事務管理コードとは? わかりやすく解説

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事務管理コード

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/08 07:25 UTC 版)

事務管理コード(じむかんりコード)とは、日本国有鉄道(国鉄)が定めたコード番号である。旅客営業取扱基準規程(旅程)では、単に「コード番号」と呼ばれ、他に「駅番号」「事務管コード」と略す者も一部いる。

本頁では、事務管理コードに加えて、旅客営業取扱基準規程に定めるコード番号についても取り上げる。

概説

事務管理コードが使用される例

マルスシステムや指定席券売機など、駅の自動券売機では表示されないため、旅客が直接目に触れる機会は少ない。出札が事務管理コードを記載しなければならない切符は、以下のように定められており、もっぱら補充券等に限られる。

旅程第199条(補充片道乗車券の発行方)によれば、他駅発の乗車券において記載することが定められている。また、補充往復乗車券(同203条)、補充連続乗車券(同206条)、補充定期乗車券(同209条)、特別補充券(同235条)についても記載しなければならない。その他の補充券でも、事務管理コードを記載して常備式にすることがある(同181条)。

ただ、特別補充券による発券を除き、乙片(支社等に提出する片)には記載するものの、甲片(旅客に交付する片)には記載されない。このため、旅客が事務管理コードに直接接することができるのは、特別補充券による発券の場合のみである。

1984年時点における国鉄の事務管コード

コード番号の仕組み

国鉄時代にはコード番号は6桁の数字で表示されていた[1]

1984年時点における国鉄の事務管理コード
1桁目 2桁目 3桁目 4桁目 5桁目 6桁目
4 4 0 1 0 1
意味 地区 鉄道管理局 所属路線
  • 1桁目:国鉄9支社時代の区分
  • 2桁目:国鉄の鉄道管理局
  • 3,4桁目:その駅の所属路線によって割り当てられる
  • 5,6桁目:駅番号は下り方面に通し番号だが、新駅開業などで連続性が失われている場合がある

特定都区市内制度などによる特定コード番号

旅程第199条(9)によれば、旅客営業規則(旅規)第86条の特定都区市内、旅規第87条の東京山手線内、および旅規第88条の新大阪・大阪発着となる場合も、コード番号(特定コード)が存在する。各事務管理コードは、以下のようになっていた[1]

特定都区市内名 コード番号
札幌市内 139901
仙台市内 239901
東京都区内 449901
東京山手線内 449902
横浜市内 449903
名古屋市内 539901
京都市内 619902
大阪市内 619901
新大阪・大阪 619910
神戸市内 619903
広島市内 809901
北九州市内 919901
福岡市内 919902

その他のコード番号

補充券で乗車券等を発行する場合、発駅または着駅のコード番号以外にも、経由駅や接続駅のコード番号を相当欄に記入する。甲片は旅客に、乙片は1旬ごとに、旅客鉄道会社の定める方法によって、支社等の電算処理担当箇所長あるいは情報システム室長に提出する。

1989年時点における経由駅コード

旅程186条の規定により経由線名を表示したものは、その経由線中の主要駅コード番号を、また経由駅名を表示したものについては、その当該駅コード番号を経由欄下段に記入する。このほか、新幹線や連絡社線を経由(通過)する場合は、以下のように表示する[2]

  • 新幹線を経由する場合
    • 当該乗車区間を「9-----」とし、新幹線の乗車駅と下車駅のコード番号を表示する。
  • 連絡会社線および自動車線を通過する場合
    • 当該乗車区間を「8-----」とし、接続となる旅客鉄道会社の乗車駅と下車駅のコード番号を表示する。
  • のぞみ号およびはやぶさ号に乗車する場合
    • 当該乗車区間を「5-----」とし、のぞみ号およびはやぶさ号の乗車駅と下車駅のコード番号を表示する。
  • グランクラスに乗車する場合
    • 当該乗車区間を「6-----」とし、グランクラスを利用する区間の乗車駅と下車駅のコード番号を表示する。

接続コード

連絡運輸の接続駅ごとに付与されているコードである。接続駅ごとに、4桁で構成されている。

貨物取扱駅コード

4桁で構成されるコード番号である。事務管コードとは、1桁目(国鉄の支社区分)以外の関連性はない。旅客向きの事務管コードはJR西日本管内及び関連する区間を除いてほとんど公開されていないが、貨物取扱駅コードは『貨物時刻表』にて公開されている。

脚注

注釈

出典

  1. ^ a b 日本国有鉄道旅客局(1984)『鉄道・航路旅客運賃・料金算出表 昭和59年4月20日現行』
  2. ^ 運輸営業・帳票制度研究会編(1989)『旅客関係帳票記入例 出札(乗車券)編』、日本鉄道図書。

参考文献

  • 運輸営業・帳票制度研究会編(1989)『旅客関係帳票記入例 出札(乗車券)編』、日本鉄道図書。
  • 日本国有鉄道旅客局(1984)『鉄道・航路旅客運賃・料金算出表 昭和59年4月20日現行』。
  • 運輸研究会編(1999)『東日本旅客鉄道株式会社旅客関係単行規程集 平成11年5月20日現行』、日本鉄道図書。
  • 旅客鉄道株式会社編(1987)『旅客連絡運輸規則別表・旅客連絡運輸取扱基準規程別表』、中央書院。
  • 日本国有鉄道(1984)『社線運賃・料金算出表 : 昭和59年4月1日現行』、中央書院。
  • 北海道旅客鉄道(2009)『北海道旅客鉄道株式会社旅客営業規則・旅客営業取扱基準規程 平成21年4月1日現行』、中央書院。

関連項目


事務管理コード

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/01 15:14 UTC 版)

連絡運輸」の記事における「事務管理コード」の解説

詳細は「事務管理コード#会社線の事務管コード」を参照 JRが特別補充券連絡乗車券発売する際に用いられるコード番号のことである。7構成されており、旅客連絡運輸取扱基準規程別表記載されている。

※この「事務管理コード」の解説は、「連絡運輸」の解説の一部です。
「事務管理コード」を含む「連絡運輸」の記事については、「連絡運輸」の概要を参照ください。

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