ブラックビート【ブラックビート】(果樹)
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登録番号 | 第12075号 |
登録年月日 | 2004年 6月 4日 | |
農林水産植物の種類 | ぶどう | |
登録品種の名称及びその読み | ブラックビート よみ:ブラックビート |
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品種登録の有効期限 | 25 年 | |
育成者権の消滅日 | ||
品種登録者の名称 | 河野隆夫 | |
品種登録者の住所 | 熊本県宇土郡不知火町字長崎1116 | |
登録品種の育成をした者の氏名 | 河野隆夫 | |
登録品種の植物体の特性の概要 | ||
この品種は、「藤稔」に「ピオーネ」を交配して育成されたもので、果皮の色が紫黒、果粒が短楕円で極大粒の育成地(熊本県宇土郡不知火町)では7月下旬に成熟するかなり早生の品種である。樹の広がりは大、樹勢は中である。熟梢の太さは太、色は暗褐、節間横断面の形は楕円、表面の形状は細溝あり、幼梢先端の色は薄赤、巻きひげの着生は2である。花穂の着生数は中、花性は両性、花粉の多少は中である。成葉葉身の形は五角形、裂片数は5片、葉身横断面の形は波打ち、葉縁鋸歯の形は両側直線、葉柄裂刻の一般的な形は開く、成葉上裂刻の一般的な形は重なる、成葉の大きさは大、上面の色は暗緑、葉柄の色は淡紅、成葉の下面葉脈間の綿毛の密度は無~極粗、下面主脈上の綿毛の密度は粗、葉柄の綿毛の密度は無~極粗、中肋に対する葉柄の長さの比は短、葉柄の太さは中である。穂梗の太さは太、長さは長、色は淡緑である。果房の形は有岐円錐、大きさは極大、長さは長、着粒の粗密は粗、果梗の太さは太、長さは中、色は黄緑である。果粒の形は短楕円、大きさは極大、果皮の色は青黒又は紫黒、果粉の多少は多、果皮の厚さは厚、果皮と果肉の分離性は中、果肉の色は不着色、肉質は中間、甘味は中、酸味は少、渋味は無~極少、香気は無、果汁の多少は多、種子の数は少、形は中、大きさは大である。発芽期及び開花期は中、成熟期はかなり早で育成地においては7月下旬である。果実の着色の難易は中間、花振いの多少はやや多、無核果粒の混入は多、裂果の多少は少、果梗の強さは強、果梗と果粒の分離は易である。「巨峰」及び「ピオーネ」と比較して、果粒の形が短楕円であること、香気が無いこと等で区別性が認められる。 | ||
登録品種の育成の経過の概要 | ||
この品種は、平成2年に育成者のほ場(熊本県宇土郡不知火町)において、「藤稔」に「ピオーネ」を交配し、その実生の中から選抜、以後、増殖を行いながら特性の調査を継続し、10年にその特性が安定していることを確認して育成を完了したものである。なお、出願時の名称は「ブラック・ビート」であった。 |
ブラックビート
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/23 04:36 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動育成者は熊本県宇城市の河野隆夫氏で、2004年6月4日に品種登録された[1]。
概要
藤稔にピオーネを交配した4倍体品種で、果皮色は黒である。巨峰よりも収穫が早く大粒となるが、糖度は巨峰よりもやや低い。スリップスキンではないため剥皮性が悪く、やや食べにくい[1]。
果皮色
ブドウの果皮色は着色遺伝子座に存在するMYBハプロタイプの構成により決定されることが明らかとなっており、その遺伝子型は着色能力を持たないAと着色能力を持つE1とE2がある。なお、E2はE1よりも着色能力が高い。翠峰のような4倍体の緑色品種のMYBハプロタイプはA/A/A/Aであり、クイーンニーナのような4倍体の赤色品種のMYBハプロタイプはA/A/A/E1である。巨峰や藤稔といった既存の4倍体の黒色品種のMYBハプロタイプはA/A/E1/E2である。しかし、巨峰や藤稔は近年の地球温暖化などの影響により、黒色にならずに赤黒い果皮色で収穫期を迎えてしまう着色不良が問題となっている。一方、ブラックビートのMYB遺伝子型はE1/E1/E2/E2であり、非常に着色が良好であることから、地球温暖化に対応した品種として注目が高まっている[2]。
脚注
- ^ a b “品種登録迅速化総合電子化システム”. www.hinshu2.maff.go.jp. 2022年5月22日閲覧。
- ^ “四倍体欧米雑種ブドウのMYBハプロタイプの構成と果皮色の関係 | 農研機構”. www.naro.go.jp. 2022年5月22日閲覧。
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