日本アニメーションとの連携
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「聖蹟桜ヶ丘」の記事における「日本アニメーションとの連携」の解説
日本アニメーション本社スタジオは聖蹟桜ヶ丘駅から徒歩15分のところにある。日本アニメーションは1975年に創業し、多摩市和田に本社スタジオを設立して、世界名作劇場シリーズなど良質なアニメーション作品を制作してきた。「耳をすませば」監督の近藤喜文もかつてこのスタジオで宮崎駿や高畑勲らと共にアニメ作品を制作した。 スタジオジブリが「耳をすませば」の版権の二次使用を認めないのに対し、日本アニメーションは多摩市などと連携して「あらいぐまラスカル」を中心にキャラクターの提供を行っている。 2014年10月、桜ヶ丘商店会連合会は、聖蹟桜ヶ丘に本拠を置く日本アニメーションとのコラボによりラスカルスタンプラリーを実施した。抽選会では非売品のラスカルクッキーが残念賞の景品として配られた。 2016年4月5日、多摩市と日本アニメーションが地域活性化に関する連携協定書の調印式を行った。ラスカルのぬいぐるみの前で市長と社長が握手をした。多摩市が日本アニメーションと連携・協働し、アニメやキャラを活用して聖蹟桜ヶ丘駅周辺に魅力と賑わいを創出し、地域住民にとって誇りとなるまちづくり事業を展開するというものであった。この協定の目的は、「質の高いアニメコンテンツを有し、市内に本社スタジオを有する日本アニメーションを地域資源ととらえ、同社が多摩市に立地することを内外へ広くPRするとともに、作品やキャラクターを活用することにより、多摩市の魅力向上を目指すこと」であった。 地域貢献としては、2013年の多摩センター「世界名作劇場作品絵画展」、2014年の桜ヶ丘商店会連合会「ラスカルスタンプラリー」、2015年のパルテノン多摩歴史ミュージアム企画展「アニメーションと多摩」に協力し、同年にふるさと納税の返礼品に複製原画やスタジオ見学権を提供するといった実績を積んだ。これにより市と連携協定を締結するに至った。 多摩市はこの協定に基づいて、ラスカルなどの世界名作劇場のキャラクターの提供を受けた。聖蹟桜ヶ丘で「ラスカル子ども映画祭」を開催したり、イベントにラスカルの着ぐるみを登場させて撮影会や握手会を開催したり、カフェでラスカルとのコラボメニューを提供したり、マンホール蓋ラスカルを設置したり、聖蹟桜ヶ丘周辺まち歩きスタンプラリーに世界名作劇場のキャラクターを登場させたりした。 2015年度から多摩市経済観光課が主催した音声ガイド企画「聖蹟桜ヶ丘周辺まち歩き~タップ・デ・トリップ~」は、マスコットキャラクターとして「あらいぐまラスカル」と「赤毛のアン」を採用した。日本アニメーションの世界名作劇場シリーズのキャラクターである。日本アニメーションと多摩市との協定により2016年度から新登場した。赤毛のアンについては、かつて近藤喜文は日本アニメーション入社早々に世界名作劇場「赤毛のアン」のキャラクターデザイン・作画監督に抜擢され、後に移籍したスタジオジブリで「耳をすませば」の監督を務めるに至ったという経緯があった。 2018年度の聖蹟桜ヶ丘周辺まち歩きは、従来の音声ガイドに替えてスタンプラリーを企画した。イベント名は「~聖蹟桜ヶ丘周辺まち歩きスタンプラリー~ 歩いて楽しむ聖蹟桜ヶ丘の人気スポット!」で、期間は2018年10月1日から12月21日までであった。前年度まで夏休み開催であったが、炎天下のまち歩きを避けるため秋に行うことになった。コースは2つで、史跡とアニメの聖地を巡る「関戸コース」と、丘陵とアニメの聖地を巡る「東寺方コース」とを設定した。各コース3か所のうち2か所以上のスタンプを押すか、あるいはアンケートに答えると、日本アニメーション公式アーティスト永見夏子のデザインした限定ポストカードをもらえることになった。スタンプも日本アニメーションのオリジナルであった。パンフレットには、あらいぐまラスカル、赤毛のアン、フランダースの犬パトラッシュ、その他、世界名作劇場シリーズのキャラクターが登場した。これは多摩市と日本アニメーションとの連携協定に基づくものであった。両コースとも後半が共通で、桜ヶ丘ロータリーから駅前の青春のポストまで、ほぼ耳をすませば関連スポットを巡るものであった。桜ヶ丘ロータリー商店会3店舗をアンケート場所および景品交換所としており、参加者はただ桜ヶ丘ロータリーに行ってアンケートに答えれば景品を貰える仕組みであった。 「ラスカル子ども映画祭」は2015年の初開催以降、一部の例外を除き8月初頭を開催期間として、2019年まで5年連続で開催された。2019年の映画祭は聖蹟桜ヶ丘駅前関戸公民館ヴィータホールにて入場無料で行った。あらいぐまラスカルのアニメを上映するものではなく、「ちびまる子ちゃん」や「うっかりペネロペ」など幼児が楽しめる国内外のアニメや実写映画を上映した。ラスカルマルシェで菓子などラスカル限定商品を販売した。ペネロペやラスカルによるキャラクターグリーティングを行った。多摩市、日本アニメーション、キンダー・フィルムによる共催であった。2020年は前年までとは趣を変え、多摩川河川敷の一ノ宮公園を会場とした冬のキャンプシネマ「ラスカル&キネコ映画祭」が、12月に開催された。 多摩市は2018年3月に聖蹟桜ヶ丘PR動画「せいせき桜ヶ丘STORY」を制作し、その動画に「okaeri TAMA 世界名作劇場に寄りそう街」というキャッチコピーを添え、多摩市と世界名作劇場シリーズとの結びつきをアピールしている。日本アニメーションのキャラクター・ラスカルが聖蹟桜ヶ丘駅周辺を訪れて観光スポットや人々を紹介し、国内外の旅行者に向けて聖蹟桜ヶ丘駅周辺の魅力をPRする動画である。日本語のほか英語・中国語・韓国語で制作している。動画の前半では、せいせき観光まちづくり協議会の座長がラスカルの着ぐるみを連れて、耳をすませば関連スポットを案内している。
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