AWAKE_TOUR_2005とは? わかりやすく解説

AWAKE TOUR 2005

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/09 14:08 UTC 版)

AWAKE TOUR 2005
L'Arc〜en〜Cielライブ・ビデオ
リリース
録音 2005年8月31日
国立代々木競技場 第一体育館
ジャンル ポップ・ミュージック
ロック
時間
レーベル Ki/oon Records
チャート最高順位
  • 週間2位(オリコン・DVD音楽)
  • 2006年度年間23位(オリコン)
L'Arc〜en〜Ciel 映像作品 年表
SMILE TOUR 2004 〜全国編〜
2005年
AWAKE TOUR 2005
(2005年)
ASIALIVE 2005
2006年
テンプレートを表示

AWAKE TOUR 2005』(アウェイク ツアー にせんご)は、日本ロックバンドL'Arc〜en〜Cielのライヴビデオ。DVD版は2005年12月14日BD版は2014年3月19日発売。発売元はKi/oon Records

解説

本作品は、L'Arc〜en〜Cielが2005年6月に発表した10枚目のアルバム『AWAKE』を引っ提げ、同年8月6日から同年8月31日まで日本全国3都市で開催したライヴツアー「AWAKE TOUR 2005」から、国立代々木競技場 第一体育館で行った最終日公演の模様を収めたライヴビデオである。この最終日公演の模様は、一部のMCがカットされているものの、すべての演奏曲が網羅されている。なお、映像素材には大阪城ホール公演の模様が若干使用されている。

ライヴツアー「AWAKE TOUR 2005」はアルバム『AWAKE』と同様に、hyde反戦平和への想いが一つのテーマとなっている。そのためこのライヴツアーは、演出の細部に至るまで、アルバムの世界観を伝える方向性で構成されている[1]。今回のツアーの演出面では、L'Arc〜en〜Cielがアリーナクラスの会場で用いるLEDによる大型ビジョンなどを用いない非常にシンプルなステージセットになった反面、ショーダンサーや様々なエキストラを登場させるなど、生身の人間が繰り広げる演出が取り入れられることになった。なお、ライヴのオープニングは、<I want Love. I want a Gun. I want Peace. I want War.…>と、男女2人が交互にセンテンスを読み上げるところから始まる[2]。この文面は"人間が欲する対照的なモノ"を表しており、ステージを覆うように積まれたダンボールをスクリーン代わりにして対比的に映し出されている[2]。そして徐々に2人の声は早まり、<I'm a human... History doesn't repeat itself. Just awaken!>の2人の呼びかけとともにダンボールが崩され[2]、黒い軍服を模した衣装を着たhydeが登場し、黒い旗が掲げられたステージで「AS ONE」が演奏され、ライヴが開幕する[2]

その後の演奏曲目においても、反戦、平和をテーマとした演出が繰り広げられている。10曲目の「REVELATION」では、hydeが軍服を脱ぎ、白い司教服のような衣装に着替え登場する[2]。その際、hydeはステージ脇から玉座を模した神輿に座りながら現れ、手で黒い旗を引き千切りながらインカムマイクで歌唱している[2]。その後hydeは司教服も脱ぎ捨て、「New World」「自由への招待」を続けて披露している[2]。また、公演の後半部では、ライヴ中に止まることなく回り続けていた、ステージの背後に設けられた円形の回転装置が止まり、そこにライトアップされたピースマーク(鳥の足跡を逆さにしたようなシンボル)が現れ、「NEO UNIVERSE」が演奏される[2]。なお、この曲が演奏されるタイミングで、ピースマークがあしらわれた白い旗を持ったエキストラが客席側の通路を走り、ステージに向けて駆け上がっていく[2]。このように、このツアーではアルバム『AWAKE』のひとつのテーマとなった反戦、平和を描くような、ストーリー性のあるコンセプチュアルなライヴが繰り広げられている。hydeは2012年に発表した自叙伝の中で、ライヴ演出の取り組み方について「ライヴのメニューや演出の発想はね、その時のライヴの意味合いにもよるんだけど。例えば、ニューアルバムのツアーなのか、2011年みたいな20周年のライヴなのかで、やっぱりその骨組みが変わるよね。"このアルバムは何を言おうとしたアルバムなんだろう"って考えて、それに基づいたライヴの雰囲気作りをしたり。例えば、『AWAKE』だったら"反戦"のイメージだったけど、それをL'Arc〜en〜Cielがやった場合に、どんなエンターテインメントを見せられるか、とかね[3]」とこのツアーに触れたうえで綴っている。

