REAL_(L'Arc〜en〜Cielのアルバム)とは? わかりやすく解説

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REAL (L'Arc〜en〜Cielのアルバム)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/02/08 17:36 UTC 版)

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L'Arc〜en〜Ciel > ディスコグラフィ > REAL (L'Arc〜en〜Cielのアルバム)
REAL
L'Arc〜en〜Cielスタジオ・アルバム
リリース
ジャンル ロック
時間
レーベル Ki/oon Records
プロデュース L'Arc〜en〜Ciel
岡野ハジメ
チャート最高順位
  • 週間1位(2週連続、オリコン
  • 2000年度年間13位(オリコン)
  • 登場回数11回(オリコン)
ゴールドディスク
  • ミリオン(日本レコード協会
  • L'Arc〜en〜Ciel 年表
    ectomorphed works
    2000年
    REAL
    (2000年)
    Clicked Singles Best 13
    2001年
    『REAL』収録のシングル
    1. LOVE FLIES
      リリース: 1999年10月29日
    2. NEO UNIVERSE/finale
      リリース: 2000年1月19日
    3. STAY AWAY
      リリース: 2000年7月19日
    テンプレートを表示

    REAL』(リアル) は、L'Arc〜en〜Cielの8作目のアルバム2000年8月30日発売。発売元はKi/oon Records

    解説

    前作『ark』、『ray』以来約1年1ヶ月となるアルバムリリース。

    アルバムタイトルは、収録曲の歌詞に"REAL"という単語が多いことからhydeが名付けている。hydeは詞を手掛けるにあたり、「夢を見てても結局最終的には現実と照らし合わせてる」「夢見てても現実に戻っちゃう」と語っており[1]、アルバムタイトルを日本語に置き換えると"現実"と述べている[1]。また、このアルバムの曲名はすべて英数字表記であり、L'Arc〜en〜Cielのアルバム作品の中では、ベストアルバム含め本作のみである。

    収録シングルとしては「LOVE FLIES」「NEO UNIVERSE」「finale」「STAY AWAY」の4作品が収録されている。これまでのアルバムとは違い、より大きくハードロック側に重点を絞った作品であり、そのためセールス面では過去3作品に比べると多少見劣りするものがあったが、前作『ark』に続いて4作目のオリコンアルバムチャート首位、2週連続首位を獲得し、オリジナルアルバムでは現在最後となる5作目のミリオンセラーを記録している。

    本作のレコーディングは、前年の『ark』『ray』制作の反動もあってか、hydeは「前作とは違った、何曲も作って1枚の濃縮したアルバムにしたかった[2]」「もう一回バンドの理想を求めた時期だった[2]」と述べている。tetsuya2010年のインタビューで「(前作の)反動でちょっとハードな方向にいったのかな[3]」と述懐している。

    また、この頃からhydeのボーカルにも変化が見えるようになり、それまでの高音重視だったものから低音域を中心とした発声になり、ディストーションの掛かったいわゆる「濁声」に近い声を出すことが多くなった。

    アルバムのアートワークは、数多くL'Arc〜en〜Cielのアートワークを手がけるモート・シナベルによるもの。フランスパリにあるノートルダム聖堂ガーゴイルを撮影したものである。ノートルダム聖堂では、観光客が鑑賞・立入可能なエリアが限られているが、モート・シナベルは途中階にある聖堂の事務所に頼み込み、身を乗り出してやっとのことで撮影したという。撮影方角は南。

    初回限定仕様は3面デジパックケース。

    ちなみに、今作はラルクのオリジナル・アルバム初のLP盤が同日リリースされている他、今作が最初で最後となるSuper Audio CD盤 (2001年7月4日発売) も発売されている。

