自国領外
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 01:10 UTC 版)
参勤交代の行列は他家の領地を通過することになるが、通られる側の大名は使者を遣わして贈り物などを供し、場合によっては道の清掃・整備や渡し舟の貸出なども行なっていた。また通る方も遣わされた使者に対して返礼の品を送るなどしており、両者とも互いに気を遣い合っていた。 また、他家の行列や幕府の役人、勅使などと鉢合わせにならないように各藩それぞれ入念な準備をしていたが、それでも鉢合わせる事態が発生した場合は各々の大名が籠から降り、相互に頭を下げて非礼を詫び合うこともあったという。 民衆は自国以外の大名に対しても下馬の義務や道を譲る義務を課されていたが、自国と徳川御三家の行列以外には土下座する必要はなかった。 西国の大名の多くは整備の進んだ東海道を通ったが、橋がなくしばしば川止めとなる大きな河川が複数あり、しばしば日程の変更および経費の増大に見舞われた。そのため、幕府の許可を得て、整備は進んでいないが川止めの可能性がない中山道に変更する大名もみられた。
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