阿賀野川水系の総合開発とは? わかりやすく解説

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阿賀野川水系の総合開発

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/26 15:59 UTC 版)

阿賀野川」の記事における「阿賀野川水系の総合開発」の解説

新発田藩によって施工され阿賀野川治水事業は、明治時代入り内務省管轄することとなった契機になったのは1913年大正2年)の水害からであるが、内務省1915年大正4年)から「第一次阿賀野川改修工事事業」に着手した。これよりも前、阿賀野川河口付近合流していた加治川1913年大正2年)に開削工事によって分離し日本海直接流出させることで河口部水害防止した。さらに1920年大正9年)からは同じく阿賀野川河口付近合流していた新井郷川阿賀野川から分離させる工事開始し13年歳月掛けて1933年昭和8年)に分流完了した阿賀野川信濃川を繋ぐ小阿賀野川についても改修が行われ、1928年昭和3年阿賀野川側に満願寺閘門を、信濃川側に小阿賀野閘門建設し河水逆流による洪水被害を防ぐと共に水運の便を図った1934年昭和9年3月第一次阿賀野川改修工事事業完了し阿賀野川現在の河道定まった阿賀野川のかつての下流部は、蛇行繰り返しながら信濃川合流していた。 戦後1947年昭和22年)に堤防整備などを主体とした「第二次阿賀野川改修工事事業」が施工された。阿賀野川1964年昭和39年)の新河川法の施行に伴い一級水系指定され建設省北陸地方建設局現・国交通省北陸地方整備局)による一貫管理が行われた。阿賀野川福島県内流域としているが、河口所在地新潟県であるため北陸地方建設局福島県内管理し東北地方建設局(現・東北地方整備局)は管理していない。一級水系指定後、阿賀野川総合的な治水計画策定求められ1966年昭和41年)「阿賀野川水系工事実施基本計画」が定められた。これが現在まで続く阿賀野川河川管理基本方針となるが、この計画の中で阿賀野川治水安全度向上させるために、阿賀野川水系では初めてとなる特定多目的ダム計画された。 これが大川ダムであり、1971年昭和46年)に着手され1989年平成元年)に完成阿賀野川本川治水会津地方利水前述した下郷揚水発電所による大規模揚水発電行い阿賀野川治水の要となった。また福島県新潟県支流補助多目的ダム計画東山ダム湯川)・田島ダム高野川)・日中ダム押切川)・早出川ダム早出川)が建設され、現在は常浪川常浪川ダム計画されている。 一方農業整備に関してであるが、下流については治水事業連動して1941年昭和16年)から農地開発公団による「阿賀野川沿岸農業水利事業」が着手され戦後農林省(現・農林水産省)に継承され国営阿賀野川農業水利事業」として1947年昭和22年)に実施された。この中で新井郷川排水機場整備が行われ、1966年昭和41年)からは福島潟干拓し農地造成する国営福島潟干拓建設事業」が着手1977年昭和52年)に事業完成した。しかし1978年昭和53年)の集中豪雨による湛水被害起こり、これを防止するため、1988年昭和63年)から新井郷川排水機場改修を含む「国営阿賀野川右岸農業水利事業」が実施された。 福島県内においては1947年の「国営新安開拓建設事業」による安積疏水取水口上戸頭首工改良工事のほか、白河矢吹方面農地用水供給するため同年に「国営白河矢吹開拓建設事業」が計画された。この事業においても阿賀野川から阿武隈川流路変更を伴う導水事業計画され鶴沼川羽鳥ダム1956年昭和31年)に建設された。羽鳥ダム日本最大級農林水産省直轄ダムとして白河方面農地2,160ヘクタール潤し、現在も農林水産省直轄管理を行う重要なダムである。この他会津盆地西部用水補給を行うため、1980年昭和55年)には「国営会津宮川地区農業水利事業」が着手された。根幹施設として宮川新宮川ダム建設され2004年平成16年)に完成する。4,490ヘクタール農地用水供給し直下流にある宮川ダムなどの防災ダム連携して農地の水害防止図っている。

※この「阿賀野川水系の総合開発」の解説は、「阿賀野川」の解説の一部です。
「阿賀野川水系の総合開発」を含む「阿賀野川」の記事については、「阿賀野川」の概要を参照ください。

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