    収録曲

    CD・MD・SACD

    1. get out from the shell -asian version-
      20thシングル「STAY AWAY」のカップリングに収録された「get out from the shell」の全英語詞バージョン。
      打ち込みを多用している。トヨタ自動車アジア地域で流されたCMCMソングとして起用されたため、「asian version」のサブタイトルが付けられている。ちなみに最初のベースラインは、ドラムに打ち込んでいたものをCKの人が誤ってベース音で出してしまったのだが、yukihiroが凄く気に入ったため採用された。このアルバムでは本楽曲と「NEO UNIVERSE」「ALL YEAR AROUND FALLING IN LOVE」の計3曲で、tetsuyaが6弦ベースを使用している[3]
      作曲したyukihiroは、自身がリスペクトしているバンド、SOFT BALLETに関わったエンジニア杉山勇司ミックスに参加していることから、「SOFT BALLETのパクリ」と語っている[4]。シングル・バージョンとはエンディングが違い、次曲と音が少しだけ繋がっている。
      また、ベストアルバムThe Best of L'Arc〜en〜Ciel 1998-2000』、『QUADRINITY 〜MEMBER'S BEST SELECTIONS〜』にはこちらの全英語詞バージョンが、『The Best of L'Arc〜en〜Ciel c/w』、『TWENITY 2000-2010』にはシングルバージョンが収録されている。
    2. THE NEPENTHES
      サビで女性のコーラスが入る激しいロックチューンで、Aメロの4分の3拍子から途中で4分の4拍子に変わる。ken曰く、ストーン・テンプル・パイロッツを聴いている頃にリフから出来た曲[1]。タイトルは英語食虫植物ウツボカズラのことで女性の身体の一部に喩えて付けられた。この曲では、tetsuyaがベースを終始スラップで演奏している。また、ギターソロではトーキング・モジュレーターが使用されている。
      また、yukihiroはラルクの楽曲の中でドラムが難しい曲としてこの曲を挙げたことがある[5]
      テレビでは2000年9月1日放送のテレビ朝日系番組『ミュージックステーション』で披露されている。
      ライブツアー「TOUR 2000 REAL」以降、長らくライブで演奏されていなかったが、2008年に行われたライブツアー「TOUR 2008 L'7 〜Trans ASIA via PARIS〜」で約8年ぶりに演奏された。
    3. NEO UNIVERSE
      • 作詞:hyde / 作曲:ken / 編曲:L'Arc〜en〜Ciel & Hajime Okano
      19thシングル「NEO UNIVERSE/finale」の1曲目。資生堂口紅ブランド「ピエヌCMソング
      hydeはある意味このアルバムを象徴している曲と述べており、「夢を追いつつ現実はこうなんだなっていう部分が一番よく出てる[1]」と語っている。
      曲間にギターソロの代わりに6弦ベースソロが存在する。
    4. bravery
      tetsuyaが、一部の懐古的なファンに向けて書いた、メッセージ性の強い曲。本楽曲のアレンジ亀田誠治が共同で担当した。
    5. LOVE FLIES
      • 作詞:hyde / 作曲:ken / 編曲:L'Arc〜en〜Ciel & Hajime Okano
      18thシングル。シングルのテイクと比べ、ややリバーブが抑えられている。
    6. finale
      • 作詞:hyde / 作曲:tetsu / 編曲:L'Arc〜en〜Ciel & Hajime Okano
      19thシングル「NEO UNIVERSE/finale」の2曲目。東宝配給映画リング0 バースデイ』主題歌。
    7. STAY AWAY
      • 作詞:hyde / 作曲:tetsu / 編曲:L'Arc〜en〜Ciel & Hajime Okano
      20thシングル。「NEO UNIVERSE」の後を継いで、資生堂「ピエヌ」CMソングに起用された。
      曲間にファズベースソロが存在する。
    8. ROUTE 666
      • 作詞・作曲:hyde / 編曲:L'Arc〜en〜Ciel & Hajime Okano
      読み方は「ルートシックスシックスティーシックス」。666とは悪魔の数字を意味している。名前の由来はアメリカ合衆国に実在する「国道66号線」から。
      アルバム発売前の2000年7月19日に発売されたプレイステーションレーシングゲーム激突トマラルク』のBGMに本楽曲のゲームアレンジ版が使用されている。
      歌詞は全て比喩で、hyde曰く「自分の人生っていうか、自分の現在いる道ってものを、現実の道に置き換えて書いてみた」[6]。曲中にベースソロが存在する。ライブではテンポアップして演奏される。2015年に行われたライブ「L'Arc〜en〜Ciel LIVE 2015 L'ArCASINO」において、2000年に開催されたライブツアー「TOUR 2000 REAL」以来15年ぶりにライブで披露された。
      後に、パートチェンジバンドP'UNK〜EN〜CIELでリアレンジされ、36thシングル「BLESS」のカップリングに収録している。
    9. TIME SLIP
      • 作詞:hyde / 作曲:ken / 編曲:L'Arc〜en〜Ciel & CHOKKAKU
      hydeが、昔の友達と数年ぶりに会ったときに感じたことを詞にしている。アレンジには「」以来にCHOKKAKUが参加している。
      作曲したkenはこの曲について「怒りとか喜びとか、突出した感情がなくても曲はできるんだなあと実感できた[1]」と述べている。
      「THE NEPENTHES」と同様に、ライブツアー「TOUR 2008 L'7 〜Trans ASIA via PARIS〜」でライブツアー「TOUR 2000 REAL」以来約8年ぶりに演奏された。
    10. a silent letter
      • 作詞:hyde / 作曲:ken / 編曲:L'Arc〜en〜Ciel & Hajime Okano
      終盤にコーラスが重なるバラード。作曲したkenはhydeの歌詞を見て「俺が見た風景と一緒だった」と述べている[1]。また、kenがフジテレビ系番組『笑っていいとも!』内のコーナー、テレフォンショッキング出演時にタモリにプレゼントしたギターで作曲したため、仮タイトルは「タモソング」。
    11. ALL YEAR AROUND FALLING IN LOVE
      • 作詞・作曲:hyde / 編曲:L'Arc〜en〜Ciel & Hajime Okano
      hydeが、取材である人物に「ラルクはラブ・ソングが少ない」「あなたって暗い詞しか書けないの?」と言われたため作った曲である。hyde曰く、「ここまで思い切ったラブ・ソングは初めて。アルバムの最後に救いの手を差し伸べた歌詞」だといい、歌録りも最後に行われた[1]

