他の重役
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/08 21:53 UTC 版)
尾形久万喜(くまき) 大目付。辣腕との噂が高い。文四郎とは、里村の屋敷でも横山の屋敷でも対面しているが、尾形自身は中立な立場のようである。 藤井宗蔵 300石の番頭。助左衛門とは若い頃の道場仲間で、生前の助左衛門に文四郎の元服の際の烏帽子親を頼まれており、ぜひその約束を果たしたいと、文四郎と登世に願った。そして、このことについて、助左衛門が刑死したことを取り上げてとやかく言う者があればいつでも相手になると言い放った。藤井の言葉は、失意の内にいた文四郎と登世を力づけた。 文四郎の元服は、17歳の秋に実現する。文四郎が元服の際に名乗った重好(しげよし)は、藤井の名である重武の一字をもらったものである。 遠山牛之助 中老。江戸の葛西塾の元門人で、同じく元門人である学監の芝原、番頭の菰田(こもだ)らと協力して、師である葛西蘭堂を海坂藩藩校「三省館」に招いて特別講義を願った。そのとき、供として島崎与之助が3年ぶりに一時帰国して、講義の一部を担当した。 樫村弥助 郡奉行。家禄を復旧されて郷方回り見習いとなった文四郎の上司。3人いる郡奉行の中では一番人柄が良い。文四郎が就任の挨拶に訪れた時、祝福すると共に、里村家老は策略の多い人だから油断するなと諭した。 横山派かどうかは不明だが、青木孫蔵によれば、郡代の瀬尾と共に稲垣派の農政に懸念を抱いている数少ない郷方の一人。
※この「他の重役」の解説は、「蟬しぐれ」の解説の一部です。
「他の重役」を含む「蟬しぐれ」の記事については、「蟬しぐれ」の概要を参照ください。
- 他の重役のページへのリンク