イナンナの冥界下りとは? わかりやすく解説

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イナンナの冥界下り

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/02 17:15 UTC 版)

エレシュキガル」の記事における「イナンナの冥界下り」の解説

イナンナ自身領土拡大のため、冥界支配しよう思い立ち野望のまま冥界へ下る。エレシュキガル怒り冥界の掟に従ってイナンナ7つ門をくぐるたびに身ぐるみ剥がし全裸となったイナンナを捕えたエレシュキガルは、イナンナに死の眼差しを向け殺害、その死骸を鉤に吊るしたエンキエア)の助力功を奏しイナンナ息を吹き返したが、身代わり用意しなければ冥界から帰れないというので、夫ドゥムジとその姉妹交代冥界拘留することで、イナンナ地上へ帰ることができた。

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イナンナの冥界下り

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/29 16:30 UTC 版)

タンムーズ」の記事における「イナンナの冥界下り」の解説

イナンナアッカドではイシュタル)が、姉妹エレシュキガル支配する地下世界であるクル(Kur)に向かった時、そこを自分のものである考えたという。 イナンナイシュタル七つの門を通ったが、一つの門を通る毎に装身具一つずつ置いて行く必要があった。その結果七番目の門を通過した後は全裸になっていた。その後僭越なことをし過ぎるなという忠告にもかかわらずイナンナイシュタルエレシュキガル王座に腰を下ろしたため、冥界アヌンナキ裁き下り、死をもたらす両眼で見つめられて、イナンナイシュタルは鈎にぶらさがる死体化したイナンナ忠実な召し使いは他の神々助け求めたが、応えたのは賢神エンキエアのみであったエンキエアでは生き残らせる二つの神に違いがあるが、イナンナイシュタル復活という目標共通していた。エンキエア自身の体から作り出した従者クル送り込みイナンナイシュタル生命食物生命の水与えてらせた。ところが「魂の保存則」によって、イナンナイシュタル身代わりとしてクルに残す誰かを探さなければならなかった。彼女は神々ひとりひとり当たったが、助命嘆願する神々強引に身代わりにする程に冷酷にはなれなかった。 そこで彼女の王座居座るドゥムジタンムズを見ると、恋女房であったはずなのに、彼は明らかに女に消えて欲しくてたまらなさそうだったため、俄然イナンナイシュタル彼に死に神(demons)を押しつけた。 ここでアッカド文書は、タンムズ姉妹ベリリ(Belili)を導入しようとして失敗している。彼女はタンムズの死を嘆いて身に付け宝石外しタンムズ他、死者復活求める者として、初め紹介されるが、ここには混乱見られるシュメール文書一つにベリリの名前が現われるが、そこではドゥムジ姉妹ゲシュティンアンナ(Geshtinana)という名前になっており、ベリリは他の老女の名前として用いられている。この老女は他の文書ではビルル(Bilulu)と呼ばれている。 ともかく、シュメール文書は、ドゥムジゲシュティンアンナの下に逃れた事、彼女はドゥムジを匿おうとしたが、結局は死神対抗し切れなかったことを記述している。死神次々ドゥムジの所に現れ老女ビルルまたはベリリの協力得た思しく、ついには彼を捕まえ冥界連行する。ところがイナンナはそれを後悔するようになっていた。 イナンナはビルルと殺しにたずさわったその息子ギアギラ(G̃irg̃ire)及びギアギラの伴侶シッル(Shirru)(「呪われた沙漠の者、誰の子でもなく、誰の友でもない」)に対す復讐機会伺ったイナンナはビルルを皮製の水入れに、ギアギラを沙漠守り神にし、シッルは沙漠脅威及ばないように、然るべき儀式が常に執り行われているか見張ることとなった結局イナンナ不憫に思い決意曲げて夫ドゥムジ生き返らせることにした。一年の内6ヶ月は、ゲシュティンアンナドゥムジ代わりにクルにいることになったドゥムジタンムズがこうして地上から消えることと、季節の変化関連づけられ、植物の周期の神、即ち死と再生の神一柱となった

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イナンナの冥界下り

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/18 11:16 UTC 版)

イナンナ」の記事における「イナンナの冥界下り」の解説

天界女王イナンナは、理由は明らかではないものの(一説にはイナンナ冥界支配しよう企んでいた)、地上七つ都市神殿手放し、姉のエレシュキガル治め冥界下りる決心をした。冥界へむかう前にイナンナ七つメーをまとい、それを象徴する飾りなどで身を着飾って忠実な従者であるニンシュブル自分万が一のことがあったときのために、力のある神エンリルナンナエンキ助力を頼むように申しつけた。 冥界の門到着すると、イナンナ門番であるネティ冥界の門を開くように命じネティエレシュキガル元に承諾得に行ったエレシュキガルイナンナ来訪怒ったが、イナンナ冥界七つの門の一つ通過するたびに身につけた飾り一つはぎ取ることを条件通過許したイナンナは門を通るごとに身につけたものを取り上げられ最後門をくぐるときに全裸になった。彼女はエレシュキガル宮殿に連れて行かれて、七のアヌンナの神々冥界下りた罪を裁かれた。イナンナ死刑判決を受け、エレシュキガルが「死の眼差し」を向けると倒れて死んでしまった。彼女の死体宮殿の壁に鉤で吊るされた。 三日三晩が過ぎ、ニンシュブル最初にエンリル次にナンナ経緯伝えて助け求めたが、彼らは助力拒んだ。しかしエンキ自分爪の垢からクルガルラ(泣き女)とガラトゥル(哀歌を歌う神官)という者を造りそれぞれに「命の食べ物」と「命の水」を持って先ずエレシュキガルの下へ赴き、病んでいる彼女を癒すよう、そしてその礼として彼女が与えようとする川の水大麦受け取らずイナンナ死体貰い受け死体に「命の食べ物」と「命の水」を振りかけるように命じた。クルガルラとガラトゥルがエンキ命じられ通りにするとイナンナ起き上がった。しかし冥界の神々はイナンナ地上に戻るには身代わり誰か冥界に送らなければならないという条件をつけ、ガルラという精霊たちが彼女に付いて行った。 まず、イナンナニンシュブル会ったガルラたちは彼女を連れて行こうとしたが、イナンナは彼女が自分のために手を尽くしたことと喪に服してくれたことを理由押しとどめた次にシャラ神、さらにラタラク神に会うが、彼らも喪に服しイナンナ生還したことを地に伏して喜んだため、彼らが自身仕える者であることを理由に連れて行くことを許さなかった。しかし夫の神ドゥムジが喪にも服さず着飾っていたため、イナンナ怒り、彼を自分身代わりに連れて行くように命じたドゥムジイナンナの兄ウトゥ救い求め憐れんだウトゥ彼の姿を変えたドゥムジは姉のゲシュティンアンナの下へ逃げ込んだが、最後に羊小屋にいるところを見つかり、地下世界へ連れ去られた。その後、彼と姉が半年ずつ交代冥界に下ることになった

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