荒川沖駅とは? わかりやすく解説

荒川沖駅

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/20 17:01 UTC 版)

荒川沖駅
西口(2022年1月)
あらかわおき
Arakawaoki
ひたち野うしく (2.7 km)
(6.6 km) 土浦
所在地 茨城県土浦市荒川沖東二丁目1-6
所属事業者 東日本旅客鉄道(JR東日本)
日本貨物鉄道(JR貨物)
所属路線 常磐線
キロ程 57.2 km(日暮里起点)
電報略号 アワ
駅構造 地上駅橋上駅[1]
ホーム 2面2線[1]
乗車人員
-統計年度-
7,062人/日(降車客含まず)
-2023年-
開業年月日 1896年明治29年)12月25日[2]
備考 業務委託駅
みどりの窓口
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東口(2022年1月)

荒川沖駅(あらかわおきえき)は、茨城県土浦市荒川沖東2丁目にある東日本旅客鉄道(JR東日本)・日本貨物鉄道(JR貨物)常磐線である。事務管コードは▲421104[3]

概要

当駅は土浦市の南部に位置し、同市荒川沖地区の中心市街地、隣町の阿見町中心市街地[4][注釈 1]陸上自衛隊霞ヶ浦駐屯地[5]の最寄駅である。2005年8月つくばエクスプレス線が開業するまでは、南隣駅のひたち野うしく駅とともにつくば市中心市街地の最寄り駅であった。

歴史

駅構造

相対式ホーム2面2線を有する地上駅である[1]。ホームに接する上下本線のほか、その間に中線があり、貨物列車の待避や土浦駅発着の列車の折り返しなどに使われる。以前は上り線が島式ホーム1面2線で3番線があり、特急列車などの待避に使われていた。橋上駅舎で[1]JR東日本水戸支社管内の駅では初めての橋上化されたものである。

JR東日本ステーションサービスが駅業務を受託する業務委託駅土浦駅管理)であり、みどりの窓口自動改札機指定席券売機Suica対応自動券売機自動精算機が設置されている。改札口やホームにLED式の発車標が設置されている。

駅構内

バリアフリー対応のため、2005年(平成17年)頃にコンコースから西口駅前広場やホームとを連絡するエスカレーターエレベーターが設置された。東口駅前広場と連絡するエレベーターは駅と直結していた「さんぱる」(2015年1月閉店・2017年6月解体、現在跡地は「DO Football Park 荒川沖」)の入口前に2002年(平成14年)頃に設置されている。

コンコースには、コンビニエンスストア型売店「NEWDAYS ミニ荒川沖1号」が設置されている。

のりば

番線 路線 方向 行先
1 常磐線 下り 土浦水戸方面
2 常磐線 上り 我孫子上野方面
上野東京ライン 上野・東京品川方面

(出典:JR東日本:駅構内図

発車メロディ

2009年(平成21年)8月1日より、土浦駅・神立駅と同じ組み合わせで、1番線は『きらきら星変奏曲』、2番線は土浦市のイメージソング『風の贈り物』にそれぞれ変更された[7]

貨物取扱

霞ヶ浦駐屯地と同じく朝日分屯地まで続いていた専用線の跡

JR貨物荒川沖駅は、2008年(平成20年)3月時点、臨時車扱貨物のみを取り扱っており、定期貨物列車の設定はない。

2006年(平成18年)までは駅前にある日立セメント荒川沖サービスステーションセメント荷役設備とそれにつながる専用線があり、当駅にはセメント(日立駅発送)の到着があった。また、1985年(昭和60年)頃までは駅東方にある陸上自衛隊霞ヶ浦駐屯地に向かう専用線も存在していた。

利用状況

JR東日本によると、2023年度(令和5年度)の1日平均乗車人員7,062人である[利用客数 1]

2000年度(平成12年度)以降の推移は以下のとおりである。

乗車人員推移
年度 1日平均
乗車人員
出典
2000年(平成12年) 12,303 [利用客数 2]
2001年(平成13年) 11,924 [利用客数 3]
2002年(平成14年) 11,383 [利用客数 4]
2003年(平成15年) 11,084 [利用客数 5]
2004年(平成16年) 11,008 [利用客数 6]
2005年(平成17年) 10,198 [利用客数 7]
2006年(平成18年) 9,512 [利用客数 8]
2007年(平成19年) 9,467 [利用客数 9]
2008年(平成20年) 9,296 [利用客数 10]
2009年(平成21年) 9,016 [利用客数 11]
2010年(平成22年) 8,674 [利用客数 12]
2011年(平成23年) 8,445 [利用客数 13]
2012年(平成24年) 8,451 [利用客数 14]
2013年(平成25年) 8,391 [利用客数 15]
2014年(平成26年) 8,084 [利用客数 16]
2015年(平成27年) 8,184 [利用客数 17]
2016年(平成28年) 8,163 [利用客数 18]
2017年(平成29年) 8,230 [利用客数 19]
2018年(平成30年) 8,301 [利用客数 20]
2019年(令和元年) 8,158 [利用客数 21]
2020年(令和02年) 5,516 [利用客数 22]
2021年(令和03年) 5,814 [利用客数 23]
2022年(令和04年) 6,542 [利用客数 24]
2023年(令和05年) 7,062 [利用客数 1]

