航海概要とは? わかりやすく解説

航海概要

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/30 00:51 UTC 版)

グレート・ホワイト・フリート」の記事における「航海概要」の解説

1898年米西戦争勝利したアメリカフィリピングアムカリブ海プエルトリコ得て1903年にはパナマ運河建設取り掛かっており、海軍力整備急務であった1904年から1907年までに11隻の戦艦新造し、海軍力誇示するタイミングうかがっていた。 アメリカ合衆国大統領セオドア・ルーズベルト1907年大西洋艦隊太平洋岸のサンフランシスコ回航する議会発表する発表当時はまだ世界一周航海であることを伏せていた。同年12月16日ルーズベルト大統領はじめとする大勢見物人の見送る中、バージニア州ハンプトン・ローズ出港する翌年3月11日メキシコマグダレナ到着すると、3月13日ルーズベルト航海目的世界一周だと発表する航海目的アメリカ海軍力世界中、特に日露戦争勝ったばかりの大日本帝国日本)に誇示すること、アメリカ西海岸アメリカ国民軍備拡張支持具体的に戦艦4隻を新造するための予算取り付けることが目的だったといわれている。カリフォルニア沖では艦隊遭遇演習行なう予定で、米国渡洋作戦予期していることがうかがわれた。GWFアメリカ大西洋艦隊配備されていた新造戦艦16隻を基幹編成された。旗艦コネチカット(16,000t)であった動員され海軍人の数は、14,000人にのぼる。航海は、約80,000km(43,000カイリ)で14ヶ月に及び、その間6つ大陸20の港に寄港した出発時、艦隊司令官ロブリー・D・エヴァンズ少将であったが、彼は西海岸へ向かう間、痛風苦しみサンフランシスコチャールズ・S・スペリー少将交代している。 出港後、12月23日トリニダードポートオブスペイン投錨。ある水兵によると航海中もっともつまらない町だったという。1908年迎えタイミング赤道通過し1月リオデジャネイロに着く。ここで、艦隊水兵港湾作業者の間で大規模な乱闘発生。また同地艦隊に対して無政府主義者爆弾をしかけるというデマ流れたこのためブラジル大統領はじめ、ブラジル官僚たち艦隊に対して賛辞を送るなど沈静化務めたリオデジャネイロ出港後、航海の一番の難所といわれたマゼラン海峡通過する際には、濃霧高波当時この地域にいると噂されていた人食い風習を持つ先住民により艦隊全滅すると書きたてた新聞もあったという。しかしマゼラン海峡通過ではチリ海軍艦船水先案内により無事に通過する4月入りアメリカ西海岸サンディエゴロサンゼルス市民大歓迎を受ける。艦隊演習の後、5月6日サンフランシスコ入港。ここでも大歓迎を受ける。艦隊一目見ようとする人たちのために臨時列車運行されたという。 7月16日ハワイ真珠湾入港8月オーストラリアシドニー入港する25万人艦隊祝福する。またメルボルンでも同様の大歓迎を受ける。次に向かったフィリピンマニラではコレラの流行により上陸許可されなかった。 10月フィリピンマニラから日本向けて出発した後、過去40年間で最大台風遭遇。この時、水夫1人高波さらわれるが、その後別の船の甲板投げ出され無事だったというエピソード残っている。同月日本横浜港寄港日本訪問については後述)。日本出港後、艦隊のうち8隻を清(中国)のアモイ厦門)へ、残りマニラへ向かわせた。16隻すべてが中国訪問する考えていた清政府当惑した体面を保つために16隻のうち8隻が台風損傷し訪問できなかったと偽りの発表行った艦隊半数しか中国訪問しないという侮辱のため、中国では反米暴動発生した都市もあった。アモイでは水兵伝染病にかかるのを恐れ食料はすべて上海から運ばれた。水兵多く初めフカヒレスープ東洋的かつ微妙な味を楽しんだという。 2つ艦隊フィリピンマニラ再度合流12月インド洋向けて出発し途中でスリランカコロンボ寄港スエズ運河通りエジプト艦隊到着した際、イタリアシチリア大地震メッシーナ地震)が発生したのをうけ、艦隊のうち、コネチカットイリノイの2隻をイタリアメッシーナ援助のため派遣している。 1909年2月大西洋を横断ハンプトン・ローズ戻り14ヶ月航海終えた

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