分離方法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 19:50 UTC 版)
H-IIロケットのSRBでは前端及び後端に配置された分離モータの分離力により、コアロケットに影響を与えないようにコアロケットに対して約45度方向に分離した。これに対してSRB-AはH-IIAのファミリー化に対応するため、コアロケットに対して真後ろに分離する。まず、前方ヨーブレスと後方ヨーブレスの4本が分離ボルトを作動し分離する。スラストストラットを棒高跳びの要領で用いて、SRB-Aが本体から一番離れる1秒後にスラストストラットの切断用火工品(FLSC)で切断される。H-IIAロケットでは2本同時に分離されるが、H2A2024型やH-IIBロケットでは分離衝撃を和らげるため対称の2本ずつ2回に分けて分離される。 H-IIAロケット6号機では、ノズルが燃焼ガスにより侵食されて穴が開き、SRB-Aを分離させるための爆発ボルトの点火制御線(導爆線)が切断され、前方ヨーブレスが分離されなかった。 H-IIBロケット2号機では、片方のスラストストラットが抜けにくくなり分離のタイミングに差が見られた。原因はH-IIBロケット特有の艤装であったが、分離機構についてはH-IIAロケットも共通仕様であるため、冗長性の考え方からストラットを分離するV型成型爆破線(FLSC-II)のホルダ部分の設計変更を行った。
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