筆が趣味という知性派。だが、専門分野に関することでは周囲を馬鹿にしている。 ジョン・ブライアン 情報回線部門を統括する重役。60歳を過ぎているが真っ黒な髪を油で固めた恰幅のいい男。血色もよく、顔には男盛りの脂がある。 ジャスミンらのガーディアン攻撃作戦中にワイリーとともにダニエルを育児室から連れ出すが、最後はワイリーに殺される。 スタニスラス・ワイリー 《駅》に関係する部門を統括する重役。短身痩躯の貧相な男。何を話す時もきょときょとと眼をさまよわせ、両手の指をもみ合わせるので、真実を言っているのかとぼけているのか判断しづらい。 ウェインズバーグとジェファーソンを除いた5人で共謀するように見せかけ、ジャスミンを総帥の座から引きずり落として財閥を自分1人の物にする作戦を練っていたが、ジャスミン本人と夫のケリーがあまりにしぶといため、とうとうクーア・キングダムに潜入させている部下を使ってダニエルを誘拐する。 アレクサンダー・ジェファーソン リチャードの次男。愛称は「アレク」。ジャスミンの数ある花婿候補の中でも最有力候補と呼ばれていたが、後述の父親同様、本人とはかけ離れた幻想を抱いていた。ショウ駆動機関の実験を始める頃には、クーア財閥内のホテルグループを統括している。後にジャスミンを通じて知り合ったジンジャーと結婚し、一女をもうけるが、2年足らずで離婚。再婚後はさらに二男二女をもうける。
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