所在は土浦市であるが、稲敷郡阿見町との境界線も近く、同町の事実上の玄関口の一つでもあり、同町方面への路線バスも発着する。また、2005年に首都圏新都市鉄道つくばエクスプレスが開通するまではひたち野うしく駅とともにつくば市域への主要なアクセス駅の一つであった。つくばエクスプレス開業後は利用者が減少しているものの駅勢圏の割合が広く、土浦市南部一帯・つくば市・阿見町のほか、自家用車などにより美浦村稲敷市まで東西に広がる。一方で南北には隣駅があるため駅勢圏の広がりは小さい。

茨城大学阿見キャンパス茨城県立医療大学茨城県立並木中等教育学校常総学院中学校・高等学校茗溪学園中学校・高等学校などの学校や産業技術総合研究所など筑波研究学園都市の研究所、さらに「あみプレミアム・アウトレット」「イオンモールつくば」へのバスによるアクセス駅でもあり、通勤・通学・利用客も多い。

駅周辺

西側は旧水戸街道荒川沖宿の市街地に隣接する。駅周辺は古くから宅地化されているが、東側方面を進むと徒歩10分ほどで郊外的風景が広がる。戦前には東口近辺に荒川沖競馬場があり、賑わっていたが、1938年に軍馬資源保護法が施行されたことで廃止された。西口には岡谷館製糸場の荒川沖工場が操業していたが、跡地は現在宅地・商業地として細分化されている。

駅から少し離れた幹線道路沿いにはロードサイド型店舗が多く立地する。

なお、土浦市街までは離れており、当駅と土浦駅間の営業キロも6.6キロと、常磐線土浦駅以南では最も長い[注釈 2]水戸街道土浦宿までの間にある中村宿に対応する常磐線の駅は設置されなかった。

「荒れる川の奥」の意味が荒川沖の語源と言われており、荒川とはかつてしばしば氾濫していた近くを流れる乙戸川のことである[8]

西口

荒川沖宿、土浦市乙戸・中村・西根、つくば市方面。

  • バス・タクシー乗り場
  • 土浦市役所 南支所・荒川沖西部地区学習等供用施設
  • 土浦市荒川沖消防署
  • 土浦市立中村小学校
  • 土浦市立第三中学校
  • 土浦市役所 三中地区公民館
  • 土浦荒川沖郵便局
  • ビジネスホテルプラザ荒川沖
  • 筑波銀行 荒川沖支店
  • ジョイフル本田 荒川沖店
  • ゼビオドームつくば
  • 朝日国際医療福祉専門学校

東口

土浦市荒川沖東、阿見町荒川本郷・うずら野方面。

バス路線

西口

「荒川沖駅」停留所にて、関東鉄道の路線バスが発着する。

2番のりば
3番のりば
4番のりば
備考
  • 1990年代まで、路線バスは手代木団地経由つくばセンター行、大房経由土浦駅行、牛久駅行のみ発着していた。このほかにネオジオワールド(閉店)へのシャトルバスが発着していた。
  • 2013年3月31日までは大房経由土浦駅行、2022年3月31日までは筑波大学中央行きも発着していた。

東口

「荒川沖駅東口」停留所にて、関東鉄道の路線バスが発着する。

1番のりば
2番のりば
備考
  • かつてはつくばセンター・筑波大学中央行きのバスは東口発であったが、2003年3月に西口発に変更されている。
  • 2011年3月までは江戸崎車庫行、2013年3月31日までは摩利山循環、2018年3月までは稲敷エリア広域バス 江戸崎・阿見ルートも発着していた。
  • 2022年7月15日まで、あみプレミアム・アウトレット行は関東鉄道とジェイアールバス関東が共同運行する直行便であったが、同日付でジェイアールバス関東は撤退した。

