アントラサイクリンとは? わかりやすく解説

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アントラサイクリン

分子式C30H35NO11
その他の名称抗生物質MX-2、MX-2、MX-2【anthracycline】、MX-2【アントラサイクリン】、Antibiotic MX-2、アントラシクリン、アントラサイクリン、8-Ethyl-7,8,9,10-tetrahydro-1,6,7,8,11-pentahydroxy-10-[[2,3,6-trideoxy-3-(4-morpholinyl)-α-L-lyxo-hexopyranosyl]oxy]-5,12-naphthacenedione、3'-デアミノ-3'-モルホリノ-13-デオキソ-10-ヒドロキシカルミノマイシン、Anthracycline
体系名:8-エチル-7,8,9,10-テトラヒドロ-1,6,7,8,11-ペンタヒドロキシ-10-[2,3,6-トリデオキシ-3-(4-モルホリニル)-α-L-lyxo-ヘキソピラノシルオキシ]-5,12-ナフタセンジオン、8-エチル-7,8,9,10-テトラヒドロ-1,6,7,8,11-ペンタヒドロキシ-10-[[2,3,6-トリデオキシ-3-(4-モルホリニル)-α-L-lyxo-ヘキソピラノシル]オキシ]-5,12-ナフタセンジオン


アントラサイクリン

【仮名】あんとらさいくりん
原文anthracycline

ストレプトコッカス・ペウセティウスという由来抗生物質一種。アントラサイクリンはがんの治療として用いられるダウノルビシンドキソルビシン及びエピルビシンアントラサイクリン系である。

アントラサイクリン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/10/06 08:17 UTC 版)

アントラサイクリン(anthracycline)類あるいはアントラサイクリン系抗生物質(anthracycline antibiotics)は、ストレプトマイセス属微生物Streptomyces peucetius var. caesiusに由来するがん化学療法に用いられる薬剤の一群である[1]アンスラサイクリンと称されることもある。

これらの化合物は、白血病リンパ腫乳がん子宮がん卵巣がん肺がんを含む多くのがんの治療に用いられている。

アントラサイクリン類は、これまで開発された中でも非常に効果的な抗がん治療であり、その他の抗がん剤よりも多くの種類のがんに対して有効である[2][3][4]。主な副作用は心毒性であり、このため有用性がかなり制限されている。その他の副作用には嘔吐などがある。

初めて発見されたアントラサイクリンは、放線菌Streptomyces peucetiusによって天然で生産されているダウノルビシンである。ドキソルビシンは程なく開発され、その他多くの関連化合物が続いたが、臨床で使用されているものはほとんどない[2]

作用機序

アントラサイクリンには3つの作用機序がある。

  1. DNA/RNA鎖の塩基対間にインターカレーションすることによってDNAおよびRNA合成を阻害する。ゆえに増殖の速いがん細胞の複製を妨げる[5]
  2. II型トポイソメラーゼを阻害し、DNAスーパーコイルの弛緩を妨げる。これによってDNA転写およびDNA複製を妨げる。ある研究では、II型トポイソメラーゼ阻害剤は、トポIIと核酸基質の解離に必要なトポIIのターンオーバーを妨害するとされる[6][7]
  3. DNAおよび細胞膜に損傷を与える鉄媒介酸素ラジカルを発生させる[5]

脚注

  1. ^ Fujiwara, A.; Hoshino, T.; Westley, J. W. (1985). “Anthracycline Antibiotics”. Critical Reviews in Biotechnology 3 (2): 133. doi:10.3109/07388558509150782. 
  2. ^ a b Weiss RB (December 1992). “The anthracyclines: will we ever find a better doxorubicin?”. Semin. Oncol. 19 (6): 670–86. PMID 1462166. 
  3. ^ Minotti G, Menna P, Salvatorelli E, Cairo G, Gianni L (June 2004). “Anthracyclines: molecular advances and pharmacologic developments in antitumor activity and cardiotoxicity”. Pharmacol. Rev. 56 (2): 185–229. doi:10.1124/pr.56.2.6. PMID 15169927. 
  4. ^ Peng X, Chen B, Lim CC, Sawyer DB (June 2005). “The cardiotoxicology of anthracycline chemotherapeutics: translating molecular mechanism into preventative medicine”. Mol. Interv. 5 (3): 163–71. doi:10.1124/mi.5.3.6. PMID 15994456. 
  5. ^ a b Takimoto CH, Calvo E. "Principles of Oncologic Pharmacotherapy" in Pazdur R, Wagman LD, Camphausen KA, Hoskins WJ (Eds) Cancer Management: A Multidisciplinary Approach. 11 ed. 2008.
  6. ^ Osheroff Neil (1986). “Eukaryotic Topoisomerase II: characterisation of enzyme turnover”. J. Biol. Chem. 261 (21): 9944-9950. PMID 3015913. 
  7. ^ Jensen PB, Sørensen BS, Sehested M, Demant EJ, Kjeldsen E, Friche E, Hansen HH (1993). “. Different modes of anthracycline interaction with topoisomerase II: Separate structures critical for DNA-cleavage, and for overcoming topoisomerase II-related drug resistance”. Biochem. Pharmacol. 45 (10): 2025-2035. doi:10.1016/0006-2952(93)90013-M. PMID 8390259. 

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