竹島一件とは? わかりやすく解説

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竹島一件

読み方:たけしまいっけん
別名:竹嶋一件元禄竹島一件元禄竹嶋一件

江戸時代元禄年間に、江戸幕府李氏朝鮮の間で発生した竹島現在の鬱陵島)を巡る領土問題結果的に幕府竹島鬱陵島)への日本人渡航禁じ事実上領有権放棄した幕府この際松島現在の竹島)については何ら言及していないが、現代日韓両国間の竹島問題における韓国側の主張として、幕府が竹島一件で松島現在の竹島)の領有権放棄したとする主張見られる

事件当時竹島現在の鬱陵島)では、大谷家村川家が70年以上、幕府公認の下で漁を行っていたが、1692年渡航した際、53名の朝鮮人遭遇した。なお、当時朝鮮では竹島鬱陵島)への渡航禁止されており(空島政策)、朝鮮人密漁行っていたことになる。1693年幕府は、安龍福など朝鮮人一部捕らえて本国取り調べるとともに鬱陵島朝鮮人が来ないよう朝鮮に対して申し入れ行った。しかし、朝鮮側竹島鬱陵島)を自国領土だとして反論し江戸幕府中でも空島になっていたとはいえ竹島鬱陵島)は朝鮮領だとする意見大勢占めようになったその結果1696年幕府は、竹島鬱陵島)への渡航禁止決定しその旨朝鮮側伝達した

なお、竹島一件の後にあたる1836年頃に、会津屋八右衛門浜田藩有力者結託して竹島鬱陵島周辺密貿易行っていたことが発覚した竹島事件天保竹島一件)」が発生した。この事件における、浜田藩勘定方橋本三兵衛の証言からは、幕府が竹島一件後も、松島現在の竹島)への渡航禁止していなかったことが分かり松島現在の竹島)が日本の領土として認識されていたことが示唆されている。

また、竹島一件の発端作った安龍福は、1696年再度日本訪れ竹島鬱陵島)と「于山島」の領有権主張しているが、この時既に幕府は、竹島鬱陵島)への渡航禁止命じており、また「于山島」が現在の竹島同一の島だとは考えられていない

1877年明治政府は、竹島一件における江戸幕府立場踏襲し、「竹島外一島」を「日本無関係」とする太政官指令公布した韓国側は「外一島」を松島現在の竹島)として捉え明治政府による松島竹島)の領有権放棄根拠として用いている。一方島根県竹島問題研究顧問杉原隆は、複数資料を基に、「竹島外一島」が「竹島とも松島とも呼ばれている鬱陵島」を意味するとする解釈支持している。

関連サイト
「郷土の歴史から学ぶ竹島問題」第9回 元禄竹島一件と石見銀山代官 - Web竹島問題研究所島根県

竹島一件

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/09/10 07:36 UTC 版)

竹島一件竹嶋一件、たけしまいっけん)とは、1692年元禄5年)から1698年(元禄11年)3月まで日本と朝鮮との間で争われた鬱陵島の領有問題。江戸幕府の許可を得て鬱陵島に出漁した米子の大谷・村川家が同島で朝鮮人と遭遇したことから問題になり、長期間交渉の末、幕府が日本人の鬱陵島への渡航を禁止する事により決着した。当時の日本では、現在の鬱陵島は竹島、現在の竹島は松島と呼ばれていた。




「竹島一件」の続きの解説一覧

竹島一件

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/15 02:00 UTC 版)

鬱陵島」の記事における「竹島一件」の解説

詳細は「竹島一件」を参照 上述のように、隠岐漁師などが空島であった鬱陵島へおもむいて海産物や竹などを採取し、これを独占的に米子商人取引することは幕府によって認められていた。このとき朝鮮本土より密漁来ていた朝鮮人を見つけ日本連行し幕府李氏朝鮮対し抗議した。これに対し朝鮮歴史的に自国領であるとして反発したこの後日朝間で長期間論争続いたが、1697年元禄10年1月江戸幕府5代将軍徳川綱吉は、日本人鬱陵島への出漁禁じ措置をとり、その旨李氏朝鮮伝えた。こうして、日本漁師たちが幕府許可得て鬱陵島渡航することはなくなった。

※この「竹島一件」の解説は、「鬱陵島」の解説の一部です。
「竹島一件」を含む「鬱陵島」の記事については、「鬱陵島」の概要を参照ください。

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