歴代名人
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村木武雄(むらき たけお) 演 - 仲谷昇 御神の宿敵。十四世名人。神戸市御影在住。 かつて御神と名人位を争い勝利した。名人19期防衛。物語開始の時点ではすでに引退している。1963年、第21期名人戦で御神の挑戦を受け、3勝3敗で迎えた第7戦の対局中、アクシデントから「目隠し将棋」を挑むが、自身が仕掛けた策略で勝利をした。1973年に名人位を大原に奪われた。1975年の記念対局で御神と対局した時に御神の「初手端歩」を受けた際には激怒し、将棋連盟で御神を除名処分にしたが、この対局後も御神に怯え続けた。その後、天空との非公式の対局で破れ、徐々に精神が破綻。滝川の名人位獲得は自分が名人も同じと考え、滝川を支配し続けようとする。現役時代は有望な若手との対局でわざと一刺しにせずにじわじわと王を殺す差し回しをしていた。日本一を賭けて氷室と滝川の非公式の対局中、自身の敗北を自覚してしまい、自害する。作中で最も才能があり、最強の棋士と評される。 モデルは木村義雄(木村の実像に近いのは大原巌ともある)。 大原巌(おおはら いわお) 演 - 中尾彬 日本将棋連盟会長。十五世名人。血液型A型。乙女座。 受けの名手。1973年に村木から名人位を奪い、長年にわたり第一人者した棋界の巨匠。また盤外戦も得意とし、対局相手の動揺を誘うような発言を行う戦巧者。作中時には病気を患っている。第51期名人戦で3勝3敗で迎えた第7戦で滝川に名人位を奪われる。第52期名人戦では挑戦者となり、第1戦では滝川との対局で絶妙の受けで勝利。3勝3敗で迎えた第7戦で詰み筋を見つけるも体調を崩し、最後の力を振り絞って一手指し失神。しかし、大原が指せないのをいいことに次の手を指した滝川の前に時間切れ負けを喫する。「名人戦以外のタイトル戦は不要」が持論だったが、自身の死期を悟ったこともありリベンジを賭けて初代王竜として滝川との対戦を目標とする。そして王竜戦決勝で氷室と当たり勝利目前になるも、酸素ボンベが無くなり思考回路が鈍くなる中で指し続けるうちに形勢を逆転され敗北。そのまま息絶えた。「指すことが生きること」という至言を発する。かつて、村木と御神の第21期名人戦第7戦で記録係を担当した。御神からは「たとえ名人になれても、一番にはなれない男。へそ曲がりで女にはだらしなく、折れるとモロい」と評された。鉄太という孫がいる。作中登場人物で勝負させれば一番強いと評されている。 モデルは大山康晴と中原誠で、木村義雄の実像に近いともある。 刈田升三(かりた ますぞう) 演 - 寺田農 大原の宿敵。実力制第四代名人。御神三吉に師事。東京都出身。 1975年に名人位を大原から「4-0」で奪った。その後、大原に奪われるも、第35期名人戦で「4-2」で再び大原から名人位を奪還し、3期を保持。その頃に村木名人に記念対局で挑戦するも、いいところなしで敗北。「プロは勝ちこそがすべて」という大原の理念に真っ向から反する「プロは面白い手を指してナンボ」「負けて得るものもある」という理念を持つ。禁煙を公言しながらもたばこを吸い、何回も引退すると言いながら全くしない等、非常に人間臭い男。プロ棋士になる夢が破れた弟子の鈴本に会いに北海道に何回か行ったり、大阪に住む村森の母親に会いに行ったり、氷室の世話をしたりする一面も。王竜戦では準決勝で氷室と戦うも敗れる。第55期・第56期名人戦と滝川名人に挑戦するが2回とも0勝4敗のストレート負けを喫した。第57期A級順位戦では徐々に棋力が落ち、不戦勝の光本以外は第7戦まで負け続けてA級降級目前だったが、第8戦の山内戦で捨て身の歩を指したことで勝利し、2勝6敗で残留争いに望みを賭ける。古株の意地や亡き大原のエールで意地を見せ、滝川との対局を目標とする氷室の順位戦最終戦の前に立ち塞がった。氷室に敗れたものの、天空が死去したためにA級に残留した模様。好きなたばこはピース。終盤で、氷室の実父であることが明らかになる。10年後も現役棋士であり(ただし対局は一時休止している様子)、第67期名人戦の特別立会人を務める。 モデルは升田幸三。本作登場人物の中でもっともモデルに近いとされる。
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