隣の駅

東日本旅客鉄道(JR東日本)
常磐線
特別快速・普通
ひたち野うしく駅 - 荒川沖駅 - 土浦駅

脚注

記事本文

注釈

  1. ^ 事実上、阿見町の玄関駅である。
  2. ^ ひたち野うしく駅開業前までは当駅と牛久駅の営業キロも6.6キロだった。

出典

  1. ^ a b c d e 『週刊 JR全駅・全車両基地』 42号 水戸駅・常陸太田駅・高萩駅ほか74駅、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2013年6月9日、20頁。 
  2. ^ a b c d e f 石野哲(編)『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 Ⅱ』(初版)JTB、1998年10月1日、427-428頁。ISBN 978-4-533-02980-6 
  3. ^ 日本国有鉄道旅客局『鉄道・航路旅客運賃・料金算出表 昭和59年4月20日現行』1984年
  4. ^ 交通アクセス 茨城県稲敷郡阿見町あみ観光協会公式ホームページ(2022年4月10日閲覧)
  5. ^ アクセス 霞ヶ浦駐屯地公式ホームページ(2022年4月10日閲覧)
  6. ^ 「JR年表」『JR気動車客車編成表 '95年版』ジェー・アール・アール、1995年7月1日、187頁。 ISBN 4-88283-116-3 
  7. ^ 「車窓(常磐線3駅のホーム発車メロディーを風の贈り物に)」交通新聞ニュース 2009年8月4日
  8. ^ 荒川沖歴史-tsukuba-tsuchiura.net
  9. ^ DO Football Park 荒川沖”. 2017年10月7日閲覧。
  10. ^ バスでのアクセス イオンモールつくば公式ホームページ(2022年4月10日閲覧)

利用状況

  1. ^ a b 各駅の乗車人員(2023年度)”. 東日本旅客鉄道. 2024年7月21日閲覧。
  2. ^ 各駅の乗車人員(2000年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年3月7日閲覧。
  3. ^ 各駅の乗車人員(2001年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年3月7日閲覧。
  4. ^ 各駅の乗車人員(2002年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年3月7日閲覧。
  5. ^ 各駅の乗車人員(2003年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年3月7日閲覧。
  6. ^ 各駅の乗車人員(2004年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年3月7日閲覧。
  7. ^ 各駅の乗車人員(2005年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年3月7日閲覧。
  8. ^ 各駅の乗車人員(2006年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年3月7日閲覧。
  9. ^ 各駅の乗車人員(2007年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年3月7日閲覧。
  10. ^ 各駅の乗車人員(2008年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年3月7日閲覧。
  11. ^ 各駅の乗車人員(2009年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年3月7日閲覧。
  12. ^ 各駅の乗車人員(2010年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年3月7日閲覧。
  13. ^ 各駅の乗車人員(2011年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年3月7日閲覧。
  14. ^ 各駅の乗車人員(2012年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年3月7日閲覧。
  15. ^ 各駅の乗車人員(2013年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年3月7日閲覧。
  16. ^ 各駅の乗車人員(2014年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年3月7日閲覧。
  17. ^ 各駅の乗車人員(2015年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年3月7日閲覧。
  18. ^ 各駅の乗車人員(2016年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年3月7日閲覧。
  19. ^ 各駅の乗車人員(2017年度)”. 東日本旅客鉄道. 2018年7月6日閲覧。
  20. ^ 各駅の乗車人員(2018年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年7月7日閲覧。
  21. ^ 各駅の乗車人員(2019年度)”. 東日本旅客鉄道. 2020年7月11日閲覧。
  22. ^ 各駅の乗車人員(2020年度)”. 東日本旅客鉄道. 2021年7月23日閲覧。
  23. ^ 各駅の乗車人員(2021年度)”. 東日本旅客鉄道. 2022年8月6日閲覧。
  24. ^ 各駅の乗車人員(2022年度)”. 東日本旅客鉄道. 2023年7月10日閲覧。

関連項目

外部リンク


荒川沖駅

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/07 15:37 UTC 版)

あみプレミアム・アウトレット」の記事における「荒川沖駅」の解説

荒川沖駅東口 - (直行) - 当店 2009年7月8日運行開始15時以前の便が関東鉄道土浦営業所)、15時以後の便がジェイアールバス関東土浦支店担当所要時間20程度列車組み合わせることにより東京都心から約90以内アクセス実現している。開業当初30分間隔で運転していたが、現在はおよそ90分毎(1日9往復運行。 店が用意した送迎バスではなく一般乗合バスであるが、広告への時刻表掲載など店側も広報力を入れている。毎年元日早朝には初売り臨時便運行される。 荒川沖駅から乗車してアウトレット利用する場合限り復路専用無料乗車券配布されていたが、2017年10月31日限り終了翌日11月1日からは「ICカード割引運賃」が開始されSuica等では520円のところ340円となる。

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