CPT-11とは? わかりやすく解説

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CPT‐11

分子式ClH C33H38N4O6
その他の名称Camptothecin IIカンプトテシンII、CPT-11、カンプトテシン11Camptothecin 11、CPT-II、塩酸イリノテカンIrinotecan hydrochloride、CTP-11、カンプト、Campto、トポテシン、Topotecin
体系名:(4S)-4α,11-ジエチル-4β-ヒドロキシ-9-[[4-(ピペリジン-1-イル)ピペリジン-1-イル]カルボニルオキシ]-1H-ピラノ[3',4':6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,14(4H,12H)-ジオン塩酸塩


イリノテカン

(CPT-11 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/14 15:52 UTC 版)

イリノテカン
IUPAC命名法による物質名
臨床データ
胎児危険度分類
  • D(豪、米)
法的規制
  • POM(英) ℞-only (米)
薬物動態データ
生物学的利用能 NA
代謝 肝臓グルクロン酸
半減期 6 ~ 12 時間
排泄 胆汁、腎臓
データベースID
CAS番号
100286-90-6
ATCコード L01XX19 (WHO)
PubChem CID: 3750
DrugBank APRD00579
KEGG D08086
化学的データ
化学式
C33H38N4O6
分子量 586.678 g/mol
677.185 g/mol (塩酸塩三水和物)
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イリノテカン (irinotecan、CPT-11) は、悪性腫瘍に対して使用される医薬品(抗悪性腫瘍薬)である。カンレンボク由来の抗腫瘍性アルカロイドであるカンプトテシンの半合成アナログである。トポイソメラーゼI阻害作用を有する。

塩酸塩として、ヤクルト本社よりカンプト注第一三共よりトポテシンの商品名で製造販売されている。

薬理

イリノテカンはカルボキシルエステラーゼ(CES)によりSN-38加水分解されて活性化され、トポイソメラーゼIを阻害する。この時、UDP-グルクロン酸転移酵素1A1 (UGT1A1) によって不活性化される。

一般的に、投与前「UGT1A1*6/*28」遺伝子多型検査が標準的に行われており、ホモ/ヘテロ接合体の場合には薬剤代謝遅延による重篤な副作用の発現の危険性が知られているため、投与が回避されることが多い。

適応

日本における厚生労働省に認可された保険適応疾患は以下の通り。

小細胞肺癌非小細胞肺癌子宮頚癌卵巣癌胃癌(手術不能又は再発)結腸・直腸癌(手術不能又は再発)、乳癌(手術不能又は再発)、有棘細胞癌悪性リンパ腫(非ホジキンリンパ腫)、小児悪性固形腫瘍、治癒切除不能な膵癌

上記の他にも食道癌などにおいての効果も報告されてきている。

副作用

頻度の多い副作用として下痢を中心とした消化器症状があり、予防的に半夏瀉心湯の投与や発症時にはロペラミド投与が行われる。 そのほか骨髄抑制や、それによる白血球の減少などの副作用をきたす。

参考資料

関連項目


CPT-11

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/12 17:51 UTC 版)

FOLFOX」の記事における「CPT-11」の解説

イリノテカン(CPT-11、商品名カンプトなど)はトポイソメラーゼI阻害薬でありDNA合成阻害するFOLFIRI療法中心的薬剤である。主な副作用として下痢があり、この治療にはロペミンが有効である。また骨髄抑制が非常に強いことが知られている。FOLFOXFOLFIRI交差耐性がないため、一方が効かなくなった場合はもう一方切り替えて治療継続される(FOLFOX6のオキサリプラチンをCPT-11に置き換えるFOLFIRIになる)。この場合StageIV大腸癌に対してはFOLFOX6とFOLFIRIのどちらを先に行って生存に差がないことが臨床試験証明されている。

※この「CPT-11」の解説は、「FOLFOX」の解説の一部です。
「CPT-11」を含む「FOLFOX」の記事については、「FOLFOX」の概要を参照ください。

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