霊魔軍(宮殿)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 22:28 UTC 版)
「銀牙 -流れ星 銀-」の記事における「霊魔軍(宮殿)」の解説
祖先は北海道に住んでいたが、人間の進出によって居場所が奪われ、当時の王・牙王と八犬士伝説を築いた8匹の勇士たちが地底の怪物を倒したことで建国される。しかし、引き入れた黒狼族の反逆によって国は崩壊し、富士の樹海に逃れていた。 霊魔 狼族の将軍。誇り高き狼族の王の末裔で、富士の樹海の魔宮に勢力を張る(通称「宮殿」)。八犬士の中でも古参で高い技量を持つ風牙をたやすくねじ伏せ、モスの突進を真っ向から弾き返すパワーを誇る。銀達と手を組んで帝国の黒狼軍団と戦う。ガイア戦では逃亡を装ったガイアの不意打ちに左前足をもがれて脱落するが、帝国崩壊時には八犬士を道連れにしようとするガイアの抑えに回って最期を迎えた。 天狼星八犬士 それぞれが異なる抜刀牙を習得している。 烈牙 天狼星八犬士・「烈」の戦士。必殺技は「烈・幻夢抜刀牙」。銀を天狼星八犬士へいざなう。わずかなつむじ風を竜巻にする力を持っている。呪によって父・風牙が母を殺して出奔したと聞かされていたが、後に水牙の証言により誤解を解く。黒狼軍団打倒後は奥羽軍団に加わる。 氷魔 天狼星八犬士・「滅」の戦士。必殺技は「滅・変異抜刀牙」。霊魔の息子で「若」と呼ばれるが、実子ではなかった。霧を起こして敵の視界を奪う。黒狼軍打倒後は奥羽軍団に加わる。 百鬼牙 天狼星八犬士・「乱」の戦士。必殺技は「乱・蛇龍身抜刀牙」。全身に毒針を仕込んだ鎧を着込み、保護色を用いる。黒虎に技を奪われ、敗れた後に呪に処刑された。死に際の心からの願いは、一度でいいから外の世界を見てみたかったというもので、列牙によって叶えられた。 風牙 天狼星八犬士・「絶」の戦士。必殺技は「絶・天狼抜刀牙」。霊魔軍団の在り方に疑問を持って抜け忍となり、宮殿からの刺客に追い詰められていたところをリキに助けられ、抜刀牙を伝授した。狼の大軍を一頭でなぎ倒すほどの力がある。呪牙に殺されるも、瀕死だった銀を覚醒させた。 襲牙 天狼星八犬士・「襲」の戦士。必殺技は「襲・突槍抜刀牙」。右前足の手首から先が無く、手首付近から肘付近の骨が露出していてその骨を槍のように尖らせている。この尖らせた右腕の骨を用いて突槍抜刀牙を行った。宮殿付近の竹林の守護を担当しており、倒した敵を竹に刺してコレクションしていた。技を赤目に破られて自害。 雷牙 天狼星八犬士・「斬」の戦士。必殺技は「斬・飛翔分身抜刀牙」。普段は小柄な弟の左近と右近を体に纏い、攻撃の瞬間に三位一体攻撃を展開する抜刀牙の使い手。黒虎の前に現われ、抜刀牙で追い詰めるものの、救援に来たモスの頭突きに弾き飛ばされる。その後は烈牙に説得され、銀たちの戦列に加わる。ガイアのアジトに銀たちと共に攻め込んだ際には、敵の八犬士の残りを抜刀牙で一気に片付けるなど活躍するが、銀を守るためにガイアに戦いを挑み、三匹ともにガイアに首をはねられて壮絶な最期を遂げる。 水牙 天狼星八犬士・「砕」の戦士。必殺技は「砕・雷針抜刀牙」。水中戦を得意とし、洞窟内の鍾乳洞を素早く折って回り、相手に折れた鍾乳洞を飛ばす抜刀牙の使い手。攻め込んで来た銀に重傷を負わせるものの、銀が風牙と同じ抜刀牙を使うのを見て驚き、事実を確認するために見逃す。また、風牙と烈牙が互いに親子とは知らず、対決するのを身をもって止めた。烈牙には呪が烈牙の母親を殺すのを目撃したと証言し、烈牙の風牙に対する誤解を解いた。ガイアのアジトに向かう際に黒狼軍団の特攻隊に襲われ、溶岩に転落して死亡。 武痕牙 天狼星八犬士・「撃」の戦士。「鉄人」武痕牙と呼ばれる八犬士屈指の剛の者。必殺技は「撃・閃通臂抜刀牙」。中国・河南省に伝わる「狼蹬迾手拳」、一撃必殺の奥義「諸刃縦迾手拳」で直接的なダメージの他に後々視力や内臓にダメージを与える事もある恐ろしい技の使い手。 宮殿への入り口への番人。巨体で筋肉はもちろん皮膚まで鍛え上げられており、まともな攻撃は全く通用しない。銀・赤目・ベンの3匹がかりでも全く問題とせず、赤目に残った目を貫かれて銀が果敢に攻め立てるも、逆に打ち負かされた。最後は、何度技を受けようが立ち上がるベンが何度も技を受けるうちに技の呼吸と隙を見破られ、反撃を受けた。銀達の実力を認めると宮殿への道を譲った。魔界十人衆との戦いではサンダーウルフと相打ちとなる。 呪 天狼星八犬士総帥。八犬士に抜刀牙を指導し、また全ての抜刀牙の破り方を知っている。命惜しさに黒狼軍団のスパイをしていたが、これは使い捨ての駒に過ぎず、無幻によって重症を負わされた。後に銀達を加えた八犬士の実力を確信し、犬岩の形態を取ったサウザントドラゴンと配下達にそれと知らずに突撃しようとした銀を押しのけて特攻し、身をもってその正体を知らしめた。 伝説上の怪物 邪龍鬼 霊魔の帝国建国の話に登場する。後に帝国となる北海道の地下洞窟に住みついており、身の丈は30メートル、頭は5つ、鰐を思わせる皮膚で、溶解させる胃液を口から吐く八岐大蛇を思わせる怪物。後に八犬士となる狼たちに外部と内部から破壊されて退治され、食べられたという。なお、高橋よしひろ協力の『銀牙聖犬伝説 銀牙 -流れ星銀- 完全解説書』では存在が疑問視されており、伝言ゲームのように「隣の一家が大きな青大将を捕まえて食べたらしいぞ」程度の他愛もない出来事だったのが、100年間語り継がれているうちに尾ひれがつき、邪龍鬼退治の話に変化したのではないかともされている。
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