航海甲板
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/22 15:47 UTC 版)
操舵室床面が航海甲板で、最前部には、船体全幅からさらに両翼を約1m張り出した操舵室があり、檜山丸型のものによく似た外観であった。しかし檜山丸型では操舵室の平面形状が二等辺三角形の頂点を少し丸めてこれを前方に向けた形で、この二等辺三角形の高さに相当する船体中心線上での操舵室の前後長は6m程度あった。本船ではこの二等辺三角形の頂点をより広い範囲で丸め、前後長を5mまで短縮し、その分、操舵室全体を下の甲板室に対し、前へ進め、操舵室前面中央からの、両側前下方の視界拡大に努めたが、不十分であった。操舵室内船体中心線には木製舵輪の中村式テレモーターが鎮座し、その左側には機械室へエンジン運転の指令を出すエンジンテレグラフ、その左側に鎖式の予備エンジンテレグラフ、さらに左側に船尾係船作業場へ指令を出すドッキングテレグラフが設置されていた。テレモーター右側にはレーダー指示器、その右には海図台が設置されていた。操舵室の後ろ隣には無線通信室が配置されていたが、直接行き来できる扉はなかった。無線通信室の左舷側には電気機器室が配置されていた。
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