長講堂領目録とは? わかりやすく解説

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長講堂領目録

主名称: 長講堂領目録
指定番号 174
枝番 00
指定年月日 2000.06.27(平成12.06.27)
国宝重文区分 重要文化財
部門種別 古文書
ト書
員数 2巻
時代区分 鎌倉
年代
検索年代
解説文:  『長講堂領目録』は、皇室庄園の中で最大規模をもつ長講堂領目録で、平安時代以来実務官人であった島田家伝来したのである
 長講堂は、後白河法皇一一二七-九二年)が晩年御所として建立した六条殿の中の持仏堂で、法華長講弥陀三昧堂称される建久二年(一一九一十月後白河法皇多年領掌してきた九〇か所に及ぶ厖大庄園寄進した。長講堂領は、これらの庄園群の総称で、建久三年三月後白河法皇崩御後長講堂堂宇ともに後白河法皇皇女である宣陽門院せんようもんいん】に譲与された。その後承久の乱経て、さらに後深草天皇以下に相続され持明院統有力な経済的基盤となった
 本目録の体裁は、巻子装で現状上下二巻からなる楮紙打紙に墨横罫施した料紙用いている。本文は、五畿七道順番に、各庄園名、課役品目数量などを詳細に書き上げている。目録末尾には不所課の諸庄園まとめて記され最後に建久二年十月 日注進之」とあるが、筆跡などよりみて、鎌倉時代中期書写になると考えられる
 その記載によれば長講堂行われていた年中行事様子うかがわれるとともに当時長講堂領における課役あり方具体的に明らかになる文中、各庄園名や課役名のそれぞれ右肩付され朱墨合点注記は、各庄園負担実状示している。
 また形態上、一時折本装に改装され、喉の部分に紐を通していた跡がみられることは、本目録が長講堂領管理台帳として実際に使用されていたことを示して注目される
 附の長講堂領年貢注文断簡は、一紙のみであるが、遠江国山香庄より美濃国蜂屋南庄までを収めている。その記載内容などからみて、鎌倉時代中期作成になると考えられるもので、長講堂領年貢品目および領家りょうけ】の変遷などがうかがえる
 本目録は、皇室領を構成するなかで最大所領である長講堂領実態伝え皇室経済史研究のみならず庄園制度史の基本史料として、中世史研究上に価値が高い。
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古文書:  長尾上杉氏印章  長曽我部地検帳  長秋記  長講堂領目録  関東下知状  阿不幾乃山陵記  阿蘇家文書



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