政府・軍の関係者
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 07:36 UTC 版)
「天空の城ラピュタ」の記事における「政府・軍の関係者」の解説
ムスカ / ロムスカ・パロ・ウル・ラピュタ(Muska / Romuska Palo Ur Laputa) 声 - 寺田農/マーク・ハミル 本作の悪役。政府から派遣された、特務機関(情報部)所属の諜報員(情報部員)であり、階級は大佐、年齢は28歳。視力が悪く、度の入ったサングラスをかけている。中折れ式リボルバー拳銃を愛用している。銃の腕前は見事で、暗闇の中、遠く離れたシータの三つ編みを2本とも正確に撃ち抜くほど。 表向きこそ慇懃な口調で紳士的に振舞うが、目的のためには一切手段を選ばず、上司や部下すらも簡単に見捨て、人命を塵芥のごとく軽視し、嬉々として残虐行為に手を染める冷酷非情な冷血漢。ラピュタの持つ強大な力に強く魅せられ、新たな王としてラピュタに君臨し、地上の全世界を自らの欲望のままに恐怖支配しようという独裁者・野心家の本性を露にする。 ラピュタ名(継承名)は「ロムスカ・パロ・ウル・ラピュタ」。ラピュタ王族の分家であるパロ家の末裔であり、ムスカ本人によれば、王家は地上に降りた際に二つに分かれたという。シータの家系は飛行石、ムスカの家系はラピュタに関する古文書をそれぞれ継承しており、劇中では古文書の写しと対訳を書き記した手帳を持ち歩いている。 一時はラピュタ全体を自身の統制下に置き、古代ラピュタ帝国の復活と自身が王に君臨して地上世界を支配下に置くことを宣言するが、パズーとシータが唱えた「滅びの言葉」によってラピュタは崩壊し、その際に飛行石から発せられた強烈な光線で目を潰され視力を失ったまま、崩壊していくラピュタと運命を共にした。 『未来少年コナン』のレプカとは服装や性格が似ており、実際に『ジブリ・ロマンアルバム 天空の城ラピュタ』など一部の資料ではムスカをレプカの先祖として紹介している。当初は根津甚八に演じてもらう予定だったが、依頼したところ彼から直接断られ、代わりに寺田が引き受けた。後年、寺田が述懐したところによれば、2日間で収録した当時の台詞はほとんど忘れており、東海大学では教え子たちから頼まれるも逆に尋ねたほどで、レンタルビデオで本作を見直して復習し、今では3つくらいなら台詞を言えるようになったという。 モウロ将軍(General Muoro) 声 - 永井一郎/ジム・カミングス ラピュタ探索の指揮を執る軍人で、小説版によると、政府軍のティディス要塞の司令官で階級は中将。短気な性格の持ち主である。行政管轄権も掌握しているが、要塞自体が僻地に位置するため、現状には強い不満を抱いており、ラピュタ探索を成功させることで中央への返り咲きを狙っている。無線通信をドーラに傍受されて飛行客船を襲われたり、ムスカに出し抜かれて主導権を奪われたり等、司令官としては頼りない所がある。 一方で、軍人気質の持ち主でもあり、作戦行動時には自ら先頭に立って突き進むタイプで、部下からの信頼は非常に厚い。軍服に勲章を3個着用していることから、それなりに功績を上げていることも示唆されている。また諜報機関に属し、政府の密命を盾に作戦に介入するムスカを「特務の青二才」と呼び快く思っていない。ムスカの情報によってラピュタを発見し実際に上陸には成功したものの、財宝に目が眩んでいる隙に本性を現したムスカの裏切りで罠に嵌められ、ムスカを射殺しようと発砲したことが引き金となり、雲より遥か上空のラピュタの展望室から大勢の兵士共々遥か下の海上に放り出され始末された。 作中では「閣下」と呼ばれ、EDでは「将軍」とクレジットされ、「モウロ」の名は小説と設定資料上で表記されている。 黒眼鏡(特務機関員) 声 - 大塚芳忠、菅原正志 ムスカに忠実に随行する部下。丸い黒眼鏡に黒のスーツと山高帽を全員が身に着けている。面長で口髭の男、髭のない面長の厳つい男(共にラピュタに同行)、角ばった顔で口髭の男などがいる。飛行船では3人、シータを捕えたティディス要塞では4人が登場。 ラピュタまで同行したのは2人であったが、ラピュタの黒い半球状の構造体の内部でムスカに置き去りにされる。置き去りにされた黒眼鏡2人はムスカが構造体を稼働させた際に足場を失い、何とか元来た場所に戻ろうと構造体を形成する巨石を登ることを試みるも、稼働の活性化の中、しがみ付いた巨石から悲鳴を挙げながら弾き飛ばされていった。
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