オーロラブラックとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 生物 > 品種登録データベース > オーロラブラックの意味・解説 

オーロラブラック【オーロラブラック】(果樹)

※登録写真はありません 登録番号 第10989号
登録年月日 2003年 2月 20日
農林水産植物の種類 ぶどう
登録品種の名称及びその読み オーロラブラック
 よみ:オーロラブラック
品種登録の有効期限 25 年
育成者権の消滅  
品種登録者の名称 岡山県
品種登録者の住所 岡山県岡山市内山下二丁目4番6号
登録品種の育成をした者の氏名 依田征四、小野俊朗、尾頃敦郎、谷恵子、清水佐伯男岸田勝彦森敦茂、高木伸友
登録品種の植物体の特性の概要
この品種は、「オーロラレッド」の自然交雑実生から育成されたもので、果皮の色紫黒果粒が円で極大粒の育成地(岡山県赤磐郡山陽町)では9月上中旬に成熟する早生種である。拡がりは中、樹勢は強である。熟太さは太、色は暗褐、節間横断面の形は楕円表面形状は細溝あり、幼先端の色は薄赤、巻きひげ着生は2である。花穂着生数は多、花性は両性花粉多少は中である。成葉身の形五角形、裂片数は5片、葉身横断面の形は波打ち葉縁鋸歯の形は両側直線葉柄裂刻の一般的な形は開く、成上裂刻の一般的な形は重なる、成大きさは中、上面の色は緑、葉柄の色は淡紅、成下面葉脈間の綿毛密度は中、下面主脈上の綿毛密度は粗、葉柄綿毛密度は無~粗、中肋対す葉柄長さの比は短、葉柄太さは中である。穂梗の太さはやや太、長さは長、色は淡緑である。果房の形は有岐円筒大きさは中、長さはやや長、着粒の粗密は粗、果梗の太さは太、長さはやや短、色は黄緑である。果粒の形は円、大きさ極大果皮の色青黒又は紫黒、果粉の多少は中、果皮厚さは厚、果皮果肉分離性は中、果肉の色は不着色、肉質塊状甘味は中、酸味は少、渋味はかなり少、香気は無、果汁多少は多、種子の数は少、形は中、大きさは大である。発芽期及び開花期は中、成熟期は早で育成においては9月上中旬である。果実着色難易中間、花振いの多少及び無核果粒の混入は多、裂果多少は少、果梗の強さは強、果梗と果粒分離は中である。「巨峰」及び「ピオーネ」と比較して、成下面葉脈間の綿毛密度が中であること、果粒の形が円であること、香気が無いこと等で区別性認められる
登録品種の育成経過概要
この品種は、昭和58年岡山県農業試験場(現岡山県農業総合センター農業試験場赤磐郡山陽町)において、「オーロラレッド」の自然交雑種子をは種し、その実生の中から選抜以後増殖行いながら特性の調査継続し平成11年にその特性が安定していることを確認して育成完了したのである。なお、出願時の名称は「吉備紫」であった



オーロラブラック

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/23 02:59 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動
オーロラブラック

オーロラブラック(Aurora Black)は、岡山県で生成され2003年に品種登録されたブドウである。[1]

概要

産地間の競争が激化する中、ピオーネ藤稔といった大粒の種無しぶどうが市場を広げていたことを背景に、結実良好で栽培しやすい岡山県独自のブランド品種を求め、岡山県立農業試験場(現:岡山県農林水産総合センター農業研究所)が大粒の「オーロラレッド」の自然交雑実生から播種し育成した。[2][3][注釈 1] 2017年頃までは岡山県のみで育成されていたが、現在は他県にも苗木の供給を行っている。[4]

全国各地で栽培される藤稔の収穫時期が7月頃から始まるのに対し、岡山県で主に栽培されているピオーネは9月から10月が露地栽培種の収穫時期であることから、オーロラブラックは、ピオーネよりも早い時期に収穫できるよう栽培技術の確立が求められてきた。[2]

特徴

大粒で甘く、種無しである。オーロラブラックと名がついているように粒は紫黒色で、薄皮で噛み切りやすく渋みが少ないためそのまま食べることもできる。[5]

市場評価では、香りについての評価が分かれるが、果実着色及び甘み・肉質・外観に優れた評価がある。[2]また、大粒のブドウは収穫から時間が経つと枝から実が離れてしまう脱粒を起こしやすい欠点があるが、オーロラブラックはこの脱粒が起きにくいことが大きな特徴である。収穫から長距離の輸送にも適しているだけでなく、購入者の手に渡るまでも日持ちが良いことから、国内需要だけでなく海外への輸出も期待されている[3]

脚注

[脚注の使い方]

注釈

  1. ^ オーロラレッド自体は呼称であり、登録品種ではない。[3]

出典

  1. ^ オーロラブラック (PDF)”. 岡山県農林水産総合センター 農業研究所 (2018年9月21日). 2020年9月22日閲覧。
  2. ^ a b c 山本晃郎、小野俊朗(果樹研究室)、尾頃敦郎 (2003年). “市場評価からみたブドウ新品種「オーロラブラック」の技術改善方向 岡山県農業総合センター農業試験場”. 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 西日本農業研究センター. 2020年9月22日閲覧。
  3. ^ a b c オーロラブラック JA晴れの国岡山 特産品”. 2020年9月22日閲覧。
  4. ^ “岡山県オリジナルのブドウ「オーロラブラック」収穫始まる”. 産経ニュース (産経新聞). (2018年8月18日). オリジナルの2020年5月26日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20200526070948/https://www.sankei.com/region/news/180818/rgn1808180004-n1.html 2020年9月22日閲覧。 
  5. ^ 16.皮ごと食べた時のブドウ「オーロラブラック」の味、食感の特長 (PDF)”. 岡山県農林水産総合センター農業研究所 農業試験場 環境研究室 (2019年). 2020年9月22日閲覧。

関連項目

外部リンク



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「オーロラブラック」の関連用語

オーロラブラックのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



オーロラブラックのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
農林水産省農林水産省
Copyright The Ministry of Agriculture. Forestry and Fisheries of Japan
品種登録ホームページ
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのオーロラブラック (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS