木星往還船開発計画の関係者
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「プラネテス」の記事における「木星往還船開発計画の関係者」の解説
ウェルナー・ロックスミス 木星往還船開発計画責任者。ゴロー曰く、「悪魔のような男(いい仕事をすると評した褒め言葉)」で、宇宙船開発に能力の全てを注ぐ、若いながらも極めて優秀な科学者。しかし、開発途中で発生した大事故により、多くのエンジニアを喪う事態に直面しても眉ひとつ動かさない、一見して非人間的とも取れる冷淡な一面も併せ持つ。しかし、一方で事実を事実として否定せず、自分の責任を他人に押し付けて逃げたり、言い訳を並べ立てるような見苦しいことは一切しなかった。世論、特に遺族からの辛辣な言葉をも正面から受け止める。「フォン・ブラウン号」の成功こそが自身の責任の取り方と考えていた節も見られ、その落とし前はつけた。本人曰く、「宇宙船以外何一つ愛せない男」らしい。「人間が愛を得るためには人間が神であらねばならない」というモットーを持っている。そのような信念からか、木星に到達したハチマキの演説に対して「気安く愛を語るんじゃねえ」と、毒突くような言葉を呟いていた。モデルとなった人物は、ロケット技師ヴェルナー・フォン・ブラウン。アニメ版 声 - 石塚運昇 フォン・ブラウン号開発計画責任者で、目的のためならどんな犠牲も厭わない科学者。どんな局面でも計画を遂行させるため、乗組員の選考では受験者に命の危険をともなう試験を顔色ひとつ変えず行う(もっとも、事故を起こしたのは話題づくりで参加した芸能人)。あまりの過酷さに受験者に「エゴ」と糾弾されたが、逆に「エゴイスト結構。私もエゴイストだ」と言い放つ。 ハキム 木星往還船「フォン・ブラウン号」の乗組員に抜擢された(ハチマキの同僚になるはずだった)逸材だが、実際には宇宙開発に否定的な過激派「宇宙防衛戦線」のリーダーとして活動している両極端な二面性を持つ人物。出身は中東の某産油国で、エネルギーが石油から核融合発電に変わったことにより、祖国は最貧国の一つとなり、それゆえ先進国を憎んでいる。原作版のフルネームはハキム・カシム。アニメ版 声 - 大友龍三郎 連合の軌道保安庁に所属する保安官で、巡視船「クレスタ52」の指揮官としてだけでなく、テロ対策の現場指揮を務めることもあった。優秀な宇宙飛行士として、ハチマキ同様にギガルトに目を掛けられている。マナンガ(架空の中東産油国)出身。軌道保安庁を退職して「フォン・ブラウン号」のクルー選抜試験を受験し、トップの成績で最終試験まで残ることになる。原作では宇宙防衛戦線のリーダーであったが、アニメではスパイ(軌道保安庁退職後は宇宙防衛戦線の実働部隊のリーダー的存在?)として描かれている。ギガルトからあだ名をつけられなかったことがはっきりしている唯一の人。アニメ版でのフルネームはハキム・アシュミード。 サリー・シルバーストーン 木星往還船乗組員(船外活動要員)。ハチマキの同僚で、よき理解者。悟りを開いた挙句に現実から遊離したハチマキを心配し、「セクハラ(サリー自身の弁)」を働く。自分よりも他人を大事にする、面倒見のいい性格である。イギリス人。なお、現実の閉鎖空間長期間滞在実験「バイオスフィア2」に同名の科学者が参加している。アニメ版 声 - 勝生真沙子 木星往還船乗組員選考会にて、ハチマキと同組で2次試験を受ける。 シン・ヤマガタ 木星往還船エンジン開発主任技術者・エンジン暴走事故の際に死亡。作中には名前と墓のみが登場する。ロックスミス曰く「グスコーブドリ」。独自理論による核融合炉制御を理解する才能があり、自分本位なロックスミスすらその才能を賞賛している。 カナ・ヤマガタ シンの妹。兄の死を悲しみ、それをロックスミスのせいだと考え、エンジン爆発事故の真相を詰問した。 船長(本名不明 愛称:レニー) 木星往還船の船長・ボサボサ頭に丸眼鏡とズボン吊りがトレードマークで、ゴローとは火星往復時代からの付き合い。文章は下手なのに書く事は大好きで、おまけに「ハンパに目が肥えてる(ゴロー談)」ため、木星到着で全世界中継される演説文作成を控えて、胃潰瘍により作成の続行が不可能になり、代役としてハチマキがほぼアドリブで演説した。ゴローら火星開拓のスタッフが野球をするシーンで、一度だけ「レニー」と呼ばれている。 レオーノフ・ノルシュテイン 木星往還船乗組員。ウクライナ人。ハチマキと往還船搭載機の試運転中に事故に巻き込まれたため負傷し、正規クルーチームから降ろされる。アニメ版 声 - 神奈延年 木星往還船乗組員選考会にてハチマキと同組で2次試験を受ける。アニメ版の方は、無事往還船に乗ることができた。
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