拒否権
英語:veto
議決を拒んで否決させることができる権限。拒否権が行使されると賛成派の多さや割合に関わらず案の成立が阻まれる。
拒否権の存在が注目されやすい組織の例として、国連安全保障理事会(国連安保理)がある。国連安保理は常任理事国5ヵ国(米、英、露、仏、中)と非常任理事国10ヵ国で構成され、常任理事国には拒否権が与えられている。意思決定の際に拒否権が発動されれば、たとえ賛成14対反対1の対立構図であっても、決議されない。
拒否権は国際社会上の交渉の駆け引きに利用される場合も多い。実際に発動するかどうかは定かではないが、拒否権の発動の示唆だけを行うことを「隠れ拒否権」と呼ぶ。拒否権の発動の意思を見せるだけでも他国の意思決定に影響を与えるといわれている。
veto
「veto」とは・「veto」の意味
「veto」は、英語で拒否権を意味する動詞である。政治的な文脈では、特に大統領や国家元首が法案や決議案に対して拒否権を行使することを指す。覚え方としては、「veto」の「ve」は「反対」を、「to」は「~に対して」と覚えることができる。「veto」の発音・読み方
「veto」の発音は、ヴィートゥー(/víːtoʊ/)である。アクセントは第一音節に置かれる。「veto」の語源・由来
「veto」の語源は、ラテン語の「veto」(私は禁止する)である。これは、古代ローマの元老院で、一人の元老院議員が他の議員の提案を拒否する権利を持っていたことに由来する。「veto」を含む英熟語・英語表現
「veto」を含む英熟語や英語表現には、以下のようなものがある。 1. exercise a veto: 拒否権を行使する2. override a veto: 拒否権を無視する
3. presidential veto: 大統領の拒否権
4. veto power: 拒否権
「veto」に関連する用語の解説
「veto(ツールバッグのブランド名)」とは
「veto」は、プロフェッショナル向けのツールバッグのブランド名でもある。高品質で耐久性のある素材を使用し、機能性に優れたデザインが特徴である。「pocket veto」とは
「pocket veto」は、アメリカ合衆国大統領が、議会が休会中に法案に署名せずに10日間放置することで、法案を暗黙のうちに拒否する権利を指す。「veto power」とは
「veto power」は、拒否権を意味する。国際連合安全保障理事会の常任理事国(アメリカ、ロシア、中国、フランス、イギリス)は、安保理決議案に対して拒否権を行使することができる。「veto」の使い方・例文
1. The president exercised his veto power over the bill.(大統領はその法案に対して拒否権を行使した。)2. The Congress decided to override the president's veto.(議会は大統領の拒否権を無視することを決定した。)
3. The United Nations resolution was vetoed by one of the permanent members.(国連決議は、常任理事国の一つによって拒否された。)
4. The governor has the power to veto legislation.(州知事は法律案を拒否する権限を持っている。)
5. The proposed amendment was met with a veto from the opposition party.(提案された改正案は、野党から拒否された。)
6. The mayor used his veto to block the city council's decision.(市長は市議会の決定をブロックするために拒否権を使用した。)
7. The company's board of directors has the right to veto any major decisions.(会社の取締役会は、重要な決定に対して拒否権を行使する権利を持っている。)
8. The union threatened to veto the proposed changes to the contract.(労働組合は、契約の提案された変更を拒否すると脅迫した。)
9. The committee has the authority to veto any projects that do not meet their criteria.(委員会は、基準を満たさないプロジェクトを拒否する権限を持っている。)
10. The prime minister's veto was overridden by a two-thirds majority in the parliament.(首相の拒否権は、議会の3分の2の多数によって無視された。)
拒否権(きょひけん)(veto)
国連・安全保障理事会の常任理事国に認められた決議を阻止する権限のこと。手続き事項以外の実質問題について、5か国の常任理事国にのみ与えられている。
国際連合(国連)の安全保障理事会(安保理)の決議は、常任および非常任を合わせた15の理事国のうち、すべての常任理事国を含む9か国以上の賛成によって可決される。したがって、1か国でも常任理事国が反対に回れば、その決議案は否決できる。
このような拒否権の行使は、大国一致の原則に基づく。常任理事国の中国、フランス、ロシア、イギリスおよびアメリカは、もともと第2次世界大戦の戦勝国で、平和のための武力行使を認める国連憲章は、常任理事国の方針に従って問題解決する道を選んだ。
冷戦時代には、アメリカと旧ソ連の意見が対立し、拒否権の発動によって議決を阻止することが多かった。最近の例では、国連ボスニア・ヘルツェゴビナ派遣団 (UNMIBH) と平和安定化部隊 (SFOR) の任期延長を求める決議案の採択を行った2002年夏、アメリカによる拒否権の行使で否決されたことがあった。
(2003.03.14更新)
拒否権
- vetoのページへのリンク