駐米代表
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2020年6月16日、総統府は新駐米代表に美琴を指名し、7月以降の着任を発表した。翌日米国在台協会(美國在台協會、AIT)や、民進党も参加している自由主義インターナショナル(Liberal International)が祝福のメッセージを寄せた。 7月20日、71名が加入した第10期立法委員による超党派議連『台美国会議員聯誼会』結成大会にAIT代表ウィリアム・ブレント・クリステンセン(英語版)とともに出席し、前期会長としての送別を受けたほか、AITに対し米国連邦議会の台湾旅行法や台湾同盟国際保護強化イニシアチブ法(中国語版、英語版)(通称:TAIPEI Act、台北法案)可決に謝意を述べるとともに、1週間以内に予定されている駐米代表着任への抱負を語った。 7月25日(現地時間は前日)、ワシントンの駐米代表オフィスに出勤し、正式に着任。中国政府の戦狼外交に対峙する「戦猫外交」を掲げた。 2020年9月20日、本人公式アカウントのTwitterでプロフィール欄を「Taiwan Ambassador to the US」(台湾駐米大使)に変更し、物議を醸した。外交部長の呉釗燮は『正式名称は代表』と公式に表明しているものの、蔡英文は黙認ともとれる意思を示している。立法委員の鄭運鵬(中国語版)は「これまでも正式な国交がない国に派遣した代表が大使と呼ばれることもあったし、米国外交筋がアカウントの表記に表立って反対意見を表明していないことは支持を仄めかしているもの。」としている。後日『戦猫(Cat Warrior)』とも付記しているが、元外交官の劉仕傑(中国語版)は、中国政府が主にオンライン上で繰り広げる戦狼外交に反撃する手段の一つと分析している。米国ではその後、米連邦議会上院議員スコット・ペリー(英語版)が駐米代表処やAIT台北事務所をそれぞれ大使館に昇格させる法案制定を主張している。 2020年11月末、駐米代表処で職員9名が新型コロナに感染したため、陽性者と接触のあった美琴本人も在宅隔離となり業務停止に追い込まれたが、11月30日に関係者全員の陰性を確認、隔離解除後の12月11日より業務を再開した。 成長促進作用のあるラクトパミンが含まれる米国産豚肉の輸入解禁が台湾で問題となっていること(zh:臺灣進口美國肉類問題)を受けて、自身も米国の肉料理を食して安全性を訴えた。 2021年1月20日(現地時間)、ジョー・バイデンの第46代大統領就任式に正式に招待され、政府代表として出席した。駐米代表が招待されたのは米台断交の1979年以降初めてとなる。米国上院の外交委員会も公式Twitterで美琴の投稿を引用し、バイデン政権に対し米台関係のより一層の進展を促す旨の投稿をしている。同年末、バイデンが開催した民主主義サミットでは台湾も招待されたが、バイデン政権は蔡英文や外交部長の出席は中国を刺激することを避けるため蔡英文や外交部長の呉釗燮は出席ぜす、その代役として駐米代表である美琴がIT閣僚の唐鳳とともに出席し、「台湾で民主主義が存続することは国際社会にとっても利益であり、重要」と訴えた。
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