現状と今後の展望
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シベリア鉄道はアジアとヨーロッパを結ぶ重要な交通路の一つである「シベリア・ランド・ブリッジ」の中核であり、空路を除くと最短・最速の北東アジア-欧州連絡ルートである。実際シベリア鉄道を利用して貨物輸送を行うと、海路と比較するとかなりの時間短縮を図れる。 例えば中華人民共和国の首都北京からドイツのハンブルクまでは、輸送が順調な場合は海路の半分の日数である15日で到着する。東京からサンクトペテルブルク間を海路の場合約40日程度かかるが、ウラジオストクからシベリア鉄道を利用した場合、同区間を約25日程度で輸送できる。そのため、日本の商社や製造業、ドイツ鉄道をはじめとするヨーロッパの鉄道会社が興味を示しており、シベリア鉄道を管轄する国営ロシア鉄道やその関連企業との業務提携を積極的に進めている。2008年1月には、ロシア、中華人民共和国、モンゴル国、ポーランド、ドイツの各鉄道会社が、中華人民共和国 - ドイツ間のコンテナ貨物輸送で協力することが発表され、同年10月にそのトランス=ユーラシア・ロジスティクスの最初の列車が湘潭からハンブルクに到着した。 日本との関連では、バム鉄道を含めて輸送された日本の貨物は2018年に海上コンテナ7万個を超え、対前年比で10%増えた。ただし、ほとんどはロシア国内との輸出入で、ロシア以外の欧州とのトランジット輸送は3000個程度にとどまる。ロシア鉄道はロシアの物流企業FESCOと共同での「トランス・シベリア・ランドブリッジ」サービスや、ロシア運輸省と協力して、日本の国土交通省、物流業界とつくる「日本トランスシベリヤ複合輸送業者協会」との連携により、ドア・ツー・ドアの日欧を19日以内に結ぶ中継輸送の開拓を進めている。一方で、このルートは、中華人民共和国が一帯一路構想を掲げて国策として進めるカザフスタン経由の中欧班列(満州里駅経由の中欧班列はシベリア鉄道に乗り入れる)と競合する。 ソ連崩壊後は外国人でも全区間乗車可能となり、世界中から観光客が急増したことから、内装もいっそう豪華になり、シャワー付き個室の提供や、1等客室にシャワー室が設けられた他、客車は様々な塗装に塗り替えられている。詳細は後述。 また、ロシア政府は2016年、シベリア鉄道をサハリン、北海道まで延伸する構想を経済協力の一部として希望していると報道された。具体的には大陸からサハリン間の間宮海峡(7km)と、サハリンから稚内間の宗谷海峡(橋またはトンネル、42km)の建設が必要となるが、ロシア政府は間宮海峡での橋・トンネル建設について2020年に断念を表明している。「間宮海峡#トンネル・架橋計画」「宗谷トンネル」も参照。カザン - ウラジオストク間の高速鉄道化構想も上記計画の一部とされる。 シベリア鉄道は21世紀の現在もロシア国内の最も重要な輸出路であり続けている。ロシアの輸出に関わる輸送の30%はこの鉄道が担っている。多くの外国からの旅行者を惹きつける一方、国内の旅客輸送の重要な一部でもある。輸送量・速度をさらに高めるべく、バム鉄道の複線化、カーブの直線化といった工事を進めている。完了すれば、最長編成1キロメートルの列車も運行できるようになる。欧州企業が環境保護を重視するようになっているため、列車事故でバイカル湖などに石油が流出した場合に拡散防止や回収を早くできる体制も整備している。
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現状と今後の展望
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 00:51 UTC 版)
笹塚を含む幡ヶ谷地区全体に共通する課題として、災害への脆弱性が挙げられる。笹塚は武蔵野台地の頑丈な地盤の上に位置するため、一見すると災害に強そうな地域に思えるが、狭隘な道が多く災害時の避難経路の確保が難しく、木造住宅が密集しているエリアが広く火災発生時に被害が拡大しやすいことから災害に強いまちづくりが急務となっている。
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