自在法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/12 14:29 UTC 版)
“存在の力”を操ることで、この世では起こり得ない不思議を現出させる術とそれに付随する紋様をそれぞれ自在法、自在式という。自在法はこの世の“存在の力”の流れに直接干渉するため、“存在の力”を感知できる者は発動時の違和感を察知することが出来る。効果の大きい自在法ほど生じる違和感も大きく、“存在の力”を察知できない人間の感覚にも影響を与える場合がある。 自在法は、“徒”がこの世にやって来た目的を果たすために使われるほか、フレイムヘイズにとっても戦闘の上で欠かせない武器となり、特に自在法を用いるのが得意な者は「自在師」と呼ばれる。ここでは多数ある基礎的な術や皆が共通して使う自在法の一部を解説する。術者独自の性質に基づいて発動する固有の術についてはそれぞれのキャラクターについての説明を参照のこと。 封絶(ふうぜつ) 現代では最もポピュラーで初歩的な自在法の一つ。「結界」のようなものである。封絶を「張る」と、地面に封絶の作用を生む火線の自在式が出現し、炎を混ぜたドーム上の陽炎の壁が形成され、内部の空間はこの世の流れから非物理的に切り離される(作中では『因果孤立空間』と呼称していた)。内部では原則“紅世”に関わる者以外のものは停止し、外部では“存在の力”を感知する能力がない限り、封絶を張られた空間の存在を認識できなくなり、また“存在の力”を感知する能力を持った者にも内部の様子は掴み辛くなる。 これによって“徒”は隠密行動が可能になると同時に、普通の人間は“徒”に襲われたことを認識できなくなる。また、外部と内部は物理的には繋がっているため、出入りは自由にできるが、“存在の力”を感知できない者にとって封絶の内部は「存在しない空間」であるため、無意識のうちに避けて行動するようになる。 封絶の内部で破壊された物体や生物は、その封絶を解くまでは“存在の力”を用いることで、封絶発動前の状態にまで修復することができる。しかし、封絶の影響を受けていない存在や、“存在の力”を喰われてしまった人間は直せない。 炎弾(えんだん) 初歩的な攻撃の自在法。“存在の力”は前述の通り熱エネルギーを持たず、物も燃やさないが、最も単純な破壊のイメージである『熱量』を“存在の力”に具現化させることで、物理的な意味での炎同様に熱を持ち物を燃やすようになる。炎弾はその代表例であり、炎の性質を発現させた“存在の力”を砲弾のように撃ち出す。通常ならば着弾後に炸裂するだけだが、器用な“徒”やフレイムヘイズであれば、着弾後に変形させたり任意に爆発させたりと言った遠隔操作も可能。 達意の言(たついのげん) “紅世の徒”やフレイムヘイズが、自分と違う言語を使う相手との会話に使う、翻訳のための自在法。使用者の意思を言語に変換する機能を果たす。“徒”の場合、これを上手く使わないと、その言葉は「声でこんな音が出せるのか」という聞こえ方となる。 人化(じんか) “紅世の徒”の顕現の姿を「本性の姿」から「本性に見合った人間の姿」に変換する自在法。本質から離れた人相・体形になることは基本的に出来ず、無理にその不自然を通せば、それ相応の“存在の力”を消費してしまう。 清めの炎(きよめのほのお) フレイムヘイズが使用する自在法。身体の汚れを落としたり、体内の毒を解毒することが出来る。使用の主導権は契約している“王”にのみあると思われる。服までは直せない。 『大命詩篇(たいめいしへん)』 [仮装舞踏会]の保有する特殊な自在式。創造神“祭礼の蛇”の手になる自在式であり、具体的な能力は不明だが、“祭礼の蛇”の人格をなぞる機構を構成する、神威召喚“祭基礼創”によって起動するなど、『創造』に関わるものだった。また『完全一式』という独特の性質を持っており、たとえ断片でも、刻んでしまえば破壊も干渉も受け付けなくなる。外部に流出した場合、オリジナルを持つヘカテーが出座し、共振による破壊を行う。また天罰神であるアラストールは、その権能ゆえに『大命詩篇』の破壊が可能。
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