M期
M期
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/19 22:22 UTC 版)
Chk1は紡錘体チェックポイントを調節する役割を持つが、他の細胞周期段階のチェックポイントと比較してその役割ははっきりしない。通常この段階ではChk1活性化のトリガーとなる一本鎖DNAは産生されないため、代替的な活性化機構が存在する可能性が示唆される。Chk1を欠損したニワトリリンパ腫細胞はゲノム不安定性(英語版)が増大し、有糸分裂期の紡錘体チェックポイントでの停止が行われなくなる。
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M期
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/27 08:28 UTC 版)
M期(Mitotic phaseの略)には、有糸分裂(mitosis)と細胞質分裂(cytokinesis)が行われる。有糸分裂は、ほとんどの細胞において約1時間程度で終了する。有糸分裂は、染色体の動態の光学顕微鏡での観察に基づいて、前期・前中期・中期・後期・終期に分けられる。前期では、染色体の凝縮(染色体凝縮)が起こり、この時期に染色体が顕微鏡下で観察されるようになる。中期にはいると、核膜が消失し、染色体が赤道面上に並ぶ。紡錘体もこの時期に完成する。後期では、セントロメア付近で結合していた姉妹染色分体が、紡錘体に引っ張られるような形で、分離し、極方向に移動を開始する。終期では分離を終えた染色分体が脱凝縮し、その周囲に核膜が再形成される。また、この時期から細胞質分裂が始まり、細胞分裂が終了する。 有糸分裂は、生物種によって異なる様式をとる。例えば、上記のように動物細胞では核膜が一時消失する「開いた」有糸分裂(open mitosis)を行う。一方、出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae)ような菌類では、M期を通じて核膜は崩壊せず、細胞核の中で染色体が分かれる「閉じた」有糸分裂(closed mitosis)を行う。 一般に有糸分裂と細胞質分裂は連続的に起こる。しかし、1つの細胞に複数の核が存在する状態を経る生物も多く知られている。真菌、変形菌が代表的な例であるが、その他の生物にも見られる現象である。動物においても例えばキイロショウジョウバエのある胚発生段階では有糸分裂と細胞質分裂が連続して起こらないことが知られている。
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