「竹田春信」同人説
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/07 04:34 UTC 版)
「遊女と猫図」(光記念館所蔵)と「蚊帳脇美人図」(熊本県立美術館所蔵)の落款に「梅翁軒春信」とあり、同じ印文不明の印章を使用し、落款の書体及び画風も似ていることから竹田春信という浮世絵師と同一であるとされる。同一人物の場合、竹田春信は梅翁軒永春の後の名前だと推定できる。但し、竹田春信という落款による作品の女性は概ね七頭身くらいで、永春の美人と比べると、顔もやや丸みを帯びてより気品を増している。また春信画には狩野派風の表現が見られるが、その描き方は狩野派を学んだ絵師の初期に見られるとして、永春の後年の名を春信とすること、ひいては同一人物説に疑問を呈する意見もある。竹田春信あるいは春信の落款の作例は、多いといえないがそれでも8例が知られる。 なお、春信と同じ印章を用い「翠園堂春信筆」と署名した「文遣い図」(日本浮世絵博物館所蔵)があり、これも春信筆だとすると翠園堂という号も名乗ったことになる。
※この「「竹田春信」同人説」の解説は、「梅翁軒永春」の解説の一部です。
「「竹田春信」同人説」を含む「梅翁軒永春」の記事については、「梅翁軒永春」の概要を参照ください。
- 「竹田春信」同人説のページへのリンク