放送の方式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/13 08:24 UTC 版)
「地上デジタルテレビ放送」の記事における「放送の方式」の解説
世界の地上波デジタルテレビ放送は、大きく以下の方式に分けられる。 ヨーロッパ方式(固定向けDVB-Tと移動体向けDVB-H)第2世代ヨーロッパ方式 (DVB-T2(英語版)) - DVB-Tの後継規格。帯域の利用効率が向上している。 日本方式 (ISDB-T) - 同一の周波数帯でテレビ向けと携帯端末向け(ワンセグ放送)が可能。ブラジル方式(ISDB-Tb、ISDB-T International、またはSBTVD) - 日本方式 (ISDB-T) を基礎として採用し、ブラジルの地上波デジタルテレビ放送での要求条件に沿って技術改良を行ったもの。日本・ブラジル方式あるいは日伯方式とも呼ばれ、ブラジル以外の中南米でもISDB-Tと言えばこの方式が採用されている。 アメリカ方式 (ATSC)韓国方式 (T-DMB) - 韓国では先にATSC方式で放送を開始したため、移動体向けのみに採用されている。 中国方式 (DTMB) これらは多重化にMPEG-2 TSを利用する事、映像符号化にMPEG-2ビデオを利用する事では同じ条件であるものの、以下のような違いがある。 世界の地上デジタルテレビジョン放送規格ATSCDVB-TDVB-T2ISDB-TT-DMBDTMB仕様映像MPEG-2 MPEG-2/H.264 MPEG-2/H.264/H.265 MPEG-2/H.264 H.264 MPEG-2/H.264/AVS/AVS+ 音声ドルビーデジタル MPEG-2 BCドルビーデジタル MPEG-2 AAC/MPEG-4 AAC MPEG-4 BSAC MPEG-2 BCドルビーデジタル 外符号リード・ソロモン符号R-S (207, 187, 10) リード・ソロモン符号 R-S (204, 188, 8) BCH符号 リード・ソロモン符号 R-S (204, 188, 8) 外符号インターリーブ52セグメント畳み込みバイトインターリーブ バイト畳み込みインターリーブ(深さ12) バイト畳み込みインターリーブ(深さ12) 内符号トレリス符号(符号化率:2/3) 畳み込み符号(符号化率:1/2, 2/3, 3/4, 5/6, 7/8) 低密度パリティ検査符号(符号化率:1/2, 3/5, 2/3, 3/4, 4/5, 5/6) 畳み込み符号(符号化率:1/2, 2/3, 3/4, 5/6, 7/8) 内符号インターリーブ12トレリス ビット、周波数 ビット、周波数、時間 搬送波シングルキャリア マルチキャリア (COFDM) マルチキャリア (BST-COFDM) 変調方式8-VSB QPSK、16QAM、MR-16QAM、64QAM、MR-64QAM QPSK、16QAM、MR-16QAM、64QAM、MR-64QAM、256QAM、MR-256QAM DQPSK、QPSK、16QAM、64QAM 機能・特徴マルチパス耐性× ○ ○ 同一周波数中継 (SFN)× ○ ○ 移動時の受信× △(携帯機器は不適。DVB-Hで代用) ○(携帯機器はワンセグが適する) ○ ○ インパルスノイズ耐性× ○ ○ 時間インターリーブ× × ○ セグメント単位での運用× × ○1 主な採用地域 ATSC アメリカ合衆国・ カナダ・ メキシコ・ 韓国 DVB-T 欧州・ ロシア・ トルコ・ オーストラリア・ 南アフリカ共和国・ サウジアラビア・ イラン・ インド・ インドネシア・ 台湾(中華民国) DVB-T2 タイ・ フィンランド ISDB-T 日本・ ブラジル・ アルゼンチン・ ペルー・ チリ・ ベネズエラ・ エクアドル・ ボリビア・ ニカラグア・ フィリピン・ モルディブ・ ボツワナ・ ホンジュラス・ パラグアイ・ ウルグアイ・ グアテマラ・ コスタリカ T-DMB 韓国2・ カンボジア DTMB 中国 ^1 - 13のセグメントに分割し、それぞれに対して違った変調をかける事ができる(最大3種類まで)。簡易な受信機による部分受信(通称ワンセグ)が可能。 ^2 - 移動体向けのみに採用
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