ちなみにhydeは、本作に収録された国立代々木競技場 第一体育館公演で最後に演奏された「星空」を披露する前のMCにおいて、「今回のツアーはですね、平和を願ってまわったツアーなんですけど…。だけどね、きっとなかなか戦争とかって終わらないようなね、気がするんですよね。とても悲しいことですけど。ずっと歴史が…続いてるから、なかなか俺が死ぬころまでに終わってるとはとても思えないっていう悲しい現実がある[2]」と語っている。その後hydeは、日本の法律に触れたうえで平和に対する想いを述べている[2]。なお、ライヴ前半に軍服を着た理由について、hydeは「軍服を着たのは着こなすためじゃない。脱ぐために着た」とコメントしている。

セットリストは、上記のようにアルバム『AWAKE』の収録曲を中心に構成されている。また、このツアーでは2005年7月20日に発表する「Link」がライヴで初披露されている。なお、このツアーで披露された「STAY AWAY」は、メンバーが担当する楽器パートをチェンジした「STAY AWAY formation A」、「STAY AWAY formation B」の2パターンで披露されている。"formation A"では、tetsuyaがボーカルを、hydeがコーラスのパートを担当している。なお、2A以降にkenがtetsuyaとボーカルパートを交代することもあった。また、2サビの終わりでyukihiroがボーカル、hydeがドラムにスイッチし、演奏する曲をP'UNK〜EN〜CIELのセルフカバー曲「花葬 平成十七年」に変え、間奏のギターソロ以降に通常担当するパートを元に戻し、「STAY AWAY」を披露するといったかたちを採ったこともあった。そして"formation B"では、ボーカルをyukihiro、ギターをhyde、ベースをken、ドラムをtetsuyaが担当している。なお、本作に収録された国立代々木競技場 第一体育館公演の最終日では、「STAY AWAY formation A」が披露されている。

フィジカルは通常盤(DVD)の1形態でリリースされている。また、初回限定仕様はスリーブケース、スーパーピクチャーレーベル仕様となっている。なお、本作に収められた映像は、L'Arc〜en〜Cielとして初の全編ハイビジョン、24bit/96kHz収録[4](『LIVE IN U.S.A 〜at 1st Mariner Arena July 31, 2004〜』はアップコンバート収録、『SMILE TOUR 2004 〜全国編〜』はHD+アップコンバート収録)となっている。

また、2014年2月26日には本作を含む音楽作品18タイトルを収録したBD-BOXL'Aive Blu-ray BOX -Limited Edition-』が発売され、本作のライヴ音源CDも収録された。さらに、同年3月19日には、前述のボックス・セットに収められた本作のBlu-ray Disc版が単体でリリースされた。

収録曲

  1. AS ONE
  2. EXISTENCE
  3. Killing Me
  4. TRUST
  5. Ophelia
  6. 叙情詩
  7. 接吻
  8. forbidden lover
  9. My Dear
  10. REVELATION
  11. New World
  12. 自由への招待
  13. STAY AWAY formation A
  14. LOST HEAVEN
  15. READY STEADY GO
  16. NEO UNIVERSE
  17. Driver's High
  18. Link
  19. twinkle, twinkle
  20. 星空

脚注

  1. ^ "Awake Tour 2005 / L'Arc~en~Ciel". mora. 2023年4月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年4月20日閲覧
  2. ^ a b c d e f g h i j k ライヴビデオ『AWAKE TOUR 2005』、2006年
  3. ^ 『THE HYDE』、p.54、ソニー・マガジンズ、2012年
  4. ^ "L'Arc~en~Cielを擁する「マーヴェリック・ディー・シー・グループ」代表の大石征裕氏がハイレゾを語る!". mora. 28 May 2015. 2023年4月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年4月20日閲覧

「AWAKE TOUR 2005」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。



固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「AWAKE_TOUR_2005」の関連用語

AWAKE_TOUR_2005のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



AWAKE_TOUR_2005のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのAWAKE TOUR 2005 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2024 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2024 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2024 GRAS Group, Inc.RSS