分離性
分離性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/06/11 22:51 UTC 版)
詳細は「分離公理」を参照 注: 以下に挙げる用語は古い文献では異なる定義を指す用語である場合がある(分離公理の歴史(英語版)参照) T0、コルモゴロフ: 空間がコルモゴロフとは、その空間の任意の相異なる二点 x, y に対し、x を含む開集合で y を含まないものか y を含む開集合で x を含まないものが存在するときに言う。 T1、フレシェ: 空間がフレシェとは、その空間の任意の相異なる二点 x, y に対し、x を含む開集合で y を含まないものが存在するときに言う(T0 の場合と比べれば、T1 ではどちらの点を含むのかを指定できる点が異なる)。同じことだが、空間が T1 とはそのすべての一点集合が閉であるときにいうと言ってもよい。T1 空間は常に T0 である。 Sober: 空間がsober(英語版)とは、その任意の既約閉集合 C がただ一つの生成点 (generic point) p を持つときに言う。すなわち、C がより小さなふたつの閉部分集合(これらは交わってもよい)の合併とならないならば、一点集合 {p} の閉包が C に一致するような点 p が存在し、そのような点 p がただ一つしかない。 T2、ハウスドルフ: 空間がハウスドルフとは、その任意の相異なる二点がそれぞれの近傍で互いに交わらないものを持つときに言う。T2 空間は常に T1 である。 T2½、ウリゾーン: 空間がウリゾーン(英語版)とは、 任意の二点がそれぞれの閉近傍で互いに交わらないものを持つときに言う。T2½ 空間は常に T2 である。 完全 T2、完全ハウスドルフ: 空間が完全 T2(英語版)とは、その任意の相異なる二点が函数で分離される(英語版)ときに言う。任意の完全ハウスドルフ空間はウリゾーンである。 正則: 空間が正則(英語版)とは、任意の閉集合 C と C に含まれない点 p に対しそれぞれの近傍で互いに交わらないものを持つときに言う。 T3、正則ハウスドルフ: 空間が正則ハウスドルフ(英語版)とは、それは正則 T0 空間であるときに言う(正則空間がハウスドルフとなるためにはそれが T0 であることが必要十分であるから、用語法に齟齬はない)。 完全正則: 完全正則(英語版)とは、任意の閉集合 C と C に含まれない点 p が函数で分離されるときに言う。 T3½、チホノフ、完全正則ハウスドルフ、完全 T3: チコノフ空間(英語版)とは完全正則 T0 空間を言う(完全正則空間がハウスドルフとなる必要十分条件はそれが T0 であることなので、用語法に齟齬はない)。チホノフ空間は常に正則ハウスドルフである。 正規: 空間が正規(英語版)とは、その任意の交わらないふたつの閉集合が、交わらない近傍を持つときに言う。正規空間では1の分解ができる。 T4、正規ハウスドルフ: 正規空間がハウスドルフとなるための必要十分条件は、それが T1 となることである。正規ハウスドルフ空間は常にチホノフである。 全部分正規: 空間が全部分正規(英語版)とは、任意の分離された集合の対が交わらない近傍を持つときにいう。 T5、全部分正規ハウスドルフ: 全部分正規空間がハウスドルフとなる必要十分条件はそれが T1 であることである。完全正規ハウスドルフ空間は常に正規ハウスドルフである。 完全正規: 空間が完全正規(英語版)とは、任意の交わらない閉集合の対が函数でちょうど分離される(英語版)ときに言う。完全正規空間は必ず全部分正規である。 T6、完全正規ハウスドルフ、完全 T4: 空間が完全正規ハウスドルフ(英語版)となるのは、完全正規かつ T1 のときである。完全正規ハウスドルフ空間は、必ず全部分正規ハウスドルフにもなる。 離散空間: 空間が離散とは、そのすべての点が完全に孤立しているときに言う(言い換えれば、任意の部分集合が開となる空間である)。
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