「黒賀の者」の操る懸糸傀儡
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/23 16:32 UTC 版)
「からくりサーカス」の記事における「「黒賀の者」の操る懸糸傀儡」の解説
プルチネルラ/プルチネルラII〈阿紫花英良〉 四足の道化師。棍棒の一撃はコンクリートの壁に穴を開ける。作中で初めて敵として登場した「懸糸傀儡」である。 しろがね(エレオノール)が操る「あるるかん」に完膚なきまでに破壊されたが、「しろがね」と自動人形の最終戦で黒賀村から送られた懸糸傀儡の中に「プルチネルラII」として改修された物が含まれていた。その際には、棍棒に加えて長ドスが追加されている。名前はストラヴィンスキーのバレエ組曲〈プルチネルラ〉から。 グリモルディ〈誘拐組の尾崎→阿紫花英良→ファティマ→阿紫花英良〉 元は誘拐組の尾崎が使っていたが、阿紫花が強奪してから彼が使っている懸糸傀儡。両足脹脛部が車輪状になっており、股を外側へ開くように変形させる事により懸糸傀儡の中でも最高クラスの機動力を持つ。懸糸傀儡の中でも明らかに性能が高めの描写がされている。 首が伸びる・ピエロのような帽子を振り回す・斧がつく(2代目以降)とギミックも多い。 「しろがね」と自動人形の最終戦では、スピネッティーナを失ったファティマが操る姿も見られた。 なお、この時のグリモルディは改修が加えられており、序盤で尾崎が操った機体とは細部が異なる。 2代目のグリモルディは「しろがね」と自動人形の最終戦においてパンタローネとアルレッキーノによって破壊されており、3代目のグリモルディは阿紫花が最後に操る。ファティマ曰く「少し硬めだけれど、素敵ね」。 アクエリアス〈ぶっ殺し組の羽佐間〉 タキシードを纏った擬人化した鳥の様な姿をしている。手にしたシルクハットから凶悪な顔のウサギを呼び出すなどトリッキーな機体。 グリモルディと尾崎によって破壊された。 デザインは陰陽・トレジャーキーパーと同じく作者のアシスタントの一人。アシスタントの設定は「地獄の魔術師、パワーはあるるかんの5万倍、水中を300ノットで泳ぐ、湿気に弱い」。 ローリングアームズ〈ぶっ殺し組の中田〉 ボール状の下半身に西洋の鎧風の上半身、長い大型の腕を持つ機体。 才賀の別荘の対侵入者用からくり門である「煉獄」に操者ごと飲み込まれて破壊される。 テオゴーチェ〈誘拐組の高見〉 ボールに乗ったピエロの姿をしている。手の平から爆弾ボールを取り出して操り、阿紫花らぶっ殺し組の人形と操者を次々に撃破する。しかし、「しろがね」の操る「あるるかん」の前でなすすべなく、投げつけた爆弾を逆に叩き込まれて操者もろとも爆散した。 ダクダミィ〈誘拐組の山仲〉 頸部にハサミ状の武器を装備した腕のない小型の機体。操者一人に対して一体であることが多い懸糸傀儡の中で、操者一人に対して小型の懸糸傀儡が五体いる。 基本の戦闘スタイルは数体の人形の操り糸で敵を縛るなど動きを止め、残りの機体で相手の操者を仕留める。見かけによらず、その武器であるハサミは成人男性の首を切断する威力を持つ。 しろがねと鳴海を苦めて捕らえるが、鳴海の硬気功により二体が切り負けて刃が折れ、ほかの三体も操者とともに鳴海に破壊された。 バビュロ〈誘拐組の加納〉 全身に湾曲した刃が刺さったピエロの姿をしている。 勝が操った「あるるかん」によって破壊された。 グリセル〈誘拐組の金井〉 掌が非常に大きい眠った顔の女性。手が伸縮するギミックを持つ。 勝が操ったあるるかんに頭部を破壊される。跳躍力に優れ、崩壊する塔から脱出する際に活躍した。 ガンオブフェザー〈誘拐組の及川〉 インカ風の仮面から手足が生えたような姿をしている。 コルトSAA「ピースメーカー」をそのまま巨大化させた様な拳銃を二丁武器として使う。 阿紫花が操るグリモルディと勝負をするも、勝の作戦によってグリモルディの体当たりを食らい、操者ごとエレベーターシャフトへ転落する。 陰陽〈名称不明のぶっ殺し組のメンバー〉 中国の民族衣装のようなものに身を包む左右非対称の仮面をつけた人形。 高見が操るテオゴーチェによって操者ともども爆破される。 デザインはアクエリアス・トレジャーキーパーと同じく作者のアシスタントの一人。アシスタントの設定は「猿並の俊敏な動き、ゴリラぎみの握力、獣風の耐久力、とパンチ力、ドーベルマンのように操りやすい」。 トレジャーキーパー〈ぶっ殺し組の野口〉 全身を包帯で覆う大型の鎌を持った姿をしている。 高見が操るテオゴーチェによって爆破され、操者も直後に殺される。 デザインはアクエリアス・陰陽と同じく作者のアシスタントの一人。アシスタントの設定は「ボディは修理跡だらけ、歴戦の勇士を示す、顔は包帯グルグル巻き、見る者に恐怖を与えるだろう、んで武器は、刃渡り2メートルのカマで相手を切り刻む」。 スペイド〈ぶっ殺し組の平〉 手の甲にスペードのマークが付いている。ダールのスレイプニイルと同じく足には車輪がついており、高速移動が可能。暗殺専門の人形で、その異形の姿で相手に恐怖心を与える特性がある。一度は勝によって操作される。 アンダーザヘッド〈ぶっ殺し組の成田〉 人間が逆立ちした様な格好で、腕の部分が車輪、足が巨大な爪の付いた武器になっている。 あるるかんの「聖ジョージの剣」で真っ二つにされた。 衝月(しょうげつ) 尖夕(せんゆう) 裂空(れっくう) 三体とも黒賀村の人形使いが繰る懸糸傀儡。才賀家の別荘跡地で、勝の中に貞義が転送されていると思い込んだ黒賀の人形使い達が勝を殺すために差し向けるが、勝が繰る貞義製の3体の懸糸傀儡によって全て破壊された。 アンラッキー〈黒賀村の老人たち〉 人形使いを育てる黒賀村で、一人前の「人形使い」として認められるための試験で使われる懸糸傀儡。外見は草刈鎌の様な凶器を持った小さい女の子。両足にはのこぎりのような形の刃が仕込まれており、足の裏に立てた刃を回転させることによって一輪車に乗っているように高速移動することができる。 人形は一体だけ現れるが、実際は一体ではなく三体おり、黒賀村の老人の三人がそれぞれに人形を操っている。操者が隠れて交代で操っているため、試験者は何度倒しても向かってくる人形に恐怖する。試験は人形を倒すことが目的ではなく、倒せない人形から「如何に逃げるか」を問うものであり、三体全てを倒して合格したのは勝が初めてである(衝月五郎の父は二体までは倒したらしい)。デザインは作者側のものではなく、ある読者のはがきから起用したもの(他に「ブロム・ブロム・ロー」という自動人形も読者のデザインだった)。
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