    LP

    Disc1

    1. get out from the shell -asian version-
    2. THE NEPENTHES
    3. NEO UNIVERSE
    4. bravery
    5. LOVE FLIES
    6. finale

    Disc2

    1. STAY AWAY
    2. ROUTE 666
    3. TIME SLIP
    4. a silent letter
    5. ALL YEAR AROUND FALLING IN LOVE

    参加ミュージシャン

    日本語表記が確認出来ない部分に関しては原文ママとする。

    get out from the shell -asian version-
    THE NEPENTHES
    NEO UNIVERSE
    • ken:キーボード
    • 岡野ハジメ:キーボード
    • 斎藤仁:マニピュレート
    • tetsu:6弦ベース、バッキングボーカル
    • Chieko:バッキングボーカル
    bravery
    LOVE FLIES
    • ken:キーボード
    • 岡野ハジメ:キーボード
    • tetsu:バッキングボーカル
    finale
    • ken:キーボード、編曲
    • tetsu:キーボード、弦編曲
    • 岡野ハジメ:キーボード、弦編曲
    • 吉俣良:弦編曲
    • 斎藤仁:キーボード・マニピュレート
    • 弦一徹ストリングス:ストリングス
    STAY AWAY
    • tetsu:バッキングボーカル、キーボード
    • 岡野ハジメ:キーボード
    • 斎藤仁:キーボード・マニピュレート
    ROUTE 666
    TIME SLIP
    • CHOKKAKU:キーボード・プログラミング
    a silent letter
    • ken:キーボード
    • 斎藤仁:マニピュレート
    • k:"Female voice"
    ALL YEAR AROUND FALLING IN LOVE
    • hyde:キーボード
    • ken:キーボード
    • 岡野ハジメ:キーボード
    • 斎藤仁:キーボード・マニピュレート
    • tetsu:6弦ベース

    収録ベストアルバム

    受賞

    脚注

    1. ^ a b c d e f g 『WHAT's IN?』2000年9月号
    2. ^ a b 『ROCKIN'ON JAPAN』2004年3月号、ロッキング・オン
    3. ^ a b リットーミュージック社『BASS MAGAZINE SPECIAL FEATURE SERIES/tetsuya L'Arc〜en〜Ciel』2010年
    4. ^ ラジオ番組『FLYING〜L'Arc〜ATTACK2001年2月8日放送回より。
    5. ^ ラジオ番組『FLYING〜L'Arc〜ATTACK2002年3月6日放送回より。
    6. ^ PATiPATi2000年9月号より。

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