「竹島一件」後の竹島とは? わかりやすく解説

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「竹島一件」後の竹島(鬱陵島)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/07 05:45 UTC 版)

竹島一件」の記事における「「竹島一件」後の竹島(鬱陵島)」の解説

徳川幕府外交文書集めた通航一覧』に、竹島一件以後竹島鬱陵島)について、享保年間(1716-35)までは、隠岐長門から竹島鬱陵島)に渡って大竹持ち帰っていたのが、その後朝鮮人が島にいて、船を近づける鉄砲撃って島に上陸させない記されている。竹島鬱陵島渡航禁止後も、日本人無断竹島鬱陵島)に渡っており、またこの頃朝鮮でも竹島鬱陵島)の空島政策有名無実になっていたようで、竹島鬱陵島)には朝鮮人住みつき、日本の船を銃で追い払うまでになっていた。 「……むかし隠岐の辺より渡て、大竹を切来て諸方へ売、甚だ大にしてよき竹也と云ふ、近来その島へ渡る時は、朝鮮人多く来て此方の船を見れば鳥銃撃て船を近づけずと云ふ、この島果して日本の属なれども遂に朝鮮取られたり」 現代文(……むかし隠岐辺りより渡って大竹を切りに来ていろんな所へ売り、非常に大きく良い竹だと言われている。近頃この島へ渡る時は、朝鮮人多く来て、こちらの船を見れば用の銃を撃って来て船が近づけられないらしい。この島は結局日本の属であるけれど、ついに朝鮮取られてしまった。) トラブル憂慮し幕府は「異国航海」の厳禁改め通達した。その政策にしたがって奉行所密航者処罰していたようで、1723年享保8年6月には、大坂町奉行所が、享保7年以前竹島鬱陵島)に渡って密貿易をしたといって石見国大森代官所支配地の3名を捕えて処分している。また1836年天保7年)には石見国浜田藩会津屋八右衛門竹島密貿易事件起き、その裁き判決文には「松島渡航名目をもって竹島にわたり」と記され処罰されている(竹島事件)。その他松浦静山『甲子夜話』には、同様の事件浜田藩だけでなく対馬越後長岡北国などでも行われていたことが書かれている加賀藩青地礼幹随筆集可観小説』(1715年)には、竹島一件についての伝聞書「日本竹島朝鮮へ奪はるゝ事」という一節がある。 「元禄年中因州隷属せし竹島朝鮮国へ被奪取本末。此竹島元は隠岐州へ属候小島にて、方一里も有之……」 現代文元禄年間因幡属していた竹島が、朝鮮国奪い取られてしまった。この竹島は元は隠岐属した小島で、大きさ一里四方もあった……) 正徳元年1711年)の京都滞在中に相国寺慈照院主だった別宗祖縁からの伝聞である。同僧は事件当時対馬以酊庵輪番で対朝鮮外交携わり、この一件事情にもよく通じていた。対馬では武士平民から僧侶でも、将軍綱吉失態憤ったという。文中での「竹島」とは、朝鮮いうところの島(原文ママ)である、と明記されている。同書加賀藩士民の上下問わずよく読まれていた。 竹島一件後に発行され森幸安日本分野図にも依然竹島記載され1779年初版発行され普及していた長久保赤水の『改正日本輿地路程全図』にも全て竹島鬱陵島)と中継地点である松島記載している。なおも竹島鬱陵島)との関係が強かったことがうかがえる幕府1837年2月21日付で、改めて「異国航海之儀は重き御禁制」と全国通達するその中で竹島鬱陵島)については「元禄之度 朝鮮国御渡しに相成候以来航海停止被仰出候場所に有之」と述べている。

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