朝鮮の声放送 現在の放送スタイル

朝鮮の声放送

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/04 07:09 UTC 版)

現在の放送スタイル

現在の番組内容は、「金日成将軍の歌」の冒頭メロディーのインターバル・シグナル(IS)と「朝鮮(チョソン)の声放送です。」の局名告知が男性アナウンサー(ユン・チャンウ)と女性アナウンサー(オ・ヨンスク)により2回繰り返された後に、北朝鮮の国歌(愛国歌)が演奏されて、「リスナーの皆さん、只今から朝鮮民主主義人民共和国(チョソンみんしゅしゅぎじんみんきょうわこく)の首都、平壌(ピョンヤン)からお送りする日本語放送を始めます。」と女性アナウンサーが述べた後に、「不滅の革命讃歌」と形容詞が付いた『金日成将軍の歌』と『金正日将軍の歌』の合唱が放送される。

初めに、ニュースが放送される。その後は、朝鮮労働党の政策解説番組や金日成、金正日、金正恩らの個人崇拝の政治宣伝番組(プロパガンダ)などが放送される。番組と番組の合間には北朝鮮の歌謡曲などの音楽が流される。最後に、放送時間と周波数のアナウンスが行われる。かつては、一日2サイクルの編成で、ニュースや各番組は別々に構成されていたが、現在は一部番組が異なる場合でも、ニュースは共通化されており、また2011年10月以降は、番組数が削減されて音楽中心の内容構成となっている。

毎週木曜日の第2次プログラムでは、リスナーからの曲リクエストに応える「お望み音楽」のコーナーが設けられており、週末にはリスナーからの手紙について返答する「朝鮮の声放送へようこそ」のコーナーも設けられている。

過去には、日本のワイドショーなどに出演する朝鮮半島問題の評論家である辺真一(ピョン・ジンイル)の手紙も「へんしんいち」さんからとして「お便りの時間」で読み上げられたことがある。過去にはリスナーには様々な記念品が送られてきたという。また、受信報告書を送ればベリカード(受信確認証)を発行してもらうこともできる(宛先等は後述)。

過去には、「平壌放送愛聴会」などの聴取者団体が存在して放送局との交流を行っていた。近年ではアジア放送研究会の山下透(放送研究家)の地道な調査により、不明な点も明らかになりつつある。

固有名詞の発音

1990年代前半頃から、朝鮮固有名詞(人名・地名など)をアナウンスする際は、全て朝鮮語読みに統一している。このため局名・国名の「朝鮮」も「ちょうせん」ではなく「チョソン」と発音されている。但し、1970年代後半には、「平壌」(ピョンヤン)を「へいじょう」と読んでいた。これは固有名詞が、朝鮮語交じりでは分かりにくい、とのリスナーの声に応えたものであった[注 1]。韓国大統領官邸の青瓦台については、2018年現在も「せいがだい」と日本語読みしており、朝鮮語読みの「チョンワデ」は全く用いられない。

表現の特色

  • 金日成に言及する際は必ず「主席」や「大元帥」の敬称と、「偉大なる金日成主席」あるいは「偉大な領袖」という修飾語が付く。近年は太陽節にちなみ、「太陽のように明るく微笑む」という修辞句も多用される。金正日についても、1980年代以降に後継者としての地位が固まると、「親愛なる金正日書記」という表現が固定化し、金日成没後には「偉大なる金正日総書記/国防委員長」と絶対敬語となった(現在でも単に「主席」といえば金日成、「総書記」といえば金正日を指す)。これに対し金正恩は、最高指導者となった後も「敬愛する金正恩元帥」と、祖父・父よりも抑えた表現となっている。
  • 2011年12月の金正日死去の追悼放送では、「朝鮮労働党党員、人民軍将兵、人民皆に告げる」という冒頭のように、政党・軍隊・政府という社会主義国の序列がうかがえる(中国の毛沢東の死去を伝えた北京放送の『全党、全軍、全国各民族人民に告げる』という表現を踏襲したものと考えられる)。労働新聞とともに、賞賛・非難の方法・文言、個人や機関・役職の序列などに注意すると、旧ソ連のクレムリノロジーと同様、幾分かは内政の変化がうかがえる。

注釈

  1. ^ 1970年代前半も「チョソン」、「ピョンヤン」の読みを用いていた。当時のIDは『こちらは平壌(ピョンヤン)、朝鮮(チョソン)中央放送局です』。
  2. ^ 朴槿恵個人に対しては「青瓦台の女主人/悪女」「青瓦台の部屋にいるスカートの風(チマ・パラム)」という間接的に女性を罵倒する表現が使われる時があった。
  3. ^ モスクワ放送が宛先を「Radio Moscow Japanese Section Moscow, U.S.S.R.」とだけ公表していたのと同じ。

出典







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