DDTC
分子式: | C10H17Cl2NOS |
その他の名称: | ジアラート、ジアレート、アバデックス、DATC、DDTC、Avadex、2,3-DCDT、CP-15336、Diallate、Di-allate、N,N-Diisopropylcarbamothioic acid S-(2,3-dichloroallyl)、N,N-Diisopropylthiocarbamic acid S-(2,3-dichloroallyl) ester、Diisopropylthiocarbamic acid S-(2,3-dichloroallyl) ester |
体系名: | ジイソプロピルチオカルバミド酸S-(2,3-ジクロロアリル)、N,N-ジイソプロピルチオカルバミド酸S-(2,3-ジクロロアリル) |
D‐ATC
D-ATC
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/23 14:45 UTC 版)
京浜東北線・根岸線 山手線 都営地下鉄新宿線 台湾高速鉄道 東日本旅客鉄道(JR東日本)の在来線で採用されており、D-ATC (Digital-ATC) と呼称する。 従来のアナログATCでは軌道回路による地上装置から許容速度を直接指示して、停止時には、それによる多段ブレーキ制御によって列車を停止させていた地上主体型のシステム(ゆえにアナログATCは閉塞方式に含まれる)であったが、D-ATCでは車上装置から許容速度を直接指示して、停止時には、一段ブレーキにより列車を停止させる車上主体型のシステムである。地上装置 の送受信部から、列車検知の電文信号(TD電文と呼ばれるデジタル信号)を各軌道回路に送信して、列車の在線の有無をレベル変化により検知し、検知した列車位置情報を光ケーブルのATC-LANを介して地上装置の論理部に送り、論理部は送られた列車位置情報、連動装置からの路線の進路情報、架線のエアセクション等の情報を元に、列車を停止すべき停止点 の情報を作成して、その情報をD-ATC電文信号 としてATC-LANと送受信部を介して列車が在線する軌道回路の後方区間に送信する。列車側の車上装置には、路線情報と速度照査パターンが記録されたデータベースが搭載されており、車両に付けられている速度発電機のパルス出力により算出される移動距離、一定距離で設置した位置補正用トランスポンダ地上子 による補正、線区全体の路線情報を記録した車上装置のデータベースを併せることにより、常に自列車位置を把握している。車上装置の受信器がD-ATC電文信号の情報を受信すると、該当する速度照査パターンをデータベースの中から検索して、該当する速度照査パターンと自列車位置を元に求めた許容速度を車内信号で表示するとともに、停止時にはATS-Pと同じく、車上主体型の速度照査パターン制御による自列車の速度と求めた許容速度と比較して停止点まで停止させる。車上装置のデータベースを使用しているため、車両性能に応じたブレーキ扱いが可能となり、車両性能に応じて軌道回路の長さの変更などの地上設備の改修を行うことなく、列車運転間隔と運転所要時分の短縮を図ることができる。乗り心地の向上 や保安性の向上、スピードアップによる運転密度の向上が図られている。また、列車の現在地が車上のデータベースの路線情報に無く現在地が把握できない場合、ATC信号の消失、装置自体の故障や速度発電機の故障または異常検知、列車の後退やATCによるブレーキ不足を検知した場合は直ちに非常ブレーキが作動する。D-ATCは本線運転と入換運転とで制御方式を変えているため、本線モードと入換モードを設けており、モードの切替は、切替区間でD-ATC電文を受信 することにより自動で切替えられる。 車内信号の速度表示は5km/h刻み、減速パターン部分は無段階(ただし表示機の都合上E233系は1km/h刻み、他の車両は5km/h刻みでの速度表示)で、速度計を取り囲むように緑の▼(0 km/hのみ赤の▼)で表示するほか、走行速度がATCの速度照査パターンに近づくとパターン接近を表示する。またデジタル電文による通信で扱える情報量が増えたため、先行列車の位置や踏切の非常ボタンが押された等の付帯情報も列車に送信し運転台に表示できる。 京浜東北線は、同線で運用されている209系に順次D-ATC車上装置取付改造を実施したうえで、2003年12月21日に南浦和駅 - 鶴見駅間がD-ATCへ変更された。 山手線は2005年4月をもって、205系からD-ATC車上装置が搭載されたE231系500番台への置き換えが完了した。地上装置側の整備を待ち、2006年7月30日に全線がD-ATCへ変更された。これに伴い2007年3月18日のダイヤ改正で、1周59分で運転される。 京浜東北線の残存区間および根岸線についても、直通する横浜線車両205系のD-ATC対応化や地上設備の更新が終了し2009年 8月14日にD-ATC化された。 なお、2005年5月14日より使用を開始した東京都交通局(都営地下鉄)新宿線の新ATCもD-ATCのシステムをほぼ踏襲している。 台湾高速鉄道も700系ベースではあるが、700T形のD-ATCとしている。
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