駐米公使・駐露公使の時代とは? わかりやすく解説

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駐米公使・駐露公使の時代

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 02:17 UTC 版)

小村壽太郎」の記事における「駐米公使・駐露公使の時代」の解説

義和団の乱」も参照 1898年明治31年9月13日、駐米公使任命され小村は、10月22日日本出発し11月9日サンフランシスコ到着しワシントンD.C.着任したのは11月20日のことであった小村にとっては18年ぶりのアメリカ合衆国である。当時日米間には大きな懸案はなく、小村外交官生活のなかでは比較平穏な時期であったといえるニューヨーク出向いたり、旅行したりする余裕もあったが、小村熱心に取り組んだのはフランス語学習であり、とりわけ読書没頭した歴史書親しみなかでもアメリカ史にかかわる書籍大量に読んだ。しかし、基本的に社交好まない小村人脈積極的に広げるということはしなかった。 1900年明治33年2月23日小村ロシア勤務を命ぜられ、4月12日に離米して、途中ロンドン寄りロシア到着した5月24日に駐露公使就任した。ここでも小村ロシア語学習努めるが、しかし、駐米公使時代とは異なり、清では1898年山東省始まった義和団活動華北一帯へと波及するなど、危機的状況がいっそう深刻さ増していた。1900年6月10日20万人膨れあがった義和団勢力北京入城6月日本公使館書記官杉山彬と駐清ドイツ公使クレメンス・フォン・ケーテラー(英語版)が北京路上殺害され義和団公使館地域占領したこうした状況をみて、6月21日西太后中心とする清国政府連合軍対し宣戦布告し戦争発展した小村は、日本列国共同行動をとり、突出しないことを保持しながらも救援部隊即刻派遣するよう本国通告しロシアドイツ日本出兵反対論封じた清朝宣戦布告によって北京籠城戦始まりイギリスからの再三出兵要請応えて山縣内閣清国へ軍を派遣した駐清公使転じていた西徳二郎福島安正率い救援軍が来るまで、公使館日本人居留者をかくまい、柴五郎らと協力して敵の襲撃から守り救援軍到着後は自ら陣頭指揮にもあたったという。籠城戦8月14日まで続いた義和団の乱1900年6月以降北京をこえて満洲方面にも拡大しロシア1896年露清密約敷設得た東清鉄道への攻撃もなされ、未だ建設途上南支線(のちの南満洲鉄道)も被害受けたロシアはこれに即座に反応し皇帝ニコライ2世進軍命令鉄道を守るため、15超える兵士派遣された。ロシア7月3日黒竜江に臨むロシアブラゴヴェシチェンスクにおける軽微な発砲事件口実戦闘開始したロシア軍8月3日ハルビン8月27日チチハル9月28日遼陽10月2日奉天次々占領し、約2か月間で満洲全土要部制圧したロシア満洲占領対し、駐露公使小村と駐韓公使林権助らは、韓国問題のみをロシア交渉してきた従来方針転換し満洲問題韓国問題不可分のものとして把握したうえで、相互に満洲韓国の完全確保認め合う「満韓交換」という方針採用考えようになった7月19日、駐韓ロシア公使のアレクサンドル・イワノヴィッチ・パヴロフ(ロシア語版)が、日本駐韓公使対し韓国義和団事件のような騒擾発生した場合備えて日露両国による勢力範囲画定と、勢力範囲内での秩序保全について互いに責任を持つという内容協定提案した駐日ロシア公使アレクサンドル・イズヴォリスキー青木周蔵外務大臣同様の提案おこなったが、伊藤博文井上馨もこの提案に対して好意的であった小村は、この提案には反対であり、ロシア満洲占領西・ローゼン協定認められ日本韓国における商工業優越を脅かすものと考え7月22日満韓交換論に基づく意見書提出し青木外相賛意得た首相山縣有朋は、ロシア満洲占領既成事実化しつつある状況では小村意見ロシア受け付けところにならないだろうとの見通し立て、どちらの意見斥けた。10月2日セルゲイ・ウィッテ蔵相会談した小村は、自らの満洲韓国勢力範囲分割案提起したが、ウィッテ韓国独立維持を脅かすような合意できないとして、これに反対した。同日奉天占領したロシアにとっては、いまさら日本保証を受けるまでもなかったのである

※この「駐米公使・駐露公使の時代」の解説は、「小村壽太郎」の解説の一部です。
「駐米公使・駐露公使の時代」を含む「小村壽太郎」の記事については、「小村壽太郎」の概要を参照ください。

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