笠松家
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笠松 正吉(かさまつ しょうきち) 演 - 中澤佳仁(第2話 - 第12話・第14話 - 第16話) 1971年11月生まれ。父の貞夫は1974年に札幌へ出たまま出奔(ママ)し翌年離婚している。純の同級生で、無二の親友。何度か確執はあったが、かけがえのない存在で草太と同様に純と螢を実の兄妹のように思う。幼少期はひょうきん者でおちゃらけていたが、成人後は寡黙かつ真面目で誠実な青年に成長する。母・みどりが旭川で水商売をしていて普段は不在のため、祖父・杵次と一緒に暮らしていた。杵次の死後はみどりと一緒に富良野を離れるが、「'83冬」で家出。みどりが借金から逃れるために奔走している間、黒板家に居候するようになる。黒板家で迎えた正月に純と螢には沢山の年賀状が届いたのに正吉宛は一通もなかったことを螢が気遣い正吉宛の年賀状を送ったことに感謝し、それがきっかけで螢に思いを寄せる。純と共に五郎を迎えに行ったときに火の不始末が原因で丸太小屋を全焼させてしまい、事情聴取の際純は何も話さなかったため一人罪を被ることとなってしまう。その後、旭川、室蘭、札幌と道内を転々とし、中学卒業と同時に札幌市内の塗装会社へ就職し、工務店を経て、陸上自衛隊へ就職する。「'84夏」で黒板家を去ったあとはしばらく登場しなかったが、「巣立ち」で自衛官となって再登場。富良野線の車内で勇次を訪ねた帰りの螢と再会する。子供たちが巣立ち孤独に暮らす五郎を訪ねて「自分も息子だと思ってますから」と伝え、母の負債と丸太小屋の弁済のため五郎に2万円を渡した。自衛隊退官後は富良野の土木業者に勤め、「秘密」で除雪の仕事に就き、純と共同でアパートを借りて暮らすようになる。富良野に戻りながらも五郎とは疎遠な純にかわり足繁く五郎を訪ね、就職後は富良野から離れて暮らす螢を案ずる。「秘密」ではシンディ(加藤真由美)という彼女と付き合っていた。「時代」で螢が黒木の子を身ごもり札幌で暮らしていることを草太から聞き知り、螢との結婚を勧められる。螢を訪ねてプロポーズするが申し出を拒否される。みどりに相談に行った際に「百万本のバラ」の歌になぞらえて花を贈ることを勧められ、周囲に嘲笑されつつも自分なりの形で実行して螢を説得。純への報告に際し、仕事で旭川を訪れた際に黒木と別れた螢と「できて子供を孕ませた」と嘘をつき、純から殴られ罵倒される。相手が螢だとは知らなかったみどりからも殴られ罵倒されるが、三人で五郎への報告も行い涙ながらに歓迎された。兄のように慕う草太の変貌ぶりに純と同様に心を痛めていたが草太の死後、その遺志に沿った形で螢と挙式を挙げる。草太の牧場を継ぎ、名目上のトップとして純と共に尽力するが業績悪化を噂されて経営に行き詰まり、古参の社員にも見捨てられ、債権者である農協の差し押さえに遭い純と共に失意のうちに富良野を追われる。「遺言」では螢と快に迷惑をかけまいと純にさえ居所を告げず出稼ぎに出ていた。純とは違い真面目に借金返済を続けた。人里離れた岐阜の現場で働いた後、栃木の現場に移る際に住所も知らせたことで螢は快を連れて正吉と暮らすことを選ぶ。 「遺言」では過去のシーンと、螢、快と共に写っている写真、声のみの出演となった。 笠松 杵次(かさまつ きねじ) 演 - 大友柳太朗(第5話・第8話・第10話 - 第12話・第15話・第16話) 正吉の祖父。かつては「仏の杵次」と呼ばれるほど温厚な人柄だったが、妻の死後、偏屈になっていった。 よく嘘を吐いていることから近所からは「へなまずるい」と後ろ指を指されている(五郎にも「五郎の父親に金を貸し、そのカタに、今、五郎達が住んでいる辺りの土地を譲り受けた」などと言っていた)。古い考えの持ち主でもあり、周囲からの評判はすこぶる悪い(そのことで気まずくなる正吉の姿もよく描かれた)。麓郷でも少なくなった馬を飼っていることも「お金の無駄」と悪口を言われていたが、純と雪子が吹雪で遭難しかけたときには救出に一役買った。 経済的に苦しくなり、馬を手放し、その夜、五郎の元を訪ねたのちに酔ったまま自転車を運転していたため橋から転落し、死亡した。通夜でも家族から悪口を言われていたが、清吉だけは彼のかつての苦労を知っており、彼の悪口を言う者を涙ながらに非難した。 孫の正吉には実の親以上に愛情を注いでおり、螢が可愛がっていたキツネが杵次の仕掛けた罠にかかってしまった事件の際には素直に螢に謝罪し、事あるごとに五郎を気にかけるなど、根は決して悪くはない(陰で正吉には「あいつ(五郎)はいい奴だ」と言っていたことを、死後、正吉が純に語っている)。 83冬ではラストシーンで馬車を引いて登場した。 笠松 みどり(かさまつ みどり) 演 - 林美智子(第8話 - 第10話・第16話) 五郎の幼馴染みで正吉の母。水商売で生計を立てている。他に兄二人弟二人がおり、夫とは離婚している。 金にだらしなく、「'83 冬」では博打で作った借金を保証人の五郎にかぶせて逃亡。五郎はそのせいで家を失いかけるハメになるが、一貫してみどりのことはかばい続けた。しかし中畑からは「二度と顔を見せるな」と追い返される。「'84夏」でも登場。 「'98 時代」では札幌に自分の店を持っており、螢への求婚に悩む正吉を前述のように焚きつける。 だらしない生活を続けているが、五郎への恩義には感じ入っており、螢を妊娠させたものと思ったため、正吉と螢の結婚に際しては五郎と純へひたすら詫び続けた。
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