阿蘇家文書とは? わかりやすく解説

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阿蘇家文書(三百四通)

主名称: 阿蘇家文書(三百四通
指定番号 106
枝番 00
指定年月日 1987.06.06(昭和62.06.06)
国宝重文区分 重要文化財
部門種別 古文書
ト書
員数 34巻
時代区分 平安江戸
年代
検索年代
解説文:  阿蘇神社の旧大宮司家である阿蘇家伝来したもので、現在は三十四巻に分装され、熊本大学附属図書館保管されている。その内容鎌倉南北朝時代中心に平安時代から江戸時代に至る三百四通からなっている。
 阿蘇家平安時代後期頃に在地領主化し鎌倉時代から南北朝時代にかけてその勢いは最も強くなったが、以後次第衰え天正十五年(一六一〇秀吉九州平定時に神領没収され大宮司職も廃された。しかし近世加藤清正細川氏から篤い信仰得た阿蘇神社北条氏と関係が深く、その社領一時得宗領でもあったため文書中には北条時政阿蘇大宮司職に阿蘇惟次を補した建久七年一一九六八月一日北条時政阿蘇大宮司補任状始め北条氏発給下文等が多数存するまた、南北朝時代複雑な政治情勢のなかで阿蘇家動向明らかにする康永二年(一三四三四月二十一日足利直義御教書正平十六年(一三六一五月二十五日征西将軍宮懐良親王令旨など足利氏南朝関係等の文書まとまっている。この外、阿蘇社領田地屋敷含めて詳細に書き上げられた至徳二年(一三八五)八月七日阿蘇社領郷々注文など神社領の分析必要な在地史料も豊富である。
 附の写本三十六冊は、天保七年一八三六)に阿蘇家文書が火災にあう以前転写されたもので、十九世紀阿蘇惟馨が書写し、更に惟敦が一部編集した冊子本である。内容第一国宣第二鎌倉下文のように文書の種類によって類別されており、全部で千通以上を収めているが、その半数上の文書現存しないものである。
 以上のように、本文書は阿蘇社阿蘇大宮司家及びその社領具体的な歴史中心として、鎌倉南北朝時代政治史及び中世神社社領解明する上に貴重である。



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