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日本国有鉄道清算事業団

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/09/12 22:17 UTC 版)

日本国有鉄道清算事業団
Japanese National Railways Settlement Corporation
略称 国鉄清算事業団、清算事業団
設立 1949年6月1日
(日本国有鉄道)
解散 1998年10月22日[1]
種類 特殊法人
法的地位 日本国有鉄道改革法による
目的 日本国有鉄道の財産処分、権利継承など
本部 東京都港区西新橋二丁目8番6号
関連組織 日本鉄道建設公団
本州四国連絡橋公団
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日本国有鉄道清算事業団(にほんこくゆうてつどうせいさんじぎょうだん、英文名称:Japanese National Railways Settlement Corporation)は、かつて日本に存在した日本国有鉄道改革法を根拠とする特殊法人である。

日本国有鉄道(国鉄)の固定資産売却益による長期債務償還や余剰人員の再就職促進などを行うことを目的に、1987年(昭和62年)4月1日にJRグループ各社へ分割・民営化された日本国有鉄道の名称を変更する形で発足した。略称は国鉄清算事業団または清算事業団、英語略称はJNRSC。1998年(平成10年)10月22日に解散した[1]。

概要

日本国有鉄道改革法 第十五条
国は、日本国有鉄道が承継法人に事業等を引き継いだときは、日本国有鉄道を日本国有鉄道清算事業団(以下「事業団」という。)に移行させ、承継法人に承継されない資産、債務等を処理するための業務等を行わせるほか、臨時に、その職員の再就職の促進を図るための業務を行わせるものとする。

清算事業団としての安定収入源がないままに国鉄債務の一部を継承したほか、日本国有鉄道改革法(国鉄改革法)によって以下のような債務も負うこととなった。

これらを合わせた債務の総額は37兆1100億円であり、このうち約6割にあたる25兆5200億円を国鉄清算事業団が引き継ぐことになった。

理事長

実態

民営化後も増え続ける旧国鉄債務と債務償還計画の破綻

旧国鉄の経営状況は、単年度の営業収支では旅客部門に限って1984(昭和59)年度に黒字化していた。そして、国鉄最終年度である1986(昭和61)年度の旅客部門の単年度の営業収支は3,663億円の営業利益を計上していたが、貨物部門は依然として大幅な赤字を計上していた。また、累積債務は37兆円を超え、長期債務の支払い利子だけで年1兆円を超えるなど、営業外費用が営業利益を上回って増大する状況が続いた[5]。

これについて国は抜本的な対策を講じないまま、長期債務の大部分をこの日本国有鉄道清算事業団に切り離す形で問題解決を「先送り」にした結果、債務償還計画の破綻につながった。[5]

問題

当時は政府与党幹部から「まとまった土地の取引が行われることで、地価高騰に拍車がかかる」という土地売却への反対論が根強かった。そのことによって売却できずにいた優良資産は、その後のバブル崩壊によって一気に不良資産に転落したため、当初見積もりよりもさらに安価に放出せざるを得ず、売れずにいた資産は、清算事業団の解散直前に一斉処分が行なわれたこともあり、債務償還計画は達成できなかった。

国鉄の分割・民営化においては、大企業の清算によく見られる「債権の(一部)放棄」や「利払いの停止」が行なわれず、その一方で「事業の継続による収入」が無いばかりか、清算事業に関わる人件費の拠出や資産売却の不調も相まって、ほとんどの売却可能資産を処分し(およそ7兆円を返済)、またJR各社(特に本州三社)に債務負担(およそ14兆円を返済)をさせたにも拘らず、当初引き継いだ残り16兆円の長期債務が返済できないまま、金利負担や上述の売却が差し止められた土地の管理費が加わっておよそ25兆円に膨れ上がり、返済の見込みが立たないまま1998年(平成10年)10月22日に日本国有鉄道清算事業団法の廃止と共に解散した[1]。

解散後

解散後、固定資産やJR株式などの処分資産は、日本鉄道建設公団(鉄道公団)が継承した[1]。その一方、債務(約24兆1000億円)については「日本国有鉄道清算事業団の債務等の処理に関する法律」によって、日本国政府の一般会計に組み入れられ、国自体の債務とされるとともに、「たばこ特別税」の形で組み入れられた[1]。

鉄道公団は、さらにその後2003年(平成15年)10月1日に、運輸施設整備事業団(前身の一つが新幹線鉄道保有機構)と統合されて独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構となり、同機構の国鉄清算事業本部が業務を継承した。2008年(平成20年)4月には、清算事業の進捗により事業本部制を解かれ、国鉄清算事業管理部・国鉄清算事業用地部など、清算業務を行なう組織の総称として「国鉄清算事業関係」の名称が用いられている。このうち国鉄清算事業用地部は、承継した全ての土地(9238ヘクタール)の処分が2018年度(平成30年度)に完了したことから[6]、同年度をもって廃止された。

関連会社

関連会社として清算事業団が直接行っていた不動産開発事業を移譲する目的でレールシティ東開発[7]・レールシティ西開発[8]・レールシティ関東[9] などが設立されたが、独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構発足後の2004年4月時点にはレールシティ東開発1社に整理され[10]、2009年にレールシティ東開発も解散している[11]。

開発担当物件

レールシティ東開発

レールシティ西開発

その他

1994年度から1997年度にかけて、土地売却の促進のためにポスターが制作され、画家の山城隆一による猫の絵が起用されていた[12]。

脚注

  1. 1 2 3 4 5 “国鉄長期債務処理法が成立 清算事業団22日に解散”. 交通新聞. 交通新聞社. 1998年10月19日. p. 1.
  2. ↑ 国鉄改革法 第二十四条
  3. ↑ 国鉄改革法 第二十五条
  4. ↑ 国鉄改革法 第十二条
  5. 1 2 『昭和60年年次経済報告』(経済企画庁、1985年8月15日)
  6. ↑ “国鉄清算事業 / 国鉄清算事業の概要”. 鉄道建設・運輸施設整備支援機構. 2024年11月30日閲覧。
  7. ↑ タイムズスクエアビルなどを保有。大規模小売店舗立地法届出内容一覧(東京都・平成17年度) (PDF) - 2012年7月12日閲覧
  8. ↑ 梅田ダイビルや明治安田生命大阪梅田ビル・みなとみらい地区の物件の一部を保有。
  9. ↑ 子会社等の概要について(日本鉄道建設公団) (PDF) - 国土交通省、2012年7月12日閲覧
  10. ↑ 国土交通省所管新設独立行政法人概要説明に関する追加質問について(回答) (PDF) - 総務省 政策評価・独立行政法人評価委員会、2012年7月12日閲覧
  11. ↑ 平成21年度 財務諸表 (PDF) - 鉄道建設・運輸施設整備支援機
  12. ↑ 『国鉄清算事業団史 〜11年半のあゆみ〜』日本国有鉄道清算事業団、1998年10月21日。

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