イギリス軍の占領とは? わかりやすく解説

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イギリス軍の占領

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 14:31 UTC 版)

インドネシア独立戦争」の記事における「イギリス軍の占領」の解説

大戦ロンドン亡命していたウィルヘルミナ女王オランダ政府は、すでに1942年12月7日には戦後における東インド自治について言及していたが、その独立について譲歩する考えはなかった。オランダ政府ハーグ復帰後、東インドの再植民地化決定しカナダ訓練されていたオランダ領東インド軍(蘭印軍部隊派遣する準備すすめていた。 連合国側では、オランダ領東インド管轄アメリカ軍南西太平洋司令部からイギリス軍東南アジア司令部総司令官ルイス・マウントバッテン)に移し、その指揮下のイギリス軍部隊(その大半英印軍)が東インド進駐することになった。このイギリス軍部隊役割は、東インドにおける現状維持と、日本兵武装解除および日本人本国移送であり、オランダインドネシア独立問題には不介入立場取っていたが、期せずしてインドネシア人武装勢力との衝突巻き込まれていくことになるのである9月29日イギリス軍第一陣がジャカルタ上陸し10月1日付でイギリス陸軍フィリップ・クリスティソン中将指揮下の蘭印連合軍(AFNEI)司令部ジャカルタ開設された。10月末までには、AFNEI傘下英印軍第23師団一個旅団ジャカルタバンドンスラバヤに、一個大隊スマラン配置された。 10月20日にはオランダ領東インド政府副総督フベルトゥス・ファン・モークが亡命先オーストラリアからジャカルタ帰還し10月23日にはインドネシア共和国大統領スカルノ副大統領ハッタ会見している。以後1946年11月末にイギリス軍インドネシアから完全撤退するまでの期間、インドネシア独立問題は、当事者であるインドネシアオランダ、その両者仲介役であるイギリスという、三者間の交渉によって「外交交渉進められていくことになる。 なお、インドネシア進駐したAFNEIの指揮下には、オランダ領東インド軍(蘭印軍陸軍司令官ファン・オイエン少将率い蘭印陸軍個中隊があった。この部隊インドネシア人殺害誘拐放火など多く事件起こした。これらの破壊工作が、インドネシア連合国との交渉環境著しく悪化させた。 10月25日スラバヤ上陸したイギリス軍49旅団は、民衆武器提出求めチラシ全市配布し、これがインドネシア側を刺激した。このチラシイギリスからの宣戦布告であると受け止めたインドネシア人は、同28日29日30日わたってスラバヤ市内展開するイギリス軍攻撃し、これに打撃あたえたイギリスとの交渉環境の悪化危惧したスカルノハッタスラバヤ飛来し停戦成立させたが、10月30日夜、その停戦ライン侵犯めぐって銃撃戦起こり英印軍旅団長マラビー准将射殺された。 イギリス側英印軍)は、この他にも共和国側の武装組織との交戦によって多数死傷者出しており(1946年11月28日の完全撤退まで死傷者1377人、うち戦死者407人、行方不明者162人)、また、インド世論インドネシア民族独立運動の弾圧英印軍利用されることに反対し、インド総督アーチボルド・ウェーヴェル英印軍早期撤退イギリス政府要請していた。 10月半ばから下旬にかけては、英印軍第26師団スマトラメダンパレンバンなどに進駐した。このようにジャワスマトラ英軍指揮にあったが、チモールカリマンタンスラウェシアンボンなどの「外島」はオーストラリア軍部分的に占領した1945年12月14日現在で累計5億ギルダーの南発券英軍供給された。 1946年1月4日インドネシア共和国政府首都治安の悪化したジャカルタからジョグジャカルタ移し大統領スカルノ副大統領ハッタらはジョグジャカルタ退避し、イギリス・オランダとの交渉は、ジャカルタ残った共和国首相シャフリル外相兼任)、国防相アミル・シャリフディン(情報兼任)が担っていくことになった一方オランダ軍部隊東インド派遣される続々増加して12万人達しインドネシア側との本格的衝突懸念された。1946年11月末に予定されイギリス軍部隊インドネシアからの完全撤退前に停戦協定締結急がれることになった

※この「イギリス軍の占領」の解説は、「インドネシア独立戦争」の解説の一部です。
「イギリス軍の占領」を含む「インドネシア独立戦争」の記事については、「インドネシア独立戦争」の概要を参照ください。

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